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うつ病の高齢者の症状がなんと手紙で改善される?

高齢者の抑うつ症状改善に手紙が有効か?

日本において京都大学が始めた高齢者抑うつ患者についての研究についてお伝えします。この研究はまだ始まったばかりです。ですので筆者も疑問符を使わせて頂いています。しかし、筆者は研究結果は効果が有効になるのではないかと確信しています。

有効であろうと思われる理由。

実はこれと同じ実験は既に世界中で研究されています。アメリカはもとよりイスラエル、オーストラリアでも有用であることが確認されています。日本の介入試験は被験者が高齢者であり、世界初ということです。

海外での結果はどうだったのでしょう。

アメリカでは5年間で抑うつ患者に24通の手紙を出した結果、2年間の間に自殺者が有意に減りました。また13年間で抑うつ患者に手紙を出すという介入試験の結果、手紙を受け取っていた患者の方がそうでない患者よりも、自殺するリスクは大いに減っていました。

イスラエル、オーストラリアでもアメリカと同様の試験をして、結果も有意であったそうです。このような試験をした理由はうつ病患者の自殺者の削減、自傷行為の防止、服薬量を適度にさせる、ということでした。

日本での研究方法とその理由は何でしょう。

日本の場合、高齢者の抑うつはQOLを低下する、病気になり易い、死亡率が高い、医療費を増大させていることを理由としています。また今までの研究では精神的療法を基本としての研究がほとんどで、この様な研究は抑うつ患者が住む地域などでは無理なことをあげています。

手紙での研究にしようとしたのは人的、予算的コストが低く済むこと、またこの研究が成功すれば、地域での取り組みとしてできるということだそうです。

試験方法ですが試験地を四国の高齢化が進んだ町を選んでいます。被験者は65歳以上の高齢者で1人で食事をとっていて、うつ症状がある人と特定しています。

手紙の出す頻度は月に1回で被験者が返信したいときにすぐに投函できるように返信用封筒も入れておきメッセージも添え、切手も既に貼られています。

また被験者からの返信にも必ず返信されます。返信内容は手書きで書かれ、社会的な関係や被験者の自尊心を高める内容にし、京都からの季節の挨拶やイベントがおこなわれたお知らせなども構成されるようです。

被験者の経緯をどう評価するかですが、年に1回の健康診断の際にGDSスコアという、うつ病の度合いを数値化する検査方法でスコアを測定します。

また、被験者のQOLや被験者自身が手紙のやり取りをしてどう感じているか、記憶している手紙を受け取った回数や、返信したならその回数も調べます。

上述のような研究内容となっていますが、結果がどうなると皆さんはお考えですか?

筆者はこの内容にかなりの確率でうつ病の高齢者の方々が改善に向かうだろうと考えています。これはうつ病の研究ですが同時に高齢者であるということを考えてみてください。1人暮らしの高齢者にとって、自分を気遣う手紙はどれだけ心の支えになるでしょう。

また、うつ病患者の方々は自身が社会からかけ離れていると錯覚してしまう傾向があります。自身で心のコントロールができないのです。しかしこれはうつ病に限ったことではありません。

健康な高齢者の方でも1人暮らしで特に趣味をもっていなかったり、比較的に性格がおとなしい方の場合、寂しさをとても感じていらっしゃいます。

筆者はまだ元気だった頃、老人ホームでお年寄りのお話を聞いたり、イベントを一緒に楽しんだりとボランティアをしていました。もう10年も前になりますがお年寄りのお話を聞いていて、寂しさを訴える方がとても多かったのを覚えています。

老人ホームで職員の方々もいるし、他の老人の方々も一緒にいるのに寂しいのです。家族から離れているという寂しさを訴える方もいましたし、年齢を重ねると人は寂しさを感じてしまうものだと、悟っているかのように話された方もいらっしゃいました。

当時の筆者の心にはかなりのショックがあったことを覚えています。当時は今ほど高齢者に対しての国の政策もまだ確立されていません。筆者が感じたことはお年寄りに対する接し方をもっと周囲が考える必要があるのではないかということです。

一番大事なことは親身になってとにかくお話を聞くことです。認知症になっているお年よりは何度も同じ話を繰り返します。しかしそれを毎回、聞く側はまるで初めて聞いたように接する必要があります。

また、最初から心を開いてくれないうつ病を抱えている方もいらっしゃいました。このような方にはこちらから何度も機会をみては声をかけました。そうするうちに、少しずつ心を開いてくれるようになりお話をしてくれるようになりました。

筆者の話が長くなりましたが、これは高齢者だけでなくうつ病の患者の方にも同じようなことが言えるのは確かです。周囲の接し方次第で症状が良くなっていくことは確かだと思います。

今回、この試験で必ず良い結果が出てくれると筆者は信じています。そしてこれが研究者が言うように将来、地域の人々が協力してできればと心から願います。

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