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手荒れの原因に意外な伏兵!洗剤と手荒れの常識を見直します

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冬に多い手荒れ、最近では通年悩まされている方も多いようです。また、いわゆる主婦湿疹も相変わらず多いようですね。

内臓疾患やアレルギーを除けば、手荒れの原因はほぼすべて洗剤によるものに限定されてくると思います。なので、水仕事の際に手にやさしい洗剤を使われる方も多いでしょう。

しかし、実はこの手にやさしい洗剤っていうのが曲者なのです。意外なことに食器洗いには固形石鹸とアクリルたわしの方が好ましいのですよ。

手にやさしいは汚れにも優しい

食洗機を活用されているご家庭でも、少量の洗い物は手洗いされる方が多いでしょう。手荒れのひどい方はゴム手袋着用が好ましいのですが、少量の洗い物だとかえって手袋は面倒になりますよね。

それに手袋をしての作業は感覚がつかみにくくて食器を割ってしまったり、その手袋の手入れも大変で、と言う話になりがちです。

そこで手に優しくて、なおかつ除菌もしながら汚れが良く落ちると言う洗剤を買ってきて食器洗いに使っている人、多いんじゃないでしょうか。

しかし、そんな都合のいい洗剤は存在しません。なぜなら、洗剤で落としたい食器の汚れと手荒れから守ってくれている皮膚のバリア効果をもたらす物質はどちらも脂肪分だからです。

つまり、食器の汚れをよく落とすものは皮膚のバリアもよく落とし、皮膚のバリアを落とさないものは食器の汚れも落とさないと言う事なんです。

メーカーはうそを言ってるわけじゃありません

でもテレビコマーシャルなんかで、汚れ落としに優れていて手にもやさしい、と言うコピーはよく見ますよね。あれって嘘なんでしょうか。

いえいえ、さすがにこの日本で嘘を宣伝するはずがありません。ただ、前提条件が抜けているので消費者が引っ掛かっちゃうんですね。

「(これまでの洗剤よりは)汚れ落としに優れていて、(業務用などの強力洗剤よりは)手にやさしい。」と言う事でカッコ内の言葉を省略しているだけなんです。

それでも汚れ落としに優れていると言う事はそれだけで手にやさしいと言う事に言及していないのはちょっと不親切かもですね。

使っている洗剤の汚れ落とし能力が優れていると、洗い物をする時間が短くなります。

そうするとお湯や水によって皮脂が取れてしまう時間が短くなると言う事なんですね。これは特にお湯の場合に顕著です。

一方、手にやさしい=皮脂を落とさないと言う事であれば、それは漬け置き洗いなどを前提にした汚れ落とし能力っていうことになりますね。手は漬け置き洗いしませんので。

救世主「固形石鹸」で汚れも手荒れの悩みもすっきり

多くの場合、食器洗いには皆さんは中性洗剤をお使いですよね。でも、最近重曹が見直されてきているようなムードもあります。重曹の本名は炭酸水素ナトリウムと言う弱アルカリ性の薬品です。

重曹自体は弱アルカリ性ですが、水に溶かして加熱したり、時間はかかりますが放置しておくだけで強アルカリの炭酸ナトリウムになります。そして、それが油汚れを非常によく落とすんですよね。

さらに重曹はある程度水に溶けますが、溶解度は比較的低いのでざらついた状態で食器表面に残ります。これで擦ることで汚れが良く落ちると言う物理的効果もあるんです。

実は油汚れをよく落とすのはアルカリ性の洗剤なんです。そして石鹸はアルカリ性の界面活性剤なんです。

ちょっとうんちくを加えさせて頂くと、石鹸の鹸と言う漢字は「アルカリ」と言う意味です。そしてアルカリとはアラビア語で「ザ・灰」と言う意味なのですよ。

石鹸が登場する以前の昔、日本でも洗剤として灰汁を使っていたこともあったそうですね。

と言う事で、意外にも食器洗いには石鹸が便利なのです。でも、石鹸だから何でもいいと言うのではなくて、食べ物を入れる食器を洗うのですから慎重に選ぶ必要があります。

裏の成分表を見て「石鹸素地」「脂肪酸ナトリウム」「純石鹸分」などが95%を超えるもので香料や着色料の入っていないものを選びましょう。「界面活性剤」と書いてあるものは原則NGです。

多くは「ふきん洗い」とか「台所用純石鹸」などの商品名で1個100円~130円くらいで売っていると思います。

汚れはふき取ってから

手荒れに関係なくこれはもう常識でしょう。食洗機を使う場合でも手洗いの場合でも、油汚れのある食器はあらかじめ古紙などで汚れをきれいにふき取ってから洗うのが基本です。

そうすることで最小限の洗剤と水と時間で洗い物ができますから手のバリアを失う機会が減りますし、食洗機でも排水フィルタなど機械的部分の負荷を減らすので故障や消耗がぐんと減ります。

そしてこれと同じ原理で働くのがアクリルたわしです。編み物上手な方はご自分で編んでお使いのようですね。アクリル毛糸の繊維の形状を利用して汚れを掻き落とす働きがあるんです。

