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夏に増える皮膚炎治療の新常識!潤して治す「湿潤療法」のススメ

ジメジメと蒸し暑い梅雨の頃から、体のあちこちでかゆみを伴う皮膚炎が増えるものです。皮膚科で最も患者が増えるのは「夏」なのだそう。

夏は皮膚炎を引き起こす原因がたくさんあります。紫外線による日焼け、草や虫などによるもの、汗によるもの、プールなどの刺激など。それにより湿疹や炎症を引き起こしたり、アトピー性皮膚炎を重症化するということになります。

従来皮膚に湿疹や炎症が起きた場合の処置としては、「乾かして治す」というのが一般的だったように思います。しかし最近では新しい皮膚トラブルの治療法が注目を集めています。それが「湿潤療法」です。

皮膚の炎症だけでなく、傷ややけどなどにも応用できる「湿潤療法」についてまとめてみました。

「乾かす」治療法は治りが遅い!

皮膚に炎症が起きた、傷ができたというとき、私たちはまず傷口に消毒をしたり薬をぬったりします。そしてガーゼなどを当て、乾かしながら患部が治るのを待ちます。数年前まで一般的だったこの治療法ですが、実は患部を乾かすことにより治りが遅いということが指摘されています。

乾かすということは患部のむき出しになった細胞が乾いてしまうということであり、細胞は乾くと死んでしまいます。そのため患部に跡が残りやすかったのです。乾かすために貼るガーゼも、取り替えるたびに新しく生まれた皮膚組織を引きちぎることにもなっていました。

化膿を防ぐために行う消毒は、皮膚が本来持っている自然治癒力を邪魔するものでしかありません。消毒をして傷口がピリピリ傷むのは、細胞が傷ついている証拠なのです。

炎症治療の新常識・湿潤療法とは

湿潤療法とは、読んで字のごとく、患部を「潤して治す」方法です。人間の自然治癒力を最大限に引き出して治すという、全く理に適った治療法です。

患部がジュクジュクしてくると、私たちはすぐ「化膿した」と思いがちですが、実はそれは大きな間違い。ジュクジュクしているのは浸出液のせいで、この浸出液には患部を治すための「細胞成長因子」がたくさん含まれています。

傷ついて死んだ細胞を食べて除去する好中球やマクロファージ、患部をふさぐために必要な繊維芽細胞、患部を覆ってふさぐ表皮細胞などです。

浸出液がたくさん出ているということは、体が傷を癒すために頑張って働いている証拠。この浸出液に含まれている成分たちをしっかり働かせるための環境をつくってあげる、これが私たち人間が本来持っている自然治癒力を最大限に引き出すことであり、もっとも早くきれいに患部を治す方法でもあるのです。

自宅でも簡単にできる湿潤療法

湿潤療法と聞いて何か特別なことのようですけど、その治療法はとても簡単。白色のワセリンとキッチンで使うラップがあればできてしまいます。

なぜラップを使うのかというと、ラップは空気も水も通しません。完全に患部を密閉することができるのです。患部を密閉することで浸出液が患部に留まり早く治してくれます。

まずは炎症をおこしている患部をきれいに水で洗い流します。汚れやゴミなどがないようにきれいに洗います。石鹸や消毒を使う必要はありません。その後患部にワセリンを塗って、ラップを適度な大きさに切って貼り付ければ終わりです。どうですか?簡単でしょう。

治るまで毎日ラップを取り替えます。暑い夏の時期は細菌の侵食を防ぐために1日に2,3度交換するようにしましょう。

ラップに抵抗を感じるかたは、ドラッグストアなどで売っているハイドロ応急パッドやキズパワーパッドなどの湿潤療法用の絆創膏の使用をおすすめします。

驚くほどきれいに早く炎症患部を治すことができる湿潤療法。この夏から是非実践してみてください。

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