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マスクを外せないのは心の病気…だてマスク依存症の心理とは

マスクをつける女性

私達日本はマスクが大好きな人種のようですね。

インフルエンザの流行期や花粉が飛ぶ時期には街中にマスク姿の人が多くなりますが、日常生活でマスクを使う習慣がほとんどない外国人が来日すると、街中にマスクをしている人が多過ぎてビックリするといいます。

ところで、私達は普段マスクに健康を守ってもらっているわけですが、最近は違う目的で使っている「だてマスク」の人が急増しています。

さらにマスクをしていると落ち着く人は「だてマスク依存症」に陥っている可能性があります。あなたもマスクが手放せなくなっていませんか?

だてマスクって便利!だてマスク愛用者が増えている理由は?

「だてマスク」は、衛生や防護といった本来の用途のためではなく、単に顔を隠すためにマスクをつけること。2010年頃から聞かれるようになった用語です。

インターワイヤード株式会社「DIMSDRIVE」が2015年12月に行なったネットリサーチによると、風邪・インフルエンザ・花粉症を予防する目的でマスクを使う人の割合は約55%という結果になりました。

また、だてマスクを経験したことのある人は男性で約12%、女性で約35%となっており、20代の女性では約53%がだてマスクを経験していることが分かりました。近年、10~30代を中心に若い人のだてマスク愛用者が増えてきているのです。

日本は衛生観念が強く、もともと健康のために率先してマスクを着ける人が多い国です。

日本では2003年頃から風邪や花粉症を予防するためにマスクを使う人が増え始め、近年はインフルエンザウイルス・ノロウイルス・PM2.5の吸入を防止するために高性能なマスクを買い求める人も増えてきています。

もはやマスクを着けている人に会っても、いちいち「どうしたんですか?」と聞くこともなく、街中がマスクを着けている人だらけでもお互い気にすることもなくなってきているんですよね。

このようにマスク愛用者が増えた背景には、だてマスクの流行も多少は反映しているのかもしれません。

なぜ、だてマスクが流行しているのでしょう。マスクについて調べてみると、このように幅広い用途で使われており、使い心地の良いグッズだということが改めて認識できました。

だてマスクを使う理由

  • 顔が温かくて気持ち良い
  • 肌・鼻・喉の保湿効果がある
  • 気になる歯並びが隠せる
  • 吹き出物や傷が隠せる
  • 紫外線がカットできる
  • 若く見える気がする
  • 口臭が予防できる
  • 表情を読み取られなくてすむ
  • 知り合いに会いたくない時に顔が隠せる
  • 体調の悪さがアピールできる
女性 男性
  • スッピンが隠せる
  • 小顔効果がある
  • 口元を隠すことで目ヂカラが強調できる
  • 可愛く見える
  • おしゃれなマスクがある

無精ひげが隠せる

いかがですか、どなたにも「あるある~」と共感できるものや、くすっと笑えるものがあるのではないでしょうか。

だてマスクは、とり急ぎ隠したい所や保護したい所をサッと隠してくれる便利さが魅力といえそうです。

マスクをしておけば楽なので、一度使ったら病みつきになりそうな便利さは共感できますね。

最近の新しい心の病気「だてマスク依存症」「顔面引きこもり」とは

しかし最近は、マスクを着けるのが当たり前になりマスクを外すと不安になってしまう「だてマスク依存症」といった病的なマスク愛用者が急増し、マスクの着用自体が問題視されるようになってきているのです。

だてマスク依存症は、顔を隠す目的でマスクを着けている10~20代の人に多くみられます。実際、だてマスクが手放せなくなっている人達にその理由を聞いてみると、次のようなものが挙げられます。

  • 誰とも話したくない
  • 表情を作るのが面倒だから
  • 感情を読み取られる心配がなく、何があっても受け流せる
  • 他人の視線に触れないで済むから気持ちが落ち着く
  • マスクをしていることで、他人に話しかけられずに済む

