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うつ病と誤診されていませんか?うつ病と発達障害との違い

うつ病と診断されたので、うつ病の治療をしているが、どうも回復している様子がない…。このようなことは、けっこうあります。うつ病の診断はDSM~Ⅳ~TR「精神疾患の分類と診断の手引」というチェックリストを使って、9つの項目をチェックするだけのものです。

実際は別の病気なのに、うつ病と診断されてしまうケースは非常に多く報告されています。当然、誤診は、悪化・長期化をまねきます。そもそも、誤診の状態で飲んでいる薬は、飲むべき薬ではありません。

うつ病と誤診されるよくあるケースは、躁うつ病、認知症です。その他、適応障害、心身症、慢性疲労症候群などがありますが、今回取り上げるのは、最近よく耳にする発達障害です。

発達障害とうつ病の違い

最もはっきりしている違いは、うつ病は後天的であるのに対し、発達障害は先天的ということです。生まれ持ってきた障害ということです。うつ病は細かく分類されるにしろ、ひとつの精神疾患ですが、発達障害はいくつかの障害の総称です。ではその主な障害を紹介します。

注意欠陥・多動性障害(ADHD)

よくこの名称を耳にする機会が増えました。幼少期、7歳くらいまでに「落ちつき無く動き回る」「じっとしていられない」「注意が散漫」などの症状があり、授業中などの、じっとしていなくてはならない状況で、動き回ってしまいます。これは、大人になるにつれて治る病気といわれていましたが、最近、大人になっても、以下の症状が残ることがあると話題になりました。

  • 言動に一貫性がない
  • 理論が飛躍しがち
  • ロジックよりも感情が先行する
  • 他、日常での注意力が散漫になるなどの症状

学習障害(LD)

聞く、話す、読む、書く、計算する、などの特定の能力に障害があります。しかし、基本的にそれ以外の知的発達には問題ありません。

自閉症スペクトラム(ASD)

知的能力に問題は見られませんが、コミュニケーション能力に障害があり、自閉的な面があります。

これらの障害は先天的なものです。脳の情報処理の障害でもあり、遺伝子も絡んでいるようです。発達障害はいまや、書店などでもたくさんの本がならんでいます。それだけ、関心が高い障害です。

うつ病とはずいぶん違うが、なぜ誤診されるのか

うつ病と診断される場合は、実際にうつ病になっているケースが多くあります。誤診ではないと言えば誤診ではありませんが、その発症のきっかけが自分自身の発達障害に対する苦しみにあるのです。うつ病の治療では治りません。

本人達は、発達障害のため、社会と適合できなくて悩みます。本来、環境しだいで本人の能力が発揮されるのですが、現在の社会は、個人に要求される範囲が格段に広いのです。障害のない人でさえ、うつ病になる社会です。

発達障害になる人たちは少数です。彼らは社会から孤立することが多く、周りからは認められない存在になっていきます。さらに、そもそも自閉的な症状もあります。脳の障害により外に出ず、閉じこもりがちになります。

この状態をうつ病と誤診されるケースがあります。発達障害も、他の病気もそうですが、まずは病気を正しく自覚すること。そして、周囲に伝えることも必要です。周囲の人は発達障害があると知ると、その人の行動を受け入れやすくなるのです。

自分自身、もしくは周囲の人が誤診ではないかと感じた場合、病院へ行って相談をしてください。誤診をした病院へ行くのが心苦しかったら、セカンドオピニオンを探して、受診してみてください。

発達障害に対する大きな「誤解」

発達障害にも、回復を阻害する「誤解」があります。

発達障害は能力の欠如によるので、発達することは無い

先天的なものなので、正常になることは難しいかもしれませんが、成長の可能性は秘めています。通常の人でも発達には個人差があるように、発達障害の人も同じです。通常よりでこぼこがあるのです。

障害を持ちながら適応していくのです。しかし、でこぼこは本人の力だけでは克服しにくいものです。周囲の人が手伝い、教えるべきところはしっかりと教えてあげることが必要です。

本人や家族の努力不足

本人や家族は本当に精一杯、人一倍の努力を続けています。周囲から見た時に、本人や家族の努力が足りない、反省していない、などと見ないでください。本人や家族のせいではありません。

発達障害もうつ病も周囲の人の理解が必要です。特に身近な人は、理解を深めて明るく接してあげてください。誤診を常に疑う必要はありませんが、おかしいと感じたら、担当医に相談してみてください。担当医はひとつでも多くの情報を必要としています。

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