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思春期・成長期のダイエットは無月経や不妊症、骨粗しょう症を招く!

食卓で悲しそうな若い女性

最近では中学生や小学生のモデルも存在し、同年代の子どもたちもそれを目指し細く華奢なスタイルに憧れる傾向があります。ダイエットしてきれいに、かわいくなりたい、と言って食事を減らしたりすることも多いですね。

しかし大切な成長期に行う無理なダイエットは禁物です。

成長期の体はこれから身長を伸ばしたり骨や筋肉をしっかり作っていこうとしている最中ですから、そのための炭水化物やたんぱく質、カルシウムなどをしっかり摂らないと成人した後も何十年も続く体への悪影響を受ける可能性があります。

そのような大切な時期に厳しい食事制限をして栄養不足に陥るということがどんなに危険なことかわかると思います。

痩せたいと思っている本人はもちろん、子どもの肥満やダイエットにお悩みのご両親にもぜひ参考にしていただきたいです。

普通体形でも痩せたがる!成長期のダイエットの危険性とは?

今、小学生や中学生のダイエットが問題になっています。「痩せたい」と思ってはじめに行うのが食事制限、またさらにひどい場合は断食までしてしまうこともあります。しかし小中学生がダイエットを行う際、一番気を付けたいのが栄養失調です。

年ごろの女子の多くは栄養バランスのことは気にも留めず、とにかく目の前のこの脂肪を取り去ってしまいたいとばかりに厳しい食事制限に走る傾向があります。

立派に成長するためには栄養が必要であり、その栄養が不足するとわけもなくイライラしたり記憶力の低下を引き起こしたりもします。美しいスタイルに憧れダイエットをするのはいいですが、その方法には気を付けて下さい。

子どもは大人以上に、成長に使われる栄養を多く必要とします。まだ未完成の体に大人と同じような食事制限をするのは危険です。

食事制限で栄養が足りなくなると発育不全に陥り、骨や筋肉など体中に悪影響を及ぼします。

成長するためエネルギーを蓄えるどころか不足してしまうので将来妊娠や出産をする際に必要となる機能が満足に働かなくなったり、骨粗しょう症、摂食障害につながる恐れもあります。

もちろん成長期とは身長が伸び、体が出来上がっていく時期ですから体重も自然と増えます。特に女子は女性らしい体形になるため脂肪がつき太りやすくなるのは当然のことでありそれが正常です。

なのにそれさえも嫌がり厳しい食事制限をしたりします。美しさを求めるあまり、一番大切な健康を害したりこれから一生付き合っていく体を痛めつけることはあまりにも残念なことです。

BMIなどで数値が肥満である場合は、食事内容の見直しも必要になります。

しかしそれでもカロリーを下げることに集中しすぎて栄養バランスを考えることをしない食事制限は危険です。成長期のダイエットはそれくらい細心の注意が必要です。

思春期・成長期のダイエットが危険な理由:骨粗しょう症の危険

成長期の食事制限で特に問題となる一つがカルシウム不足です。カルシウムと聞くと一般的には「骨を丈夫に保つ栄養素」であるという認識だと思います。

もちろんカルシウムはほとんどが骨にありますが、血液にのって体中に運ばれ神経細胞や脳の働き、また筋肉や心臓の働きをサポートする役割も担っています。

カルシウムの優先順位としてこのような機能を調整・サポートする働きのほうが骨密度を満たすことより高いので、カルシウム不足は骨がスカスカになりやすいのです。そのため転んだだけで骨が折れやすくなったり背が伸びにくくなったりします。

その上カルシウムは毎日一定の量が尿とともに排出されてしまいます。骨の中のカルシウム量は18歳前後でピークを迎え、その後はほとんど変わらず40歳前後まで一定量を維持し続けます。

そしてそれ以降は骨量が低下し、成長期に蓄積してあったカルシウムを切り崩すようにして使わざるをえなくなります。そのカルシウムがある量を下回ったとき骨粗しょう症になるということです。

この成長期に形成される骨はそれ以降の健康問題にも大きく影響してくるとても重要なものになります。成長期の時点で骨量が多ければ、年を重ね骨量が低下しても、骨粗しょう症になりにくくなります。