他人とのわずらわしいコミュニケーションを避けるためにマスクを使っているということです。そのため、だてマスク依存症は「顔面引きこもり」という異名もつけられています。

もちろん「だてマスク=引きこもり」とレッテルを貼りたいわけではありません。「マスクすることがそんなにおかしいの?」「周りの人もだてマスクしてるよ!」と不思議に思うマスク愛用者の方も多いでしょう。

しかし、だてマスクに依存しているかどうかは自分では自覚しにくいことなのです。そこでだてマスク依存症のチェックリストを用意しました。該当する項目が多いほどだてマスクの依存度が高くなります。

  • マスクをすると落ち着く
  • マスクは風邪や花粉症に関係なく使っている
  • 暑くてもマスクを着けたい
  • マスクを外すのは就寝中・入浴中・食事中だけ
  • あごマスクで食事するのが普通
  • 人と会って話すよりSNSや電話で話す方が楽
  • SNSと現実のキャラが違う
  • マスクをした自分の顔が好き
  • 鏡を見ることが多い

いかがでしたか?だてマスクを着けている時間が長くなっている人は要注意ですよ。周りの友達や同僚にもチェックリストに当てはまる人がいないかチェックしてあげてくださいね。

若者に多い!こんな人がだてマスク依存症になりやすい

ではどんな人がだてマスク依存症になりやすいのでしょうか?

SNSやメール以外のコミュニケーションが苦手な人

リアルなコミュニケーションが苦手で、自分の感情が他人に読み取られるのが苦手な人にだてマスク依存症が起こりやすくなっています。

10~20代のコミュニケーションはSNSやメールでのやり取りが主流になってきており、文字だけのやり取りは互いの表情から感情を読み取り合う必要がないため、表情から自分の感情をさとられたり相手の表情を読み取ったりするのが苦手な人が増えています。

面と向き合ってのコミュニケーションに慣れていない人は、実生活の対人関係で強いストレスが生じやすく、人に接する時はマスクで顔を隠して自分を防御しようとします。

マスクで頬や口元を隠すと、相手からは顔の喜怒哀楽の動きが読めなくなるので安心してコミュニケーションが取れるようになるのです。

人と向き合ってリアルなコミュニケーションを取るのは苦手だけど引きこもりたくもない、という社交不安のある人が取りがちな手段といえます。

顔のコンプレックスが気になっている人

女性の方なら誰でも「マスクでスッピンをごまかしたいわ」というような日があるものです。しかしマスクをすると手っ取り早く欠点が隠せるため、頻繁に使ってしまうと依存症に陥ることもあります。

マスクの依存がエスカレートして顔をマスクで隠さないと人前に出られなくなるほど顔の欠点が気になるようならば、その症状は強迫性障害スペクトラムの一種「醜形恐怖症」に該当している可能性があります。

醜形恐怖症とは、顔や身体の一部が気になって過剰に悩んでしまう精神疾患です。他人から見れば問題ないような些細な欠点に強いコンプレックスを持ち、執拗に隠そうとしたり人に会うのを避けたりするようになり、生活に支障をきたしてしまうこともあります。

醜形恐怖症は10代の女性に多い病気です。「私は可愛くない」「人より鼻が低い」「顔が大きい」と深刻に悩み、マスクなしでは人前に出られなくなってしまったり、重症の場合には不登校や引きこもりになったりしてしまう場合もあるので、適切なケアが必要です。

自分に自信がない人

「コミュニケーションに自信がない」「顔に自信がない」といった不安にも似ていますが、自分の人格や存在そのものに自信がないために、マスクで自分の存在を打ち消し、自分の殻に閉じこもろうとする人もいます。

この症状は、自己否定感が強く他人の評価が気になって仕方がないために他人との交流を回避しようとする「回避性パーソナリティ障害」の症状に該当している可能性もあります。

10~30代に起こりやすいのですが、加齢や人生経験によって自然に解消されていくことが多い症状です。

だてマスクにはデメリットがいっぱい?マスク断ちのすすめ

だてマスクの依存状態をそのままにしておくのは良くありません。だてマスク依存症の人は自分の感情が表に出ないので次第に人間関係が疎遠になってしまい、やがて社会から孤立して完全な引きこもりに移行してしまう可能性が出てきます。

だてマスクに依存している自覚のある人は、早めに「マスク断ち」に踏み切りましょう。マスク断ちとはだてマスクをやめる決意をすることです。

どうやってマスク依存を治せばよいのでしょう?

