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日が短くなるとうつ病に?規則正しい生活で冬期うつ病を予防しよう!

『冬期うつ病』と呼ばれる病気があります

昼夜問わずに眠かったり、憂鬱な気分ややる気のない状態が続いたり、甘いものやごはんやパンなど炭水化物ばかり食べたくてたべたくて、人によってはずっと頭が痛かったりなんとなく体調が優れなかったり。

この病気はその名のとおり、こういった、うつ病としてもちょっと特異的な症状が、日照時間の短い時期に出てくる病気です。冬の日照時間がとても短い、いいかえれば夜の長い地域といえば、すぐに思い浮かぶのは日本より高緯度の、たとえばヨーロッパあたりかなと。

北極圏なんて、一カ月半くらい太陽の姿を見ない時期が続く場所もあります。温暖な地域というイメージのギリシアも、日本では北海道とおなじくらいの緯度で、冬至の日照時間は9時間強。

だからヨーロッパのほとんどが、冬の日照時間が日本より短いということになります。この冬の長い夜のため、『冬期うつ病』はヨーロッパで発見され、研究が進みました。

ヒトには日周性リズムがあります

これは昼夜のリズムに従って、規則的に体内のホルモンバランスなどが変わるしくみです。一日を計る体内時計ですね。このリズムをつくるのは、おもにメラトニンというホルモンです。

夜になると脳の松果体という部分から、このメラトニンが分泌されます。これは人をリラックスさせる作用のあるホルモンで、夜のあいだはたくさん分泌されていたのが、朝になって目で光を認識することで分泌が減少し、それによって体内時計の昼と夜も切り替わります。このメラトニンの分泌量の変化が、一日の時計の代わりをするのです。

この日周性リズムと関連して、年周性リズムという、一年の経過を計る体内時計もあると考えられています。夏は日照時間が長いので、メラトニンの分泌される時間が短く、冬は夜の時間が長いので、メラトニンの分泌される時間が長い。このメラトニンの量の変化によって、自律神経系が季節の変化を認識するのだとも考えられます。

冬は夜が長いので、分泌されるメラトニンの全体量が多くなります。このことと冬期にうつ病が増えることには、密接な関係があると考えられます。

一部の国では、メラトニンを睡眠障害の治療薬として使用していますが、メラトニンを過剰に摂取させると、患者にうつの症状の出る傾向が高くなるのがわかっています。メラトニンがたくさん体の中にあると、うつになりやすい、ということですね。

メラトニンは眠気を誘うホルモンです

夜は眠くなる。これはごく普通のこと。でもね、忙しいんです。夜だって眠くても寝てなんかいられない。仕事が詰まっているんですよね。わかります。これを読んでいるあなたもそんな人かもしれません。

強いストレスがかかったときに分泌されるホルモンの代表格はアドレナリンです。これは怒りのホルモン、恐怖のホルモンとも呼ばれ、命がけで戦うか逃げるか、そういうときに分泌され、メラトニンの穏やかな眠気なんか吹っ飛ばしてしまいます。

ストレスの多いこのご時世、夜でも多くの人の血管をアドレナリンが駆け巡っています。ほかにも血圧を上げたり代謝を上げたり、メラトニンと反対の働きをするホルモンはいくつも知られていますが、そういったホルモンがばんばん分泌されるようなストレス過多の環境だと、メラトニンの出る幕なんかなくなってしまいます。

それにそこらじゅうにある照明。夜間でも陽光に似た強い光を照射されると、メラトニンの分泌量がぐっと抑えられてしまうことがわかっています。

こうやってストレスをかけて、むりやり体を動かしていると、ホルモンの異常が起こってくるのも当然です。一日単位の体内時計が狂った状態が続くので、その積み重ねである一年単位の体内時計も狂ってきます。冬の体から夏の体へ、また冬の体へというホルモン分泌の切り替えがうまくいかず、自律神経系もきちんと働けなくなります。

日本人の半数ほどがうつ、もしくはうつの傾向にあるという統計もあります。こんな状況で夜の長い冬に突入すれば、不安定な体は簡単にうつ状態に陥ってしまうでしょう。

冬期うつ病を防ぐには

体内時計を毎日、きちんとリセットする必要があります。朝には朝日を浴び、夜は早寝をこころがける。朝日は昼よりも厚い大気の層を通ってくるので、赤みを帯びています。あの独特の色の光が目に入ることに意味があるとも言われています。

もしも夜に眠れないようなら、夕方、遅くとも寝床に入る3時間前までに、30分から一時間ほど、みっちり体を動かしておくのも手です。デスクワークばかりの職種の方はとくに、頭の疲れと体の疲れのバランスが悪くて眠れないことがあります。

夜にしっかり寝て、朝は早く起きる。これを心がけるだけで、冬期うつ病になるリスクはずいぶん減らせます。

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