そのため成長期のうちにしっかり骨量を増やしどれ打貯金できるかが未来の健康にも非常に大きく影響してきます。

また本来カルシウムは吸収率が低い栄養素なのですが、小学生から高校生の間の時期はその吸収率が非常に高くなるので、この間にたっぷりカルシウムを貯金することが大切になります。

女性の場合は、50歳前後で女性ホルモンが役割を終え骨量を維持していたエストロゲンもなくなるのでその分骨粗しょう症を引き起こしやすくなります。

思春期・成長期のダイエットが危険な理由:貧血になりやすい

貧血は若い女性に多く見られますが、これはもともと月経により毎月鉄分が失われているのにダイエットにより十分な鉄分が補給されいないことが原因です。貧血になると集中力低下、めまい、立くらみ、疲れやすいなどの症状が起こります。

もっとひどくなると吐き気や食欲低下といったところまで進行してしまう可能性もあり、比較的周りにも気付かれやすい症状が起こってきます。

成長期は身長が伸び筋肉が増えたりと、成人よりたくさんの鉄分が必要になります。特に女性は月経もあるのでその必要量は成人男性の2~3倍にも上ります(1日に鉄量2~3mg)。

この時期のダイエットによる厳しい食事制限や運動で、大人になっても慢性的な貧血をはじめ他の病気を患う可能性も高くなります。

思春期・成長期のダイエットが危険な理由:無月経・不妊症になりやすくなる

上の貧血と関連しますが、厳しいダイエットにより貧血状態が続くと女性ホルモンの分泌が減少し、生理不順や無月経を引き起こす原因になります。また月経痛や月経前症候群(PMS)が生活に支障をきたすレベルにまで重くなることもあります。

妊娠するにはエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが正常に機能していることが必要ですが、やがて子宮や卵巣などの機能が低下することにより不妊症になる危険性が高めてしまいます。

成長期や思春期は女性ホルモンの分泌が増えることにより皮下脂肪がどうしても付きやすく太りやすくなっています。しかし無駄に脂肪を溜め込んでいるわけではなく、女性としての機能が発達しているために起こる現象です。

この脂肪で体が冷えから守り、妊娠する機能を整える土台を作っているのです。

そもそも脂肪量が20%を切ると、排卵を起こるエストロゲンというホルモンが分泌しにくくなるので、必要な脂肪量を無理なダイエットで減らしすぎてしまうとその点でも不妊を引き起こしてしまう危険性を高めてしまいます。

思春期・成長期のダイエットが危険な理由:筋肉の減少

過激なダイエットは脂肪とともに筋肉も落ちていきます。とにかく痩せたい一心で厳しいダイエットに走ってしまう傾向にある、小学生・中学生・高校生はこの罠にはまってしまう方が多くいらっしゃいます。

筋肉まで減らすと基礎代謝を下げて痩せにくい体を作ってしまいます。すると「食べる量を減らしたのに全然痩せない」という現象が起こり、さらに食べる量を減らしたりしますが、これでは摂食障害を発症しかねません。

それに筋肉が減るとたるみが出たり、美しくなるためのダイエットだったのに変にスタイルが崩れてしまうこともあります。足や腕の筋肉だけでなく心臓や横隔膜など体内の筋肉も痩せてしまうので美容面でも健康面でもいいことはありません。

思春期・成長期のダイエットが危険な理由:精神への影響、拒食症の危険

あまりに厳しい食事制限は摂食障害を引き起こします。ダイエットをはじまたばかりのころは、食べる量を減らしたわけですから体重は減少します。それに味をしめどんどん食べる量を減らしたりするといずれ食べることが怖いと感じ、何も食べられなくなります。

これが「拒食症」です。やせ細っているのに「まだ痩せなくてはならない」と思い続けます。あまり重症化すると入院が必要になることもあり、最悪命を落とすこともある大変危険な病気です。女性に多い病気ですが、最近では男性でも珍しくありません。

また、そんな無理なダイエットはいつか限界がきます。今までとは反対に食欲が言うことをきかなくなり暴走します。我慢が抑えきれなくなりお腹がはちきれそうなくらい、異常な量を食べてしまうのが「過食症」です。

