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うつ病の治療において大きな効果を発揮する運動療法とは?

うつ病を発症して心療内科クリニックなどの病院に行きますと、その症状次第では「3週間から1ヶ月の休養を要す」などの診断が下されることがあります。このような事態になりますと、当然休職せざるを得なくなるわけであります。

3週間以上も眠り続けることのあるうつ病初期

主治医より「3週間から1ヶ月の休養を要す」と診断された、うつ病発症初期の急性期に起きましては、その医師の言葉の通り、うつ病患者は最低でも3週間から1ヶ月の間、ただひたすら傷ついた脳を休めるために眠り続けることがあります。

体力低下が著しいうつ病の急性期

3週間以上もの期間、トイレ、食事、入浴以外の時間を眠って過ごしていたら、当たり前のことではありますが、体力はかなり低下してしまうわけであります。休養する期間が過ぎて、いよいよ始動すべき時期がきましたら、体力を取り戻すことも必要になってまいります。

一般的に、うつ病の発症初期は急性期と呼ばれておりまして、1ヶ月~3ヶ月の期間を想定しています。このあたりのことは、実際に治療にあたる医師の考え方によって微妙に異なっているようです。

活動への欲求が生まれる回復期

重度のうつ病でない限り、1ヶ月も眠り続ければ、活動への欲求が生まれてくるはずです。活動への欲求が生まれてきたら、そのチャンスを逃してはいけません。ここで、家事の手伝いなどで体を動かして、徐々に体の慣らし運転を始めましょう。

主婦の方が行うような家の仕事の中でも、軽いものから始めて、少しずつ体力の回復を図ります。家の仕事で、起きて活動をすることに慣れたところで、いよいよ家の外へと発動の範囲を広げるのです。

運動量は少しずつ増やすべきです

外に出られるようになったからといって、いきなり激しい運動は避けましょう。中には、この時期に楽しいからといってバドミントンや卓球のようなスポーツをする方もいらっしゃるようですが、いきなりのスポーツは肉体的にも負担がかかりすぎて疲れてしまうでしょう。

急性期に充分なる休息をとったということは、本人の想像以上に体力は落ちているはずです。最初は軽い散歩からスタートして、少しずつ運動量を増やすようにしてくださいね。激しいスポーツを行った結果、疲れて寝込んでしまっては逆効果になってしまいます。

並行して実行すべき薬物療法と運動療法

心療内科などの病院に行って、うつ病と診断されますと、薬による治療が開始されるはずです。それは、うつ病の発症で乱れた自律神経が原因となって、身体に現れる色々な症状を抑えるための対症療法的な薬であったり、乱れた状態にある自律神経を整えるためのものであったりします。

うつ病の急性期から、回復期に移行して体を動かすことに慣れてきたら、日常生活に有酸素運動を取り入れるべきです。有酸素運動をすることで、うつ病が原因で分泌量が減少しているセロトニンを増やす効果を期待できます。

薬の量を減らすためにも続けたい運動療法

うつ病の薬物療法では、たくさんの種類の薬の服用することになるケースがあります。私の知り合いの患者さんは、多い時で9種類の薬を服用していました。服用する薬の種類を減らすためにも運動療法は積極的に行いましょう。

誰だって、副作用の心配のある薬をたくさん服用したくありませんよね。もちろん、薬の増減にあたっては主治医の判断に任せて下さいね。ご自身の判断で薬の服用量を調整するのは危険です。

有酸素運動としてオススメなのは、ウォーキングです。時間的には、1日30分から1時間程度がよいでしょう。長時間運動すれば、セロトニン分泌量が比例して増えるというものではありませんから、お気をつけ下さい。

脳由来神経栄養因子の分泌を促進する有酸素運動

人間の脳や血液の中には、情動をコントロールする脳由来神経栄養因子(BDNF)が存在します。ところが、うつ病を発症すると、この脳由来神経栄養因子が減少してしまうことが、最近の研究で明らかとなりつつあります。

そして、この脳由来神経栄養因子というのは、抗うつ剤で増えると言われてまいりました。しかし、有酸素運動を行うことで増えることも明らかとなってきたのであります。有酸素運動はここでも有効に働いてくれるのであります。

抗うつ剤よりも再発率の低い運動療法

うつ病は、一度治っても再発してしまうことがあります。もう治ったと思って規則正しい生活をやめてしまったり、再発予防のための薬を自分の判断で止めてしまう方たちがいらっしゃいます。うつ病を再発させると、最初の時よりも症状が重くなるという意見もあります。

ところで、アメリカのデューク大学医学部では、薬物療法と運動療法の比較が実施されたことがあります。それによりますと、運動療法の方が薬物療法よりも再発率が低いという追跡調査の結果が出ているのです。

うつ病は、絶対に再発させてはいけません。うつ病を再発させないためにも、うつ病でお悩みの方は運動療法を取り入れてみることをお勧めいたします。

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