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うつ病の症状を病院で説明できない!日記の効果的な使い方とは?

うつ病を発症すると、よほど特殊なケースでない限りは精神科や神経科、あるいは心療内科のある病院に行って、治療を受けることになるはずです。そしていざ診察の段になった時、当然のことながら医師からは症状を聞かれることになります。

ところが、いざ自分の症状を説明しようとした時、医師に上手く伝えることができなくなってしまう方もいらっしゃるんですね。それは、うつ病を発症することで、記憶力や理解力など、脳の働きが低下してしまうからなのです。

こんな時、日記を効果的に活用することで、うつ病治療に役立てるという方法もあるのです。記憶力の低下は、日記に記すことで正確な記録として補うことができます。

脳の働きが低下するのはなぜ?

人間の脳の中では、ニューロンと呼ばれる神経細胞から、セロトニンを代表とする神経伝達物質が出て、その信号を受け取って情報に変換する役割を担う受容体を通じて、他の神経細胞へと情報を伝えるという仕事が、昼夜を問わずに行われているわけであります。それでは、うつ病を発症するとどうなってしまうのでしょうか?

脳の中で減少する脳内伝達物質

うつ病を発症することで、脳の中で信号を伝える役割を担う、大切な脳内神経伝達物質の分泌量が減ってしまうことがあるのです。そうすると、人間の脳の中では、情報のやり取りが正常に行われなくなってしまうんですね。

その結果として、記憶力や理解力が低下したり、脳の働きが鈍くなってしまうこともあるわけです。記憶力が低下した状態にありますと、自分の身に起こっていることや、苦しんでいる状況を覚えておくことができなくなる可能性がある、ということになります。

うつ病によって引き起こされる脳障害

人間の脳には、記憶力や学習能力に深く関係している海馬と呼ばれる器官があります。ある機関が行った研究によりますと、うつ病を発症することで、この海馬の容量が縮小してしまうという結果が出ているということです。

この研究結果に関係しているかどうかは別にしても、うつ病で脳がダメージを受けているとか、脳障害を起こしているとか、脳の海馬領域において神経損傷を起こしている、などとも言われるわけであります。いずれにしても、うつ病が原因で脳の働きが著しく低下してしまうことは、少なからずあるということになりますね。

うつ病治療の過程で効果を発揮する日記の存在

一見すると、記憶力や理解力、そして脳の働きと日記とは関係がないように感じるかもしれませんが、うつ病の治療にあたっては、低下した脳の能力を補うためにも、日記を有効に活用すべきなのであります。

うつ病の急性期における日記の活用法

うつ病を発症して、休職にまで追い込まれてしまう方たちというのは、たくさんいらっしゃるわけであります。発症初期というのは、脳に休養を与えるために、ひたすら眠り続けるような時間を過ごさざるを得ない場合もあるのです。

そんな時でも、24時間眠りっぱなしというわけではないでしょうから、例えば、薬による治療が始まっているのであれば、薬を服用してからの反応などを、できるだけ細かく書き出すべきです。また、うつ病の症状には様々なものがありますので、その現れる症状を記録しておくことも、後々非常に重要になってまいります。

うつ病の回復期における日記の活用法

脳を休めるための休養期間を過ぎて、いよいよ体を動かす時期になりましたら、規則正しい生活を送るために、さらに有効に日記を活用したいところであります。したがいまして、日記帳というのはスケジュールも書き込むことのできるタイプの方が、より使いやすいと思います。

うつ病の治療において、最も大切なのは規則正しい生活を送ることです。ところが、うつ病の患者さんの多くは、襲いかかる睡魔に悩まされるケースが多いのであります。規則正しい生活を送る中で、眠い時に好きなだけ眠っていては、規則正しい生活を送ることはできません。

一日の行動をスケジュール化することで、かなりの眠気対策になるはずです、要するに寝る以外にやるべきことがないと、非情なる睡魔が襲ってくる可能性が高くなってしまいますからね。ということで、行動計画を立てるためにも、スケジュール表の掲載されている日記帳は、とても便利なものと言えるのであります。

主治医との面談に役立つ日記の存在

うつ病の治療というのは、薬物療法が基本です。日本の心療内科の医師で、薬物療法を実施しない医師はまずいないと思います。そして、その薬物療法で使われる抗うつ剤なのですが、服用してから反応が現れるのに数日間の時間を要する場合が多いのです。