このことは重曹を使った時に水に溶け残った分が汚れをこすり落とす効果を持っていることとも相通ずるものがありますね。

このアクリルたわしに石鹸を塗って洗えば、カレーを煮た鍋ですら一発できれいになりますよ。

一発できれいになると言う事は手を濡らしている時間が短くなると言う事であり、その分皮脂による皮膚のバリヤーが失われにくくなるんです。

もう一つの手荒れの原因、お洗濯

洗剤を使うもう一つの大仕事と言えばお洗濯ですね。これも意外なほど手荒れの原因になっているのです。

洗濯機を使われないご家庭は少ないでしょうし意外に思われるかもしれませんね。では見て行きましょう。

すすぎ残しの問題

ペットとして猫を飼っておられる方ならご理解いただけるかもしれませんが、猫と言うのは一生シャンプーしてやる必要がないんです。

それは一匹で活動するハンターである猫にとって自分の体臭は獲物に自分の位置を知らせてしまう具合の悪いものなのです。なのでいつも体を舐めてきれいにしていますよね。

出すものはとても臭いのですが、猫自体はほとんど無臭です。その猫が、飼い主であるあなたのお風呂上りにすり寄ってきてあなたの手足を舐めることがありませんか?

あれは「変な臭いがするからきれいにしてあげる。」と言う事なんですね。シャンプーやせっけんの匂いを猫は汚れた臭いと判断しているのです。

同じように、洗濯物に洗剤の匂いが残っていると言う事は、すすぎが足りなくて洗剤が残留していると言う事に他なりません。もちろん意図的に残留させている柔軟剤と言う問題もありますが今回は措きましょう。

洗濯物を干す時に洗剤が残っていると、それを掴んだ手を洗濯用の洗剤でこすっている状態になります。だからよく皮膚のバリアが取れちゃうんですね。

さらに乾いた洗濯物を取り込むときや乾燥機から取り出してたたむとき、残った洗剤分が手に付いて手の湿気で溶け、きれいになって良く油分を吸い取ってくれる布=洗濯物で皮膚のバリアを取り除いているんです。

実は多少洗剤分が残っていても、それを着用している分にはたいていの場合それほどの悪影響は出ません。それは少し皮脂を吸ったらそれ以上は吸い取りにくくなるからです。

でも、洗濯物を畳むと言う時は次々に新しい布を準備しているわけですから取れ放題になっちゃうんですね。

念のため確認してみましょう

でも、そうしたことが問題になる人とならない人がいるのはなぜでしょうか。もちろん皮膚の強さなどの個人差もありますが、すすぎの条件によって洗剤の残留量に大きな幅が出るからなんですね。

と言う事でお暇なときにでも実験を。柔軟剤を使わないチャンスがあればその時が一番いいでしょう。

まずは洗い終わって良く乾いたフェイスタオルを一枚準備します。

そしてそれを洗面器に入れ、お風呂程度の温度のお湯を洗面器一杯に注ぎ、そのタオルを洗って下さい。どうですか、お湯は濁りませんか?

その濁り具合が洗濯物に残った洗剤の量を示しています。

実際の洗濯の際に使う水の温度や水の硬度など、様々な条件によって洗剤の残り具合は変わります。でも、この実験で「洗剤残りすぎ!」とお感じになったら、すすぎ時間を延ばす方向で対策して下さい。

もちろん柔軟剤も皮膚にはあまり好ましくないんですが、洗浄効果と言う意味で洗剤の残りは大変問題になります。

ですから香りをしっかり残したい場合は、洗濯の終わり時間から逆算して柔軟剤の投入タイミングを調整して下さい。

ではここも石鹸を利用するのでしょうか

石鹸を使って洗濯をするのがエコだとか健康的だとか言うブームのおかげで、洗濯用洗剤を使わず石鹸を使う方も少なくないようですが、あまりお薦めしません。もちろん悪いわけじゃないですけどね。

まず石鹸について大事なもう一つのことを知って下さい。石鹸とは脂肪酸ナトリウム(固形)・脂肪酸カリウム(液体)と言う陰イオン系界面活性剤であると言うことです。

石鹸の一番の弱点は水に溶ける際、温度にたいへん影響されやすいと言う事です。低温の水で溶けにくくなると言う事は、同時にすすぎ残りが起こりやすいと言う事に繋がります。

水に溶けやすい液体せっけんであっても、洗濯機に石鹸カスが残りやすく、これに雑菌が繁殖すると言うリスクも高めになりますね。

食器洗いとは異なり、すすぎ残りや水の温度の確認などがこまめに行えない洗濯の際には、他の界面活性剤を使った洗剤の方が適しているでしょう。

基本はすすぎ残りを少なくすると言う事です。

皮膚のバリアを守ることが第一優先です

お洗濯の場合はもう一つ対策があります。ドライブ手袋や就寝時に手にはめる薄手の布の手袋がありますよね。あれをはめて干したり乾いたものを取り込んだり畳んだりの作業をするんです。

これだけでも洗剤を直接肌にこすり付けることがなくなる分、肌のダメージをかなり抑えてくれます。もちろん水分のしみこむ材質ですから100%はあり得ませんが、それでも素手よりずっといいですよ。

このように食器洗いの場合は汚れを手早くしっかり落とす、お洗濯の場合は洗剤分の残りをできるだけ少なくすることが基本になります。

そのことを頭において家事の組み立てをしていただければ、それだけで手荒れの軽減につながることでしょう。

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