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同じ「糖尿病」と言われたのに、どうして人によって薬が違うの?

中年になって自分も友人も糖尿病だと言われてしまった。もらっている薬を見比べてみると、友人の薬と自分のものは違うようだが・・・。

同じ病気なのに飲む薬が違うと少し気になりますよね。糖尿病の飲み薬には、その作用の仕方によっていくつかの種類があります。そして、血糖値が下がらない原因によって使い分けられています。

血糖値が下がらない原因とは

糖尿病の原因は、血糖値を下げるインスリンがきちんと働かないために血糖値が下がらないことです。高血糖な状態が続くことで、体には様々な問題が出てきます。

実は一言にインスリンが働かないと言っても、その原因はひとつではありません。インスリンの分泌量が少ない、必要なタイミングで分泌がされない、分泌はされてもインスリン自体の効きが悪くなって血糖値を下げることができないなどがあります。

インスリンは食後に分泌されて血糖値を下げますが、例えばこのときに分泌される量が少ないと血糖値を下げきれません。またインスリンは十分に分泌されても、ひとつひとつのインスリンの効きが悪くなってしまっていると血糖値を下げる働きを発揮しきれません。

一般的にやせ型の人はインスリンの分泌が減ってしまっているタイプ、肥満型の人はインスリンの効きが悪くなってしまっているタイプのことが多いようです。そしてタイプによって、適している薬も少し違ってきます。

やせ型の場合

やせ型の糖尿病患者の場合には、インスリンの分泌が減ってしまっていることが多いようです。インスリンの分泌が少ないために、その少ないインスリンで血糖値を下げようとがんばっても下げきれません。食事をしてもインスリンの分泌が少ないために、食後の血糖値が高くなりやすくなります。

このタイプの人にはインスリン分泌を促す薬を使い、インスリンを増やすことが多くなります。またインスリン分泌を促すインクレチンというホルモンを増やすことで、インスリンを分泌させるという薬も使われます。

食後に高血糖になってしまうようであれば、αグルコシダーゼ阻害薬という、食べ物がブドウ糖にまで分解されていくスピードを緩やかにする薬を使うこともあります。ブドウ糖が一気に増えないことで吸収が抑えられて、血糖値の上昇も緩やかになります。

肥満型の場合

肥満型の糖尿病患者の場合には、インスリンは十分に分泌されているものの、インスリン自体の効きが悪くなって血糖値を下げる働きを発揮しきれていないことが多いようです。インスリン自体の効きが悪くなることをインスリン抵抗性があると言います。

肥満型の人は朝から血糖値が高いことが多くなります。寝ている間にも肝臓ではブドウ糖が作られているのですが、通常ですとブドウ糖が多くなり過ぎないようにインスリンが抑えています。しかし肥満型の糖尿病患者の場合にはインスリンの効きが悪いため、朝から血糖値が高くなってしまうのです。

このタイプの糖尿病患者にはインスリン抵抗性を改善する薬を使います。インスリンは十分に分泌されているため、インスリン分泌を促す薬は使いません。もし食後に高血糖になるようであれば、やせ型の人と同じようにαグルコシダーゼ阻害薬を使うこともあります。

インスリン抵抗性が改善されれば、インスリンは少しずつ効きがよくなり血糖値も下がってきます。そして早朝の高血糖も抑えられるようになります。

このように、血糖値が下がらない原因はひとつではありません。また両方の要素を合わせもっていることも多いため、実際には医師がひとりひとりの体質を細かくみて薬を決定していっています。

なお、どのタイプの糖尿病の場合でも一番大切なのは食事・運動療法です。薬を飲んでいるからと安心してしまわないで、食事と運動は気をつけていくようにしてください。

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