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トマトで血糖値が下がる?ダイエットだけじゃないリコピンの力

トマトは他の野菜や果物と一線を画す赤色を持っています。ベリー類はアントシアニン、ニンジンはカロテン、リンゴはこの二つの色素を組み合わせて赤色を作っていますが、トマトはリコピンという一つの色素だけであの真っ赤な色をつけています。

その鮮やかさから、トマトが南米からヨーロッパにもたらされた当初は、死に至る猛毒があると敬遠されていました。その当時の人々は、数百年後の世界でトマトの成分がこれほどもてはやされているとは夢にも思わなかったでしょう。今回はそんなリコピンが血糖値に及ぼす影響について紹介します。

リコピンの性質

リコピンはカロテノイドの一つで、トマトに含まれるβ-カロテンの仲間です。構造は非常にビタミンAに類似していますが、β-カロテンと違いビタミンA活性(体内で必要な分だけビタミンAになる作用)がありません。その代わり、極めて強力な抗酸化作用を持っています。

抗酸化作用とは、体内の過酸化物質を捕捉して取り除く作用をいいます。代謝の過程で生じる過酸化水素やラジカルという物質は、そのままにしておくと老化やガンの原因になります。それらを、様々な段階で除去してくれるのが抗酸化作用を持つ物質なのです。

リコピンを含めたトマトの成分はイタリア医学界で高く評価されており、宇宙船における生活で栽培してでも食べるべき野菜にトマトをあげています。

また、心臓や栄養の専門医たちが著したレシピ本には心臓に最もよい料理としてジャガイモのニョッキとトマトソースをあげており、トマトの栄養価の高さがうかがい知れます。

リコピンが血糖値に及ぼす影響

リコピンは強い抗酸化作用を持っていると紹介しましたが、この作用が血糖値にも良い影響を与えるのです。血糖値は膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンによってコントロールされていますが、このβ細胞は非常に酸化されやすい性質があるのです。

β細胞が酸化され、その機能を果たせなくなると当然インスリンの分泌量は低下してしまいます。これにより他の細胞たちは血液中のブドウ糖を取り込むことが出来なくなり、血液中にブドウ糖が溢れる高血糖状態に陥ってしまいます。

糖尿病は通常よりも過酸化物質の生成が起こりやすく、β細胞が障害されるリスクが一層高いと言えるのです。

リコピンは酸化に弱いβ細胞を守り、正常な血糖値を維持してくれる効果があると言えます。さらに過酸化物質による影響を受けやすい血管を守る作用もありますので、高血糖状態が続いて脆くなってしまった血管がそれ以上傷つかないようにする効果も期待でき、糖尿病の人にとっては、是非摂取したい成分であることが分かります。

リコピンを効率よく摂取する

β-カロテンやリコピンはトマトが成熟する段階で、クロロフィル(緑色の色素)が分解されるにつれて合成されます。日光が当たるほど、また、昼夜の寒暖の差が大きいほどよく生成され、樹上で熟すことも重要です。トマトには様々な品種がありますが、加熱用の品種よりも生食用の品種にリコピンが多いとされています。

輸入トマト缶の多くはイタリアの加熱用トマトを加工したものです。β-カロテンの含有量は生食用よりも多いですが、リコピンを摂りたければ日本のトマトが良いでしょう。

特に初秋は昼夜の温度差が徐々に大きくなり、リコピンが生成されやすい環境にあります。スーパーで売られているものの大半は生食用ですので、それらを選ぶと良いでしょう。

オリーブオイルによる調理でリコピンの量は20%増加すると言われています。また、リコピンは油に溶けやすい性質を持っているため、オリーブオイルで調理すると吸収率も上昇すると考えられます。パスタやピザなどに使うのも良いでしょうし、トマトソースやケチャップを作り、常備しておくのも良いでしょう。

トマトは世界一メジャーな野菜として親しまれています。日本でも品種改良の末、栄養価が高く、甘い品種が次々登場しています。一時のトマトブームに左右されず、継続的に食べ続けることが大切です。

また、そういった成分にこだわりすぎず、バランスの取れた食事の中で上手にトマトを取り入れることが最も大切であると言えます。

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