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健康障害を招く炭水化物抜きダイエットの真実とそのリスク

私たちの身体は食べ物から成り立っています。どれだけサプリメントを飲んでいたとしても、食べなければ身体を維持することはできません。そして、どんなものを食べるかは、その人種、国、地域によって驚くほどに違います。

私たち日本人に適した食事は一汁三菜と言われてきました。しかし、その常識が今揺らいでいるのです。

ごはんは悪者?

現在、ご飯を食べないというダイエット法が話題になっています。ご飯を食べなければ、その他のおかずは我慢する必要が無いという理由で人気が高まっているようです。また、ご飯を食べないことが、健康にも良いとする本も出版されており、ご飯はすっかり悪者扱いになってしまっています。

確かにご飯は過剰に摂取されれば(諸説ありますが)中性脂肪として体内に蓄積されます。また、糖尿病になるとご飯(糖質)を制限しなければならないというのも「ご飯は太る」というイメージの元になっているのかもしれません。

ですが、糖尿病患者に「ご飯を食べないで下さい」と指導することはまずありません。それは、糖質が身体にとって必要な栄養分だからです。

私たちの身体は取り入れた糖分を代謝してエネルギーを作り出しています。もし糖が入って来なければ、たんぱく質、次は脂質という順に「糖の代わりに」それらの成分を代謝して生きるエネルギーとしています。身体に無理のない代謝は糖をエネルギーとする代謝なのです。

本来は理にかなった糖質制限

近年、糖尿病大国アメリカで推奨されているのがカーボカウントと呼ばれる考え方です。これは糖尿病患者に用いられるもので、カロリーではなく、食品中に含まれる炭水化物に注目し、その量を調節することで血糖値をコントロールしやすくするというものです。

この方法はあくまでも糖質を制限することで血糖値を改善し、減量するというものであり「糖質を摂らずに痩せる」という極端な方法ではないのです。

糖質からのエネルギーが減る分、肉や魚などのたんぱく質、脂質から摂るエネルギーの割合が増えます。身体への負担も増えるので、本来は医師や栄養士の指導の下で行うべきなのです。

炭水化物抜きダイエットを続けるリスク

炭水化物抜きダイエットが人気を博しているのは、手軽さだけでなく、効果があるからでしょう。確かに体重を落とすことが出来るのです。しかしその裏で身体は悲鳴を上げているかもしれません。このダイエットで起こる身体の変化について整理していきましょう。

前述したように、糖がない場合は次にたんぱく質がエネルギー合成のために消費されます。しかし、たんぱく質は筋肉を構成している成分ですので、エネルギー合成に使われるとその分筋肉は減少することになります。筋肉の減少は基礎代謝の減少を招き、痩せにくく、太りやすい体質になってしまいます。

また、脂肪のエネルギー比率が上がれば、脂肪が蓄積しやすくなります。脂肪細胞は蓄えられる脂肪が限界を超えると分裂し、増殖します。脂肪細胞が含む脂肪の量は減らせても、脂肪細胞の数は簡単に減らすことはできません。これまで以上に脂肪が溜まりやすい身体になってしまうのです。

上記の2点から、リバウンドの可能性が高いということが分かります。仮に数か月の炭水化物ダイエットの末、目標の体重に到達したとしても、炭水化物を取り入れた食事を再開すればあっという間にリバウンドしてしまう危険があるのです。それを避けるには、いつまでも炭水化物を制限し続けなければなりません。

さらに、糖質を摂らないことで低血糖を招く危険性もあります。たんぱく質と脂質で構成された食事は肝臓への負担も大きく、リバウンドを起こさないためにダイエットを続けていると、いつの間にか身体がボロボロになってしまうということも考えられます。

他のダイエットにも共通する身体への悪影響

炭水化物抜きダイエットに関して説明してきましたが、他のダイエットにも共通する問題がいくつかあります。急激に体重が落ちれば、身体へ大きな影響があります。内臓への負担を大きくし、ビタミンやミネラルの不足に繋がることも危惧されています。

食事に関わるダイエットでは栄養不足が起こり、鉄不足による貧血、たんぱく質不足による一種の飢餓、カルシウム不足による骨の脆弱化などがあります。また、女性の場合は月経が乱れたり、妊娠時は胎児への悪影響もあります。さらに痩せている人は将来的に、骨粗鬆症のリスクが上がることも分かっています。

痩せている人は美しい、格好いいという風潮がありますが、栄養失調と考えると魅力はありません。ダイエットにも節度が必要です。もし炭水化物抜きダイエットを考えている人がいるのであれば、全く食べないのではなく、量を減らすということを考えてみて下さい。

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