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糖尿病の人の登山、血糖値の下がり過ぎに注意しましょう

この頃、中高年の間で山登りが人気です。同時に中高年による事故も増えていると聞きます。その原因の1つに低血糖があげられるようです。となると、糖尿病治療薬を飲む糖尿病の患者さんにとって、登山は危険なスポーツなのでしょうか?

登山中は、誰でも低血糖になりやすいのです

登山中は交感神経の活動が活発になって、空腹を感じにくくなり、低血糖になりやすいのです。そのため、注意力が散漫になり、けがや事故の元になります。

さらに症状が進むと、山中で急に力がでなくなり、足がもつれて歩くのが困難になる、視界が暗くなる、意識が混濁といった症状が一気に襲ってきます。

ここまで症状が進行すると、食べ物も喉が通らず、血糖値を上げるのが難しくなります。こういった一連の症状はシャリバテ(ご飯が足りずにばてること)と呼ばれていて、登山者の間ではよく知られています。

登山中はこまめに糖分を摂ることが大切です

登山中の運動量は大変、多いです。筋肉中のグリコーゲンは、歩き始めてから3~4時間でなくなるので、登山中はこまめに糖分を補給する必要があります。糖尿病患者さんの場合は日頃から、糖分摂取を控える習慣がついている人が多いです。

そのため、登山中は糖分摂取を健常人以上に意識しないといけません。

糖尿病患者さんが登山する場合の注意

登山に限らず、ハードな運動を糖尿病患者さんがする場合は、事前に医師に相談し、薬の量を調整しなくてはいけません。運動療法は食事療法と同じように糖尿病治療の基本であり、重度の心血管疾患が無い限り、奨励されています。

登山は糖尿病の運動療法の1つとして定番のウオーキングとは違い、とてもハードでしかも筋肉運動です。軽症で薬は処方されず、食事と運動療法だけでコントロールができる場合は心配ないです。

しかし、血糖降下薬を飲んでいたり、インスリン注射をしている人たちがハードな登山をする場合、いつもの運動量に対して決められていた薬の量を、強度な運動に合わせて調整する必要があります。

日本糖尿病学会の指針は・・・

インスリン治療をしている患者さんが登山や激しい運動をする場合は、血糖値を正確に測定し、運動の時間、種類や量により、運動前や運動中に低血糖予防を加味して食事を摂り、運動前後のインスリンの量を減らすなどの調整が必要です。

経口糖尿病治療薬(特にスルホニル尿素系)も投与量を減らさなくてはいけない場合があります。

上記のガイドラインの方法でしてもまだ、血糖コントロールが悪い時は登山、運動を諦める、あるいは、日常生活の中において、段階的に運動量を増やしていく、できれば毎日、少なくとも週に3~5回、中等度の強さの有酸素運動を20~60分行う、というようなことが加えられてありました。

糖尿病患者さんも工夫次第で運動を楽しめるんだと前向きな気持ちでいてほしいですね。

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