TOP > > うつ病と怠けの違いは?自己診断法と症状克服への4ステップ

うつ病と怠けの違いは?自己診断法と症状克服への4ステップ

ストレスを感じている男性

日本ではこの10年間で、うつ病を抱えるの患者の数がおよそ3倍に増加しています。誰でも一生のうち少なくとも一度はうつ病を患うといわれますが、日本においてうつ病はもはや国民病ともいえる疾患の一つです。

以前はうつ病は心の風邪といわれ、誰が患ってもおかしくはない比較的軽度の心の病と考えられていましたが、最近ではうつ病は「心の複雑骨折」といえるほど重い病気と認識が改められつつあります。

これは日本を取り巻く社会環境の変化や、生きることへの価値観が大きく変わったことなどが影響していると考えられます。現代を生きる私たちは、誰もがうつ病を患う危険があり、うつ病を乗り越えながら生きていかなければならないのです。

あなたは大丈夫ですか?自己診断方法とうつを乗り越えるステップをご紹介します。

怠け者やわがままと誤解されやすい!治療が遅れるうつ病の性質

年齢、性別、職業などに関わらず、誰でも元気が出ないときや体調が良くないときはあるものです。そんなときには、親や家族、先生や職場人など周囲の人から、気合が入っていない!と叱咤されることもありますね。

うつ病の対処が難しいのは、その症状が一時的な気分や体調不良によるものか、うつ病という病気によるものか、判断がつきにくいことにあります。そのため、いまだに単なる怠け心やわがままと誤解されることも多いのです。

例えば、風邪を引いて熱が出たとか、転んで足を捻挫したとか、誰が見てもおおよそ、その病気や怪我の種類や程度を判断できる場合なら治療の方法や選択を誤ることはありません。

しかし、うつ病の場合は外見や自覚症状では判断することが難しいため、病気であるにも関わらずそのまま放置していたり、異変に気づくのが遅れたりして症状が悪化してしまう場合も多いのです。

うつ病を予防するには、自分自身や家族、周りの人に対し、些細なことでもうつ病の兆候がないか、普段と変わったところがないか、注意深く目を向けることが何より大切です。

怠け心とうつ病の違いは?うつ病の自己チェッック

うつ病は自分自身でも気がつかないことが多く発見が難しい病気です。そうかといって、自分では自覚がなくても、周りにいる人が「あの人ちょっとおかしい・・」と異変に気づくことも少なくありません。

うつ病を早期発見するためには、自分自身で判断する「自覚症状」と他の人からみた「他覚症状」の両面から病気を察知することが求められます。

うつ病の早期発見のためのセルフチェック

うつ病にはほとんどの人に現れる中核症状と、人によって現れる周辺症状があります。次の3つの症状は比較的多くの人に現れる中核症状といえますので、1つでも該当する場合は、うつ病の疑いがあります。

うつ病と一時的な気持ちの落ち込みの違いを判断するには、症状が3~4日というごく短期間の症状ではなく、少なくても2週間程度、継続して症状が現れるかどうかを一つの判断基準にします。

アメリカ精神医学会が作成する「精神疾患の診断・統計マニュアル」によると、うつ病によって次の9つの典型的な症状が現れるとしています。また、うつ病の人のほとんどに起こる中核症状と人によって起こる周辺症状の区別にも注意しましょう。

うつ病の中核症状

①抑うつ症状
ここ2週間、ほぼ毎日憂鬱な気持ちがして、何もする気が起きない。あるいは、むなしい気持ちが続いている。
②不眠の症状
ここ2週間、なかなか眠れなかったり、夜中や早朝に目が覚めたりすることが多い。
③思考力低下
ここ2週間、考えがまとまらなかったり、仕事や物事に集中できなかったりする日が多くなっている。
うつ病の周辺症状

  1. 興味や楽しみの喪失 「今まで楽しかったことが楽しくなくなった」
  2. 食欲の減退(または増進)「急に食欲が落ちた、または食欲が強くなった」
  3. 気力の低下(疲れやすさ)「気力が沸かず、体に力が入らない、疲れやすい」
  4. 焦燥感「急に何かをしなければならないという焦りの気持ちが起こる」
  5. 自責感「全て自分が悪い、自分の責任だという気持ちが強くなる」
  6. 死への衝動「もう死んでしまいたいという考えが起こる」
うつ症状の中でとくに顕著に現れるのが睡眠障害で、うつ病の人の90%は睡眠障害を発症しています。

