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鉄道オタクって病気!?度が過ぎる”こだわり”と大人の発達障害

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「鉄分」と聞くと、普通の人は「Fe」のミネラルを連想しますが、鉄道ファンの間では、「鉄分」は鉄道に関する情熱の度合いを示す指標であり、「鉄分」が不足すると体の具合が悪くなるのだそうです。

鉄道を趣味として楽しむ分には、全く問題はありませんが、鉄道マニアの一部には、社会のルールを守らなかったり、暴言や暴力に訴えたりすることで、自分の趣味に対する情熱を満たそうとする人も見受けられます。

あくまでも、ごく一部の人に限ったことかもしれませんが、常軌を逸し趣味に没頭する「大人の発達障害」という病気について考えてみたいと思います。

大人の発達障害を引き起こす「鉄」と「鉄子」のこだわり

妙なタイトルですが、鉄道マニアの間では、鉄道が大好きな男性を総称して「鉄」と呼び、鉄道が大好きな女性を総称して「鉄子」と呼ぶそうです。そして、鉄や鉄子は、こだわる対象によって、さらに細かく分類されます。

  • 「乗り鉄」・・鉄道に乗ることを主な目的とする。
  • 「撮り鉄」・・鉄道写真などを撮ることを目的とする。
  • 「収集鉄」・・切符やスタンプなどを収集することを目的とする。
  • 「模型鉄」・・鉄道模型に特化して楽しむことを目的とする。
  • 「時刻表鉄」・・時刻表に関する知識や情報を楽しむことを目的とする。
  • 「車両鉄」・・車両の構造や部品などに関心を向ける。
  • 「音鉄」・・社内アナウンスや走行時の音などに着目する。
  • 「駅弁鉄」・・駅弁を楽しむことを目的とする。
  • 「葬式鉄」・・廃線になる路線や車両などに執着する。

というように、同じ鉄道マニアであっても、限がないほど興味の対象が細かく分類されています。これは、興味に対するこだわりの度合いが非常に強いことを表わしているとも言えます。

趣味や娯楽を超えるこだわりの危険性

よく「ストレス解消のために、趣味を持ちましょう」などと言いますが、適度な気分転換になれば、趣味はとても良いことで誰も咎める人はいません。

ところが、趣味の域を超え、「度が過ぎる執着」にまで至るとすれば、それは大人の発達障害といえるかもしれないのです。具体的には次のようなケースがあげられます。

  • 興味を満たすことに執着しすぎて社会生活が円滑に送れない。
  • 欲求を満たすために、生活費を浪費したり、借金を重ねる。
  • ルールを無視したり、暴力をふるってまでも、手に入れようとする。
  • 興味や関心のあることには異常にこだわるが、他のことには無関心である。
  • 四六時中、興味のあることばかりが頭から離れない。

もし、こうした状態が常習化しているとすれば、それは趣味の域を超えているものであり、社会生活を営むことができないばかりか、自分の健康までも損ねてしまう恐れもあります。

健康にも役立つ「趣味」なのか、健康を損ねてしまう「こだわり」なのか、そのラインを踏み外すことが心配なのです。

趣味の世界が自分の世界になることのリスク

何度も言いますが、常識的な範囲で趣味を楽しむという人は、何の問題もありません。ところが、ごく一部の人には、自分の趣味の世界だけが自分の生きるすべてだ、という極端な考え方の人がいることには、注意が必要です。

鉄道を愛する鉄道ファンは多く、鉄道は人気のある趣味の1つですが、こだわりのある人たちが集まる分野だからこそ、情熱が加熱しやすくまかり間違えば、趣味の域を超えてしまうかもしれないことも否定はできないのではないでしょうか?

子供の年齢ならまだしも、いい歳をした大人が特定の興味だけに、極度にこだわって生きる。こうした人は、もしかすると「発達障害」の大人版なのかもしれないのです。

発達障害は子供の頃に起こりやすい脳の異常で、年齢とともに自然に治ることも多いのですが、その一方で回復せずに大人になる場合もあるのです。

「子供のまま大人になりました」という表現が分かりやすいかもしれません。

趣味に執着する人のこだわりは家族の接し方で克服させられる

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異常なほど趣味などに執着する症状を「自己愛性人格障害」といいます。この障害は統計的に「プライドは高いが、自信がない」という性格の人に多くみられます。

他人に認められたい願望は高いが、一般的な学歴や運動能力などでは、他の人に劣ると自分では思っている人に多いのが特徴です。

例えば、運動が苦手だという人は、運動という世界では負け犬呼ばわりされ劣等感や嫌悪感も生じるはずです。しかし、一方で学業が優秀であれば、学業という世界では勝ち犬(勝ち組)でいられます。当然、勝てる土俵に立ちたいと思うでしょう。

ところが、運動も苦手、学業もダメ・・という場合、自分が活き活きと生きる世界が見えなくなることも理解できます。それが、少年期青年期で終わらず、大人になっても自信をつけることがなかなかできない人の最後のよりどころが、趣味の世界です。

この病気を克服するためには、家族や周りの人の協力が欠かせません。本人は自分が悪いことをしているとは感じていないからです。その人にとっては、唯一生きる道だからです。

その考え方のわだかまりを改善することができれば、極度にこだわる執着心を克服することにつながります。そのためには、次のようなことに取り組んでみましょう。

  • 没頭している趣味などを否定するのではなく、興味を持って話を聞く。
  • 話をする時は、決して否定的な言葉を使わない。
  • その人が生まれてきてくれ、生きていることだけで幸せだと家族が思う。
  • 自分の身の回りや家庭内で役割を持たせ、それだけは断固としてさせる。
  • 本人の人格だけに問題を押し付けず、一緒に解決の道を探る努力をする。
  • 強いこだわり行動は脳の病気だと考え、治療する気持ちを持つ。
  • 家族の恥だとなどと思わず、精神科医や専門家などあらゆる人を頼る。
  • いざとなれば、子供のために命を捨てるくらいの覚悟を決める。

症状が軽度であれば、趣味や関心の対象を決して否定せず、話を聞いたり一緒に楽しんだりするように自分から心を開くことが大切です。

極端なこだわりが加速した原因の背景には、親や家族の対処の仕方に間違いがあったことも事実なのですから、その人を立ち直らせるには、相当の覚悟と決意が必要です。

趣味を持つことは有意義なことですが、ほどほどにすることが大切ですね。

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