TOP > > アルコールによる脂肪肝が肝硬変に悪化した時にすべき最後の手段

アルコールによる脂肪肝が肝硬変に悪化した時にすべき最後の手段

日本人間ドッグ学会などの調査によると、人間ドッグを受けた人の中で、肝機能に関して「異常なし」と診断された人は、平均でわずか8.4%に過ぎず、40代では9.9%、50代では5.6%、60代では3.7%と、年齢が高くなるにつれて急激に減少しているということが分かりました。

つまり、中高年以上で年齢が高くなるにつれて肝機能には何らかの異常があるということです。

肝硬変とは?

アルコールの飲みすぎなどによって、肝臓病が肝硬変まで進行すると肝臓の細胞が壊死して肝臓の解毒作用などが働かなくなり、あらゆる病気にかかりやすくなります。

また、全身へのエネルギーの供給が少なくなるので、脳や腎臓、肺、小腸や大腸など、あらゆる臓器が機能不全を起こします。もし合併症を併発すると、1週間以内に死亡します。肝硬変は命に関わる重篤な状態です。

アルコール性肝硬変の進行を食い止める唯一の方法

肝硬変になった細胞は二度と元に戻ることはありません。もし肝臓の機能を復活させたいのであれば、肝臓移植をするしかないのです。ですから、肝硬変になった場合は、その進行を止める以外に自分でできる選択肢はありません。

肝硬変の進行をくい止めるには、アルコールを飲まないようにする以外に方法はありません。アルコールを飲まないようにする薬は存在しないので、その最終手段は「断酒」をするということです。

シアナマイドというアルコールの代謝を阻害する薬がありますが、根本的には本人の意思によるしかなく、断酒の際に補助的に使う薬です。

アルコールは、少しだけ飲んでやめようと決意しても、脳の中枢神経が、すぐに麻痺をして判断力がなくなるので、ちょっと1杯のつもりが、気がついてみれば、2軒3軒とはしご酒ということになるのです。

こうした行動から脳を科学的に考えると、酒を飲む量を減らす減酒というのはできないのですが、断酒ならできると言われています。酒は、飲むか、飲まないかの両極端の選択肢しかなく、特に肝硬変など重篤な場合は、命を失いたくなければ断酒をするしか方法はありません。

肝硬変の進行を防ぐ断酒を実行するために

心理学的に断酒は一人ではできないとされています。そこで、AAという団体に入って酒を断つ行動をすることが命を助ける唯一の方法と言わざるを得ません。

AAは、アメリカで生まれた行動療法などを使って行う、言わば断酒をする人が集まったグループのことです。(AAはAlcoholics Anonymousの略で、アルコール依存症を克服しようとする人たち、というような意味です)。もちろん、肝硬変という病気の人だけではなく、アルコール依存症の人も参加しています。

ご参考までに、アルコール中毒に犯されたパイロットの過酷な生涯を描いた「フライト」(デンゼルワシントン主演)という映画などはアルコール中毒者の行動をリアルに描いているので、アルコール依存症とはどのようなものか、ご参考になると思います。

話を戻しますが、AAは、要するに一人でいると酒を飲む誘惑に負けるので、皆で励まし合いながら酒をやめることを目的としています。

酒を飲むことをやめたいと思う気持ちのある人なら、誰でも無条件で入れます。自治体や医療機関からの補助や善意の寄付金などで運営されていますので、お金はほとんどかかりません。

AAでは、酒をやめるためのマニュアルのようなものを渡されて、それを皆で復唱したり、断酒に対する誓い立て、それを語り合ったりして、酒への誘惑を絶とうとします。座談会のようなことをやっています。全国に数多くあるので、自分で探してみるか、保健所などでも教えてくれると思います。

肝硬変と診断された人や、すでにその手前まで来ている人は、お酒をやめるか人生をあきらめるか、そのどちらかしか選択肢はありません。実際に肝硬変や肝臓がんの疑いがあると宣告された人は、死の恐怖に比べたら、二度とお酒を飲もうなどとは思わなくなるそうです。

酒をやめさせる薬はありませんから、どの選択をするのが良いのか、決めるのはご本人しだいということだと思います。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る