眠れない、夜中に目が覚める、早朝に目が覚める、というような睡眠の異常が2週間程度続く場合は、うつ病の疑いが強いと考えましょう。

うつ状態なら気軽に受診して!精神科・心療内科へのコンビニ受診のすすめ

睡眠障害やうつ病の自覚症状にあてはまることがある場合は、気軽に精神科や心療内科など専門医を受診することをお奨めします。

精神科や心療内科というと統合失調症やアルコール依存症など症状が重く、社会で忌み嫌われる病気を抱える人がいくところ、というマイナスのイメージがあるかもしれません。

しかし、実際には患者多くは更年期障害による気分障害であったり、職場や家族のストレスで一時的に体調がすぐれない、というような軽度の症状でも受診している人が多くいます。

最近では「コンビニ受診」といわれ、コンビニに行く感覚で心療内科を受診することも奨められています。先ほどのうつ病チェックなどで気になる症状があれば、気軽な気持ちで精神科や心療内科を受診してみましょう。

精神科・心療内科などの専門医によって、精神医学的にうつ状態の症状尺度、重症度などをきちんとはかってもらえますよ。

心と身体の状態、今の気持ちなどを話すと聞いてくれますし、そこからいくつか質問され、問診により診断基準と照らし合わせが行われます。

医療機関によって異なりますが、多くは簡単なテストやチェック項目に記入するなどの作業も伴ってくるかと思います。その点数によって診断結果が算出されるでしょう。

最近では医師の問診だけでなく「光トポグラフィー」という最新の検査機器を使い、うつ病かどうかの判断やうつ病の程度を数値で客観的に測ることもできるようなっていて、うつ病の診断の精度も向上しています。

うつ病の最悪のシナリオは自殺・・自殺者の約半数がうつ病の患者

残念なことですが、日本では年間3万人もの人が自ら命を絶っています。これは統計的に見ても先進国の中では最も多い数字で、日本は世界的にも類を見ないほどの人が毎年自殺によって亡くなっています。

そして、自殺した人の原因を調査してみると、実に75%の人がうつ病やうつ病に類する精神疾患を患っており、そのうち、およそ7割の人は専門医を受診していないことが明かになっています。

うつ病の人は誰にも相談できず、追い詰められた末に、自殺という選択肢しか残らなくなるのではないか、と考えられます。

うつ病を発症する原因は人それぞれでしょうが、うつ病の原因を追求することはおろか、自分や家族、同僚などがうつ病であることを認識し、疑いがあれば専門医を受診し適切な治療を受けることが、その人の命を守ることにつながるのです。

うつ病という病気の最大の恐れは、衝動的に死を選んでしまうことです。うつ病が進行し、すでに普通の精神状態ではない状況になれば、理屈では考えられないような死への衝動が湧き上がってくると考えるべきです。

自殺という最悪の選択を防ぐためにも、常に自分や家族、周りの人がうつ病ではないか、という警戒心を持って接するべきです。

そのためにも、うつ病を甘く考えるのではなく、自己チェックなどで自分の精神状態を定期的に把握することが大切なのです。

うつ病の症状は精神的なものだけではない!仮面うつ病にも注意

うつ病のチェックリストでもあげたように、うつ病の主な症状はメンタルに関係する症状が多いのは確かですが、必ずしも気分の不調など精神的な症状だけが現れるとは限りません。

とくに、うつ病の初期の段階では精神症状より身体的な症状が強く現れ、身体的な症状が精神的な症状を覆うように隠してしまう「仮面うつ病」という症状があるので注意が必要です。次のような症状は「仮面うつ病」に比較的多い症状です。

  • 食欲不振
  • 胃痛、胸焼け
  • 頭痛
  • 動悸、息切れ
  • 肩や首のコリ などなど

こうした症状はうつ病でなくても起こりうる症状なので、本当の原因が何かを見極めることは難しいといえます。このような症状を訴える人を調べていくと、結果としてうつ病だったということも多いのです。

これらの症状が長期間続き、内科、消化器科、脳神経科などを受診しても、特別な原因が見つからない場合は、うつ病の可能性を疑ってみることが必要です。実際に、仮面うつ病の人の85%は、まず始めに精神科、心療内科以外の専門医を受診しています。

女性だけでなく男性もうつ病に注意が必要!女性のうつ病が多いといわれる盲点

女性は男性よりうつ病を発症する人が2倍多いといわれています。確かに女性はホルモンバランスなどの影響によって精神状態が不安定になることがうつ病にも関わっていると考えられます。

