TOP > > 長引く咳や痰をほおっておかないで!COPDの怖さとは

長引く咳や痰をほおっておかないで!COPDの怖さとは

COPD(慢性閉塞性肺疾患)という病気をご存知でしょうか?咳や痰、息切れなどが続き、進行すると死につながることもある呼吸器の病気です。日本での2012年の死亡者数は1万6千人を超え死亡原因の第9位ですが、この順位は今後上がっていくものと思われます。現在、500万人以上が自分がCOPDであることに気付いておらず、受診もしていないとみられます。

以前は「慢性気管支炎」「肺気腫」と別々の名前で呼ばれていた病気でしたが、現在は統一して「COPD」と呼ぶようになりました。

COPDの症状は?

始めは風邪のような症状ですが、咳や痰がなかなか治らず長引きます。治療を受けないままにしていると悪化していき、普段からよく痰がからむようになったり、咳き込むようになります。階段を少し上っただけで息切れがするようにもなります。

このような症状をたばこや歳のせいにして放置してしまうとどんどん進行していきます。少し歩くだけで息苦しくなったり、着替えも大変になります。日常生活のちょっとした動作で呼吸困難になったり、最悪の場合、死んでしまうこともあります。

これは肺に慢性的な炎症が起きる病気です。気管支が炎症でむくみ、大量に痰が分泌され空気の通り道が狭くなり、呼吸がしづらくなります。また肺胞という、気管支の先にあって酸素と二酸化炭素の入れ替えをしている部分が崩れ、弾力性がなくなることなどで息を吐き出せなくなり、うまく吸えなくなります。

進行性の病気で一度壊れてしまったものは治りません。そのため、できるだけ早い時期に治療を始め、進行を抑え重症化させないようにすることが大切です。また、治療をサボらずにきちんと続けていく必要があります。

COPDの原因は?

一番大きな原因はタバコの煙です。COPD患者の10人中9人は喫煙歴があるとされます。自分が吸っている場合だけでなく、受動喫煙によってもCOPDになってしまうことがあるので注意が必要です。その他の原因としては大気汚染物質や粉塵の多い所で仕事をしていたことなどがあります。

COPDの治療法

禁煙

禁煙は何と言ってもCOPD治療の第一条件になります。タバコを止めるだけで症状が改善することもあります。本数を減らすだけではダメで、『禁煙』することが大事です。

薬物療法

狭くなった空気の通り道を広げる気管支拡張剤や、炎症を抑える吸入ステロイド剤が使われます。両方がひとつに配合された吸入剤もあります。他に痰の切れをよくする薬や咳を鎮める薬、感染を防ぐ抗生剤なども使われます。症状がよくなったからといって、自己判断で止めてしまわないことが大切です。

呼吸リハビリテーション

COPDの患者さんは息を十分に吐き出しきれず、吐き残してしまう空気があります。吐き残しがあると十分に吸えません。口をすぼめて、全部の空気を出しきるイメージで、できるだけゆっくりと息を吐き出すようにするとよいでしょう。また、腹式呼吸もよいです。

運動療法

運動不足では体力を低下させ症状を悪化させてしまいます。ストレッチやウォーキングなどを無理のない範囲でやるようにするとよいでしょう。

食事療法

COPDの患者さんは呼吸時に多くのエネルギーを消費するため、体重が減少したり栄養障害を起こしやすくなっています。このような状態だと免疫力が落ち、風邪やインフルエンザなどにかかりやすく治りにくくなってしまいます。また、体力が落ちてしまうと呼吸に使う筋肉も弱くなってしまいます。

普段から栄養をしっかり摂り、体力を落とさないように気をつけておくことが大切です。一度にあまり食べられない時には数回に分けて食べてもよいでしょう。

在宅酸素療法

COPDの患者さんは体に十分な酸素を取り込めなくなっています。そのような場合、体に酸素を満たすため自宅での酸素吸入を行います。続けていくことで息切れなどが改善し、職場への復帰が可能になります。

日常生活での注意

COPDの患者さんは風邪やインフルエンザなどにかかりやすく、重症化しやすくなっています。一度悪化すると元の状態にまで回復するのに時間がかかり、また繰り返すことによってCOPDはどんどん進行していってしまいます。

普段から手洗い、うがいなどをして感染症予防を心がけましょう。インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンを接種しておく方がよいでしょう。

COPDはゆっくり進行していく病気で、治ることはありません。息切れがする、咳や痰が続いているといった時に歳のせいにはしてしまわず、すぐに病院で診てもらうことが大切です。早く治療を始めれば、病気の悪化を少しでも遅らせられます。少しでも早く気付くことで、少しでも長く今の生活を続けていくことができるのです。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る