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二型糖尿病患者でもインスリン注射が必要な場合はどんな時?

インスリンが絶対的に足りないⅰ型糖尿病患者さんに対して、ⅱ型糖尿病患者さんはインスリンの分泌能が低下しているか、インスリン抵抗性が増加しているため、高血糖が生じやすいと言われています。

ⅰ型糖尿病患者さんにとって一番の治療法は、インスリン注射によるインスリン補充療法です。ⅱ型糖尿病患者さんは、自分の体内にあるインスリンの分泌量を増やす経口血糖降下剤が一般的な治療法となります。

現在の飽食時代の病気として、増え続けているⅱ型糖尿病。国民の約80%が糖尿病予備軍と言われています。糖尿病の治療に関心を抱いておられる健常者の方も多いと思います。

ⅱ型患者さんにインスリンを医師が使用すると判断する時

ⅱ型患者さんでも、絶対的にインスリン補充が必要とされる時はあります。重症ケトーシス、糖尿病性昏睡は主にⅰ型の患者さんに起こるものですが、ⅱ型患者さんに起こることもあります。

例えば、ペットボトル症候群と言われる、清涼飲料水の飲み過ぎによる超高血糖状態も、インスリン治療が適応とされます。重症感染症、手術前後、重篤な外傷がある場合、強いストレスが原因で著しい血糖上昇が予測される時でも、急速に効き、微調整が可能なインスリン補充が不可欠です。

臓器移植等でステロイド剤、高カロリー輸液の投与が必要な時も、インスリン補充の適応となります。

ⅱ型糖尿病で妊娠している場合

経口血糖降下剤の1つであるスルフォニル尿素剤の成分は、胎盤を通過してしまうので妊婦さんには使えません。又、高血糖も奇形や死産を起こしやすくするため、血糖のコントロールに最善の注意を払わなくてはいけません。

そのため、ⅱ型糖尿病で妊娠を望んでいる女性、妊婦さんにはインスリンを使用します。インスリンはペプチドホルモンなので、胎盤を通過しません。

その他、嘔吐等で経口剤の使用が困難な場合、高度な肝、腎の障害があり、経口剤の代謝や代謝物の排泄が困難と予測される場合も適応となります。又、経口剤を飲んでいるうちに、経口剤の効果が見られなくなった時も同様です。

最近は膵臓の疲労を最小限にすることを優先的に考えるようになり、ⅱ型糖尿病に対しても比較的早くからインスリンを投与するようになりました。インスリンを早期から使うことが、必ずしも重症とは限らないということを理解しましょう。

インスリンの補充は膵臓がさぼり出す?

結論から言えば、この見解は誤解です。ホルモンを投与すると、その分泌臓器がさぼるため、一時しのぎとしての投与は必要だとしても、そのホルモンの連続投与はよくないと考える人がいます。

特にインスリン注射を打ち始めると、一生打ち続けなくてはいけないと思い込んでいる人が少なくありません。多くのホルモンは上位ホルモン、下位ホルモンの連鎖で成り立っています。

上位ホルモンの役目は下位ホルモンを出させることです。下位ホルモンが出れば、上位ホルモンが抑えられるといったフィードバック調節が働くため、直接的に効果を出す下位ホルモンを投与すると、効果はすぐに出てくれます。

しかし、フィードバック調節のため、上位ホルモンが抑えられるので、分泌線の萎縮や機能低下が起きてしまいます。

インスリンには上位ホルモンがありません

体内のインスリンは血糖が上がれば分泌され、血糖が下がれば分泌は停止します。体内のインスリンには上位ホルモンは無く、血糖状態を認識することでインスリンの分泌に変化が起きるのです。

インスリンを投与すると、血糖が下がり、体内のインスリンの分泌も低下します。血糖が下がらなければ、膵臓がインスリンを出そうと頑張ります。インスリンを過剰に投与してしまった場合、他の多くのホルモンの分泌臓器のように、膵臓が萎縮するといったのんきな話ではなくなります。

低血糖を起こさせ、生命の危機に曝されます。そういうことから、インスリンを継続、連続的に投与しても、膵臓の機能が低下したり、一生、インスリンを打ち続けなくてはいけなくなると考える必要はないのです。

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