マスクを着けている時間を少しずつ減らしていく

マスク依存症に陥っている人がいきなり完全にマスク断ちするのは難しいことです。

まずは少しずつマスクを着けている時間を減らしていきましょう。

まずは一人で過ごしている時に外す、次に人の少ない所で外す、あごマスクをやめる…といった風に少しずつマスクをしていない状態に慣らしていきます。

「マスクを外していても意外と大丈夫なんだ」と思える瞬間が増えていけば、マスクへののこだわりが少しずつ小さくなっていくはずです。

マスクにもデメリットがあることを認識する

マスクにはメリットがたくさんありますが、長く着けていると数々のデメリットも生じてきます。だてマスク依存症の人は、マスクを使い続けていて本当に得しているのか、あえてデメリットについて考えてみるのも良いでしょう。

だてマスクのデメリット

  • 蒸れやすい
  • 息苦しい
  • メガネが曇りやすい
  • マスクの中に雑菌が繁殖して悪臭がこもりやすい
  • ニキビや吹き出物が出やすくなる
  • ファンデーションが落ちやすい
  • 鼻水や唾液がマスクの内側に付きやすい
  • 乾燥肌・敏感肌はマスクとこすれてかぶれが起こりやすい
  • 声がこもって相手に声が聞こえにくい
  • 知り合いに会っても気づかれず無視されやすくなる
  • とっつきにくい印象を与える
  • 消耗品なのでお金がかかる
  • ゴミが出るので地球に優しくない
…ちょっとマスクが嫌いになってきませんでしたか?

周りの人に助けてもらう

マスク依存症を治すには、家族や友人、会社や学校の人など誰かの手助けがあったほうが効果的です。

だてマスク依存症の人には、コンプレックスや対人恐怖など心に問題を抱えている人が少なくありません。悩みや心の問題を解決することがマスク依存症の根本的な解決策ともいえます。

本人から悩みやコンプレックスを聞き出して相談に乗ってあげたり、「マスクがない方が素敵だよ」とさりげなく声をかけてあげたりして、少しずつ心の問題をほぐしてあげるのが効果的です。「マスクがダメ」というような否定的な声かけはしてはいけません。

また10~20代の若者には、マスクを着けると相手に感情が伝わらず失礼な印象を与える場合があることを教えてあげることも大切です。いずれビジネスシーンなどマスクを外さなければならない時が来ます。

受診して治療を受ける

どうしてもマスクをしないと不安でたまらないという人は、お医者さんの力を借りて不安を取り除いたほうが良い場合もあります。心療内科や精神科を受診し、抗不安薬を処方してもらうこともおすすめします。

今やマスクはファッションのひとつ…正しく使って依存を回避

マスクは風邪の人が着けるものというのはひと昔前までの話で、最近はマスクのメーカーが老若男女を問わずに「マスク美人コンテスト」を開催して盛り上がるなど、マスクがファションのひとつとして広く受け入れられるようになってきています。

一方でマスク依存症という新しいタイプの病気も誕生してしまい、ちょっとした問題になっています。

あなたのマスク依存は大丈夫ですか?または周りにマスクを全然外さない人はいないですか?

マスクは着けるのもマナーですが外すのもマナーになる時があります。だてマスクの依存が少し気になったら、マスクとの付き合い方を変える、声をかけてあげる、といった対策をしてみてくださいね。
キャラクター紹介
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