限界まで食事制限したためエネルギー消費を最小で動けるように訓練されたような体にいきなり大量の食べ物が入るのですから、吸収率も高まり筋肉も落ちているのでその体重の増え方はすさまじいものです。体重はどんどん増加します。

また太るのがどうしても嫌だと、下剤を使用したり食べたものをすぐにトイレで吐き出してしまう過食嘔吐を繰り返すようになる方も出てきます。

今まで我慢できていた自分がこんなに食べてしまうなんで、という自己嫌悪と太っていく体が許せない気持ちとで心身ともにズタズタに傷付きます。

思春期の場合は異性の目を気にしてしまう

思春期は精神的にとてもデリケートです。他者から(特に異性から)どう思われているかなどが非常に気になり、周りと比べたりして自分に自信が持てないため心も不安定で多感な時期です。

周りの特別スリムな子を見て「私は太っている」と思い込んだり、誰かが軽い気持ちで言った言葉にとても傷付いたり、過剰に気にしてしまう年頃であるため無理なダイエットに走りやすくなっています。

そんな時期のダイエットは、今の自分を否定している状態なので精神的にも不調をきたす可能性がとても高くなります。

成長期のダイエットはなぜ増加傾向にあるのか

最近では小中学生のモデルやアイドルも多く、テレビや雑誌などでいつでも目に入る存在です。自分と同い年くらいの細いモデルたちをみて身近に感じることで、必要以上に痩せたい気持ちを起こさせます。

こうして特に太っていないにも関わらず自分は太っていると思い込んでしまうことも原因の一つです。

一方本当に肥満が問題になるくらいの子どもも少数いると思いますが、昨今の溢れるほどたくさんあるゲームなどに夢中になり外で体を使って遊ぶことが少なくなったことが原因として挙げられます。

夜更かしすることも増え、食生活の偏りなど生活習慣も問題です。この場合は両親が心配して食事制限を行うケースもあるでしょう。

でもやっぱり肥満は問題・・・成長期の正しいダイエット法

成長期はその名のとおり、体も心もまだ成長途中であり未熟です。なので基本的に食事制限は厳禁です。成長期のダイエットとして一番理想的なのは、体重をキープしながら身長が伸びるのを待つ方法です。

カロリーの摂りすぎも減らしすぎも栄養の偏りも避けなくてはならないので専門知識が必要になります。両親が独断で極端な食事制限を行うことは危険ですのでやめましょう。

ダイエット自体が年齢に関係なく、食事を抜くようなダイエットではなく栄養バランスを整えた食事と運動で健康的なダイエットを心がけるべきですが、特に成長期にある方は気を付けなければいけません。

早寝早起きし、3食しっかり食べる

上に書いた通り、極端な食事制限は厳禁ですので朝昼晩しっかりと栄養バランスのとれた食事をします。1日3食を規則正しく食べることで生活リズムも整います。

まず朝は忙しくてごはんを抜きがちですが、それをするとお昼ごろにはお腹が空きすぎてたくさん食べてしまいますし吸収率も高まっていますので逆に太りやすくなります。

朝食を食べることで体温を上げ、体を目覚めさせ、それにより授業中などの集中力を高めます。また胃と腸も動き出し便秘も解消の効果もあります。

それに加え健康的なダイエットに早寝早起きは必須で、それを心がけるだけでもエネルギーの循環がよくなり体調と整える効果があります。

運動を習慣にする

基本的に成長期や思春期のダイエットは運動を中心に行うことが理想的です。スポーツ系の部活に入っている場合は運動量は十分だと思いますが、そうでなければ30分~1時間程度の有酸素運動を取り入れることなどの対策が必要です。

ランニングやウォーキング、また膝に負担のかからない水泳などがおすすめですが
なかなか定期的に行うのは難しいかも知れません。

そんなときは例えば家で家事を手伝う、出掛ける際は車を使わず目的地までなるべく歩いていく、エレベータではなく階段を使うなど生活の一部に運動を取り入れるだけでも効果は期待できます。

