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肥満なのに糖尿病にならない人がいるのは何故?

私は痩せ型でずっときたのに2型糖尿病を発症しているのです。

この冒頭の言葉から何か感じましたか?痩せているのに糖尿病ですという言葉に確かに違和感がありますね。糖尿病は一般的には肥満体系の方がなる病気というイメージが強いと思います。

しかし痩せているからといって糖尿病にならないということは絶対にありません。確かに糖尿病は生活習慣が一番大きな要因となる病気です。しかしこの方のように痩せていても糖尿病になる方がいらっしゃるのです。

それは遺伝的なものもあります。ご両親が糖尿病だった場合、必ずといってその子供達は半分の確率で糖尿病になる可能性があります。今回、アイルランドの試験でこの逆タイプ、「肥満なのに糖尿病を発症しない人がいるのは何故なのか」という疑問に対する論文が発表されました。

糖尿病は肥満のせいで代謝異常が生じて発症する病気です。肥満であるにも関わらず35%もの人は代謝的に健康であることがわかりました。代謝的に健康であれば当然、糖尿病を引き起こすこともないわけです。

しかし何故このようなことが起こるのかということが今回のおもしろいところです。そしてこの鍵となるのが体内で起こっている炎症が関係しているとのことでした。

この研究者らは糖尿病や心疾患は脂質異常、高血圧、高血糖といった代謝異常が原因で発症リスクが高まると示唆しています。そしてこのリスクを上げるのに慢性的な炎症が関連していると発表しました。

試験の内容は50歳から60歳の男女2,040人の健康診断をおこない、生活習慣や血液検査、炎症反応、BMI指数などを検討しました。結果ですが痩せている人、肥満している人に関わらず代謝異常がみられなかった人、いわゆる代謝が健康な人達には炎症反応がみられなかったということでした。

炎症反応が見られなかったということは白血球の数、また急性期たんぱく質誘導数が少なかったということでした。その代わり炎症反応を抑える抗炎症物質が上昇していたということです。そしてこの人達は糖尿病や心疾患とは無縁の状態でした。

このことから肥満であろうが痩せていようが炎症反応が高い人達が糖尿病や心疾患を引き起こしていると言う結果を出したのです。

炎症反応とは一体どのようなことでしょうか。

ここで炎症反応って一体何?と思われる方もいらっしゃると思います。少し炎症についてご説明しましょう。炎症と聞いて皆さんは何を思い出しますか?例えば風邪など立派な炎症反応を説明できる簡単な例でしょうか。

風邪のウイルスが身体に入ったら身体の中の白血球が増殖し、また細胞などが活発に働いて風邪のウイルスに抵抗します。そのときに発熱をおこしているのです。また喉の痛みや発熱による関節の痛みなども体内でウイルスに攻撃するために闘っている細胞達の明かしです。この場合の炎症のことを感染症による炎症といわれます。

また身体の中にもともとある細胞が何らかのストレスなどで自ら物質を放出してしまい、それに対して体内で攻撃反応を示す炎症もあります。こちらは非感染症による炎症反応と呼ばれます。また免疫反応とも呼ばれます。

この様な炎症反応の場合は免疫系の病気が関係してきます。炎症反応といっても人の体内で起きる炎症反応はとても複雑です。

このことから結果としていえることは何でしょうか。

研究者らはこの結果からどのような肥満の人が糖尿病、心疾患のリスクが高まるのかをもっと研究する必要があるといっています。肥満でも炎症反応が起こっていない人は糖尿病、心疾患にならないというところは大変興味深い結果ですし、これからもっと研究を深めていってもらいたい内容です。

逆に言えば炎症性疾患を患っている人は糖尿病、心疾患を発症する可能性が高くなるとも言えることになりますね。ご自身のお体で炎症反応がおきないような生活をしていくことで糖尿病、心疾患を防ぐことが可能になるのかもしれません。

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