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うつ病は心それとも脳の病気?なぜこんなに自分を責めるのか

うつ病は、心の病気と言われています。以前は、心の風邪とまで言われました。誰にでもかかる可能性があるからです。しかし、実際のうつ病は、“風邪”という軽いイメージとはまったく違います。

強い不安感、絶望感などに襲われ、自分を責め続け、5人に1人は死を選んでしまうほどの病気です。いずれにしても、病名には「心」と銘打たれています。感情が大きく揺さぶられるからです。病院もメンタルクリニックなど精神科にかかります。しかし、本当に心の病気なのでしょうか?

うつ病は、目で確認できるほどの脳の病気です

結論からいうと、本質的には脳の病気です。医療機器を使えば、脳は目で確認できるくらい機能不全に陥っています。例えば、胃潰瘍なら胃が痛みます。うつ病は、病気になった脳の代わりに、脳と関係ある心や身体が痛みます。

同じような物理的な病気なのです。脳は心と密接に関係しています。心は脳に影響を与え、脳は心に影響を与えます。本人は脳が痛いとは言わないので、心の痛みばかりに目が行き、心の病気と認識されます。とはいえ、心の病気で間違っている訳ではありません。

なぜ、そんなに脳の病気であることにこだわるのか

脳の病気と認識することが、うつ病の方にどのような影響があるのでしょうか?何も変わらないのではないでしょうか?うつ病は不安、恐怖感、倦怠感、絶望感に襲われます。そして、今までできたことができなくなり、考えることも難しくなり、将来に対し希望を持てなくなります。

そして、家族や周りの人に申し訳ないとの気持ちが募り、こんな自分は死んでしまった方がいいと考えます。うつ病の人は、自分がおかしくなった、と思っているのです。何もできないのは自分が弱いから、と自分を責めるのです。そして悲観します。

自分が悪いから?違います。すべて脳の機能不全による影響です。脳がきちんと働いていないために起こっています。どのようなメカニズムかは、後に書きます。足を骨折すれば、足が痛く歩けませんが、本人も骨折を理解していれば、安静にして治るのを待ちます。

本来、うつ病も同じなのです。しかし、うつ病や精神疾患の方達は、自分の病気のメカニズムを知らないことが多く、自分がおかしくなった、と思い込むのです。これは、とてもつらいことです。

安心して涙を流すうつ病の方もいる

自分の病気が、脳の機能不全であることをしっかりと説明されると、自分がおかしいのではなく、本当に病気なのだ、と心から安心します。このつらく、苦しく、悲しい思いは、うつの脳が起こしているんだ、と知ることで安心して涙を流す人もいるほどです。そして納得できると、うつが強く苦しい時も、落ち着いて対処できます。

自殺の衝動も自分の考えじゃない、と心で対処できます。ちなみに、同じ精神疾患である脅迫性障害では、脳の病気であることを知っただけで、症状が改善した例がいくつもあります。せめて脳の病気であることを、ご家族やご本人が理解してくださることを望みます。

うつ病の脳のメカニズム

まずは、脳の病気であると認識できることが重要です。このメカニズムを覚える必要はありません。日常の多少のストレスは問題ないのですが、強烈なストレスや、継続的にストレスを受け続けたりすると、脳に問題が起きます。

過剰なストレスによって脳は、ノルアドレナリンやドーパミンなどの物質を脳全体に放射して、危機に対応しようとします。しかし、過剰なストレスは、理性と統制が主な機能である前頭前野の活動を低下させます。

そのせいで、さまざまな欲求をコントロールしていた回路全体の機能が低下します。すると、扁桃体といわれる原始的な脳が暴走を始めます。この扁桃体の暴走こそが、うつ病の不安感、恐怖感、悲観、自己否定などの原因です。

そして、基底核と呼ばれる部分も大きく影響され、そのせいで不安感や恐怖感などが、何度も何度もくり返されます。更に、前頭前野が機能低下しているということは、理性的な思考がしにくいということです。

そのために悪い感情に思考が操られ、その思考は何度もくり返される訳です。なので、どうかご本人も、ご家族も、強いうつが襲ってきた時は、脳の暴走だと認識し、暴走に操られず、脳が落ちつくまで、ゆっくりしてください。脳の暴走に負けませんように。

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