しかし、この10年間のうつ病を発症した人を調査すると、男性のうつ病が急激に増えていることが分かります。男性は自分がうつ病であることを隠そうとしたり、自分がうつ病だと認めたくない心理が強く働くからです。

男子たるもの常に強く、たくましく、弱音をはかない、というような男性が潜在的に持つ本能のようなものを維持しようとするため、本当は精神的にひどく辛い状態であっても、その感情を表に出さずに心の中にしまい込もうとするのです。

そのため、専門医を受診することはおろか、家族や友人など親しい人であっても、気持ちの弱さや素振りすら見せようとせず、普段と同じで何事もないかのように振舞ってしまうのです。

こうした男性特有のメンタリティーが加わった状態を「2重うつ」といい、男性のうつ病治療を困難にしています。

統計的に女性は男性の2倍うつ病を患いやすい性質はありますが、男性のうつ病が少ないというわけでもありません。あまり性別にはこだわらず、誰でもうつ病になる危険があることを理解することが大切です。

うつ病を恐れることはない!うつ病を克服する4つのステップ

もし、自分や家族、職場の同僚などにうつ病の疑いがある場合は、次の4つのステップで適切に治療や改善の対処をすれば、病気を克服することは難しいことではありません。むしろ、病気を隠そうとしたり治療を行わないことの方が危険です。

うつ病克服のための4つのステップ

  1. 休養
  2. 専門医の診断・投薬治療
  3. 認知行動療法(精神療法)
  4. 自分でできるうつ病改善法の実践

ステップ1.早く休養すれば回復も早くなる!まずは休養をとること

うつ病を克服するためには、まず最初に、とにかく休養を取ることが必要です。うつ病は精神的な疲労だけでなく肉体的な疲労が重なっている場合がほとんどなので、まずは休養を十分に取り心と体を休めることが大切です。

仕事を休むことが難しかったり、家事や育児をほったらかしにしたりするようで気が引けるかもしれませんが、それでも職場や家族などに相談し、休養をとる必要があります。

うつ病は、症状が現れている期間と、休養してから治癒するまでの期間が、ほぼ同じといわれています。つまり、早く治療を開始すれば、治癒するまでにかかる期間も少なくて済むのです。

ステップ2.気軽に専門医に相談!投薬や精神療法による治療

精神疾患の治療と聞くと、麻薬やアルコール依存症のように特別な施設での治療を想像するかもしれませんが、ほとんどの人は在宅で通院するだけの治療で済みます。

治療に使われる薬の副作用を心配する人もいますが、副作用や依存性が少なく短期間の治療で効果のある治療薬も開発されています。もちろん、処方するには医師の診断が必要ですが、症状の程度によって薬の種類も様々ですから心配いりません。

軽度のうつ病の症状に見られる睡眠障害程度なら、軽い睡眠導入在を数日分処方され、それを服用することによって体調が回復し体の調子も良くなることもあります。薬での治療が必要なくなれば、いつでも投薬を止めることもできます。

専門医を受診するときの注意点は、症状をありのままに的確に伝えることに尽きます。医師もプロですから、問題のある部分だけを掘り下げて問診するので、時間もそれほどかかりません。

初めて受診する場合や、うまく話ができるか心配な場合は、あらかじめ症状の要点をまとめてメモを持っていくように工夫すると医師も客観的な判断がしやすくなり、最善の治療方針が見極められやすくなります。

場合によっては、「うつ病ではない」と判断され、他の科の受診を奨められることもあります。精神科や心療内科は決して敷居が高いわけではないので、やはりコンビニ感覚で受診すれば良いのです。

3.考え方の癖を修正していく認知行動療法(精神療法)による治療

認知行動療法は、その人の考え方の癖のようなものを見つけ、うつ病や気分障害を引き起こしやすい考え方そのものを変えるように働きかけるカウンセリングのことです。

同じようなストレスにさらされる人でも、うつ病になりやすい人となりにくい人がいるのは、人それぞれ物事に対する考え方が異なることも原因の一つです。どのようなことをストレスと感じるか、についても個人によって差があります。

ストレスという概念は、決して悪いものばかりとは限りません。ストレスを感じることは悪い影響だけを引き起こすものではなく、ストレスを感じないからといって良いとも限りません。