起きているときに適度に体を動かせば睡眠の質も向上しますので、その結果代謝が上がり痩せやすい体になることができます。

ただし運動も無理は禁物です。「1日2時間走る」などはじめから大きな目標を掲げると続きにくいですし逆に体に負担がかかることもあるのでやめましょう。

食べ物は量ではなく質を変える!成長期の体重管理

先ほども書いたように、両親による厳しい食事制限はおすすめできません。とはいってもやはり無駄食いは排除したいところです。

インスタント食品やファーストフードなどを毎食続けるよりは野菜・お米・魚など栄養バランスが整ったメニューを組んだ方がいいのは当たり前です。

お米は太るといい、かわりにお菓子を食べる方もいらっしゃいますがそれではなんの意味もない以上に悪影響になってしまう食べ方になります。

お米しっかり食べれば、おかずだけの場合より断然腹持ちがいいので無駄なお菓子などを食べずに済みます。

ただお米も糖質は高いので食べすぎることは肥満につながります。ラーメンにチャーハンなど炭水化物×炭水化物という食べ合わせでは糖質オーバーになります。

そのためにはおかずもあまり濃い味付けのものは避け、だしのきいた素材の味を大切にしている和食などにするといいでしょう。食べるときは早食いにならないようよく噛んで食べます。

また間食でケーキやチョコレート、クッキーなどを高カロリーなものを食べる習慣があるのなら、そのかわりを果物やヨーグルトにするだけでも長い目で見れば大きな摂取カロリーの削減になります。

その他、のどが乾いたらジュースを飲むという習慣がある方はお茶や水に変更する、また成長期は寝ているときのエネルギー吸収率が高いので寝る前に高カロリーなものを食べるのは避けましょう。

牛乳はダイエットにもいい

牛乳はカロリーが高い、と飲むことを避けていませんか?実は牛乳は成長期のダイエットにはピッタリの飲み物なのです。牛乳には成長期にとても大切な栄養素であるカルシウムやたんぱく質を中心にその他ミネラルやビタミンもバランスよく含まれています。

そのため筋肉量を維持し、代謝の高い体作りに役立ちます。腹持ちもいいので間食が自然と減る効果もあり、実際、牛乳をよく飲む人の方が体脂肪率が少ないというデータもあります。

また牛乳には腸を活性化し便秘を解消する効果やストレスを和らげる効果まであることが分かっています。

、近年の多くの研究から、牛乳には、私たちの免疫系や内分泌系、循環器系などに
作用し、病気を予防する重要な機能があることもわかってきています。免疫力を高め
て病気になりにくい体をつくる、病原菌の感染を防ぐ、血圧を改善するなど、牛乳に
含まれる栄養素のさまざまな働き(生体調整機能)が注目されています。

成長期にはたんぱく質とミネラル(カルシウムや鉄分など)を摂ることがとても重要です。意識的に野菜や果物を多く取り入れるようにして下さい。

成長期や思春期のダイエットは様々な危険が潜んでいる!

ダイエットが必要な体型でもないのにテレビや雑誌のスリムなタレントのようになろうと過激なダイエットをはじめてしまう方は少なくありません。

若いうちは健康は当たり前のようになっていて重要視されず、ダイエットというととにかく痩せたい気持ちばかり先走り無茶をしてしまう傾向があります。

しかしこの成長期や思春期という時期は一生の健康を左右してしまう土台を作っている段階であるということを忘れないで下さい。さらに女性ですと無月経、将来は不妊症や閉経後の症状が心配されます。

高齢になったときに後悔しないよう、もう高すぎる目標を掲げて無理なダイエットをするのはやめましょう。

とはいえ本当にBMIなどで肥満と診断された場合は痩せることが必要なことも確かにあります。しかしまだ体が未熟なうちのダイエットは確かな知識と計画性が必要です。

成長期のうちに無理なダイエットをしてしまうとかえって痩せにくい体質になってしまう可能性もあります。子どもの膝や腰などへの負担も考えながら簡単なウォーキング・水泳などからはじめ、無理なく進めていきましょう。

大切なのは早く痩せようと焦らないこと。ゆっくりでも健康に痩せていればそれは成功です。何より時間をかけて行いましょう。

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