ということで、うつ病の薬物療法は、患者さんと面談して数日後に現れる反応を次の診察時に確認して、薬の微調整を行うということの繰り返しになる場合が多いのです。そのサイクルは、ほとんどが一週間単位になるはずです。もちろん、うつ病も再発予防期にまで回復することができれば、通院間隔はずっとゆるやかなものになるでしょう。

取りあえず、回復期の多くは一週間ごとの通院ということになるはずです。そして、この薬を服用した時の身体的な反応を主治医へと正確に伝えるためには、毎日の体調の変化をそれこそこまめに記録しておかないとできません。ましてや、脳の働きや記憶力までもが低下している中では、日記の果たす役割は非常に大きいのであります。

時折、かなり乱雑に日記を書いている方がいらっしゃいますが、少なくともご自身が読める程度には、しっかりと書き込んでおいてくださいね。後で読めない日記では何の意味もありません。仮に、何年経過しようとも、読むことのできる日記を書くようにしてください。

うつ病の出口を見つけることのできる日記の存在

うつ病の治療というのは、長期間にわたってしまうことが少なくありません。闘病生活が年単位になってしまう患者さんというのは、珍しい存在ではないのです。そんな時にも、日記は希望の火を灯してくれることがあるのです。

出口の見えないうつ病の闘病生活

うつ病の治療にあたっては、通常薬物療法が実施されることになりますが、残念なことにこの病気には特効薬というものは存在しません。規則正しい生活と、薬物療法、そして個人に合ったリハビリをこなしていくことで、ほんの少しずつ症状が良くなっていくわけです。

少しずつ良くなっていくと言っても、現実には回復の進捗具合は3歩進んで2歩下がるようなレベルの時もあるわけです。そんな状況では、症状が良くなった時は喜ぶことができるのですが、後退してしまうと本当に落ち込んでしまうこともあるんですね。

「果たしてこの病気は治るのだろうか?」「社会復帰はできるのかしら?」などというネガティブな感情が押し寄せてくることもあるのです。他の病気や怪我であれば、ある程度の治療期間というのは想像できる場合もたくさんあるでしょう。

ところが、うつ病の闘病生活は出口が見えないことから、負の感情に押しつぶされそうになってしまうこともあります。このような闘病生活ほど辛いものはありません。病気と闘い続けるためには、誰だって心の支えとなる事実が欲しいはずです。

心の支えとなり得る日記の存在

あるうつ病患者さんと私のやり取りを、ここに綴ります。その方は20代前半の女性でした。闘病生活が1年を超えてまいりますと、症状の一進一退に都度一喜一憂してしまい、本当に治るのかということに疑問を持ち始めて深く悩んでしまいました。

その方が、日記を細かく綴っていることは承知していましたので、試しに聞いてみました。日々の単位で症状を比較した場合、症状が大きく改善することはないでしょう。それでは、週の単位ではいかがでしょう?月の単位では?ということで、その患者さんは、ご自身の日記で症状の回復状況を細かく見比べて確認したんですね。

その結果、週の単位でも着実な進捗は見られなかったのですが、月の単位で比較すると間違いなく良くなっていることが確認できたのです。過呼吸の発作を起こさなくなったこと。足の震えが小さくなったこと。昼間、睡魔に襲われることがなくなったことなど、細かいことを1ヶ月単位で比較すると、間違いなく良くなっているのが日記上では明らかなのです。

例え少しずつではあっても、着実に良くなっているという事実があれば闘うことはできます。自分で書き続けてきた日記が、うつ病脱出への希望の光となった瞬間です。あの時、女性は小さく、そして嬉しそうに微笑んだものです。日記は、その方の心の支えとなりました。

総合力で闘うべきうつ病

時折うつ病に対して、抗うつ剤などの薬物療法のみで治療を続ける方たちもいらっしゃいます。もちろん、優秀な医師によっては、それだけで治してしまう方も存在するのかもしれません。しかしながら、やはり多くの方は何かしらの方法も合わせて実行に移すことで、治療に励んでいるのだと思います。

うつ病を完治させるためには、主治医の治療に加えて、家族の協力や運動療法、個人で工夫したリハビリを実行するなど、総合力で立ち向かうほうが、より一層の効果を得ることができるはずです。うつ病は、総合力で闘いましょう。その中の一つの戦力に、日記の存在もあるのです。

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