象徴的な例をあげてみましょう。神経質でストレスを感じやすい人が向いているといわれる職業の1つに、航空会社の整備作業員があげられます。

整備作業を行う人に求められる資質には、小さなことが気になり、細かな間違いやミスがないか、常に不安やストレスを感じやすい人が向いているといわれています。差し詰め、気の弱い人といえるでしょう。

気が弱く心配性で、不安や恐怖によるストレスを敏感に感じられる人のほうが、航空機整備の仕事をする上では、他の人が気づかないような極めて些細な異常や繊細な対処ができると考えられているのです。

もし整備員が、大雑把な性格でストレスを感じない豪傑のような人であったとしたら、機体に多少の不具合があっても「これくらい大丈夫だ!」と判断してしまい、それがきっかけで大きな航空機事故が引き起こされるかもしれません。

この場合、気が小さく些細なことにも敏感に反応する個性を持つ人のほうが、仕事をする上での能力が高いことになります。また、この例の反対になる職業もあるでしょう。人にはそれぞれ自分の個性を生かす場があるということです。

このように自分の性格や思考の方法を否定的に捉えるのではなく、できるだけ前向きな考え方になるようにカウンセリングによって修正していくのが、認知行動療法の大きな目的といえます。

ストレスを感じやすいとか、感じにくいとか、その人の個性を一概に評価することはできません。前向きな考え方の方法を身につけることによって、ストレスが解消され、うつ症状が回復していく人も多いのです。

4.自分でできるうつ病改善法の実践

うつ病の症状は個人によって症状や程度に差があるため、簡単に治癒できる場合もあれば、長期の治療を余儀なくされる場合もあります。以前はうつ病は「心の風邪」といわれましたが、今では「心の複雑骨折」といわれる難しい病気になりつつあります。

社会情勢の変化や価値観の多様化などで、私たちを取り巻くストレスの種類や程度にも様々なものがあるのが現実です。そのため、日頃からストレスを解消するように努めることや、ストレスに負けない精神力を鍛えることも大切です。

体の健康が心の健康につながる 軽度のうつ病は運動で解消できる

昔から「健康な肉体に健全な精神が宿る」といわれますね。これは非常に的を得たことわざで、体と心はつながっていて、互いに影響しあっています。体の調子が悪ければ心も弱くなり、心に問題があれば健康を害してしまうことも多々あります。

運動すると筋肉からの刺激によって、脳からセロトニンが分泌されます。セロトニンは脳のストレスを軽減する働きをするので、運動するとストレスが発散され爽快な気持ちになるのは、このためです。

では、どのくらいの運動が良いのかというと、アメリカのハーバード大学が行った研究によると、体重1Kgあたり17.5Kcalを使う運動を週に5回行なうと軽度のうつ病に対する改善効果が高くなるとしています。

例えば、体重60Kgの人がうつ病を改善しようとする場合、1週間で1050Kcalに相当する運動が必要となります。軽いジョギングであれば3時間程度、山登りやスイミングなど運動負荷が大きければ1時間半~2時間の運動に相当します。

決して無理な運動量ではありませんが、仕事や家事などの合間に行なうには、少しきつい運動といえるかもしれません。

ですが大事なことは、漠然と気が向いたときにだけ運動するのではなく、1週間で行なう運動の目標を持った上で、少しずつでも継続して運動することです。それにより運動自体が生活習慣になりうつ病の改善効果も高くなるのです。

毎日の運動記録をつけるなどして、習慣づけができるようになると効果も把握しやすいですね。

また、運動すると体が適度に疲れ質の高い睡眠が得られるようになることも、うつ病を引き起こす睡眠障害の改善につながります。運動は脳のストレス解消と睡眠障害の改善に相乗効果をもたらすのです。

うつ病を改善する食事の摂り方!一汁三菜と時間栄養学を利用する

うつ病の予防や改善のためには、まず何よりも偏食や欠食をせず、脳や体を正常に動かすために必要なエネルギーや栄養をしっかり摂らなければいけません。

そのためには、毎食の献立をご飯やパンなど主食と合わせ「一汁三菜」を意識して摂ることが大切です。

最近の若い人は一汁三菜という意味を知らない人も多いようですが、

  • 一汁とは味噌汁など汁物
  • 三菜は山で取れる山菜ではなく、副菜として食べる三種類のおかず

のことで、肉や魚、野菜、豆類や海藻類などの3種類の食べ物という意味ですよ!

また、最近では「時間栄養学」という考え方が普及しています。時間栄養学とは食事の内容だけでなく、食事を摂る時間を規則正しくすることで、体に備わる体内時計のリズム(サーカディアンリズム)を整え体調を管理する方法です。

うつ病の症状を改善するためには、欠食をせず1日3食を必ず食べるようにして、食事の時間も7時、12時、18時というように3食を12時間以内の間で摂るようにすることを習慣にしましょう。

うつ病の人は睡眠障害が起こっていることが多く、眠りにつくまでの時間が遅くなったり、早朝覚醒が起こったりして体内時計が乱れていることが多いのです。

そのため、食事時間を規則正しくすることで、体内時計のずれや自律神経の乱れが改善され、うつ病の症状を改善することにつながります。とくに朝食は毎日決まった時間に必ず食べるようにしましょう。

朝食を食べないでいると体内時計が修正できなくなるだけでなく、脳や体のエネルギーが不足するため、うつ病患者に多い午前中の体調不良や無気力感が悪化する原因にもなります。

また、うつ病の治療を受け薬を服用している人でも、食生活を改善することで、薬による治療の効果が高くなることも分かっています。

うつ病の症状が起こる原因には、体内時計のずれや自律神経の乱れが大きく関わっているため、食事の内容だけでなく食事を摂る時間にも気を配ることで体内時計や自律神経の乱れが改善され、うつ病改善の効果につながります。

社会問題化する職場でのうつ病

「ブラック企業」という言葉が世の中に浸透し始めていることからも、職場での長時間労働や人を人と思わない経営の在り方が、働く人を苦しめています。

厚生労働省が5年ごとに行っている労働者の健康労働調査によると、働く人で仕事上、強いストレスを感じている人の割合は60.9%と高い割合を示しています。こうした状況は職場でのうつ病を発症する恐れが高い危機的な状態と考えられます。

仕事上でストレスを感じている人が、どのようなストレスを感じているか、その内訳は次のようになっています。

ストレスを感じるもの
職場の人間関係 41.3%
仕事の質の問題 33.1%
仕事の量の問題 30.3%

こうした状況のうち、もし1つでも改善できるとすれば、働く人がうつ病になるリスクを軽減することにつながります。

このうち、比較的改善しやすいのが「仕事の量の問題」です。仕事の量の問題は、長時間労働を強いられるというような過度の就労時間の問題と考えられます。

現在の労働基準法では、原則として1ヶ月での残業時間は45時間までと定められています。労使の間でいわゆる「36協定」を結んでいたとしても、この原則を超える残業をしてはいけないことになっています。

長時間労働が大きなストレスとなっているのであれば、うつ病を発症する前に雇用者側に労働基準の遵守を訴えることで、問題は改善されると考えられます。自分が働いた期間と時間を正確に記録しておけば、客観的な証拠として身を守る武器になります。

一方、仕事の人間関係や仕事の質の問題は、解決がなかなか難しいと考えられます。突き詰めれば、仕事と私生活にメリハリをつけ「ワークライフバランス」を保つ方法が一つの解決策だと考えられます。

職場でのストレスを改善する方法については、次の記事を参考にご覧ください。

「職場でのうつ病を予防する上司と部下が心掛けるお互いへの接し方」
「成果主義でうつ病は増加するサラリーマンの職場でのうつ病予防」

2015年12月から職場に置おけるストレスチェックが義務付けられています。

職場でうつ病や精神疾患を患う人が急増しているため、定期的に仕事におけるストレスの度合いをチェックし、職場でのうつ病を早期発見することが目的です。

うつ病が起こりやすいライフイベントにも注意!

人生には生き方に大きく影響を与えるライフイベントがいくつかあります。皆さんも経験されたかもしれませんし、これから経験するかもしれません。例えば、次のようなことがあげられます。

  • 入学
  • 就職
  • 結婚
  • 出産
  • 離別 などなど

良いことでも悪いことでも、大きなライフイベントが起こったときには、たとえ自覚がなくても精神的・肉体的なストレスがかかるので、うつ病のきっかけになることが多いといえます。

すべてのライフイベントでの解決策を一概に述べることはできませんが、うつ病を予防するにあたっては、注意するに越したことはありませんね。

うつ病は誰もがかかる可能性がある病気でその症状も人それぞれです。

最終的には自分の健康は自分で守るしか方法がありません。

体の病気だけではなく心の病気にも関心を持つことが大切ですね。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る