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肝硬変が悪化すると肝臓以外にも症状が!肝硬変で起きる合併症

肝臓病になると、何となくだるかったり疲れやすかったりということがありますが、はっきりと自覚できる症状はなかなか現れません。しかし体の中では肝細胞が破壊され、そしてまた再生してということを、誰にも気付かれないように繰り返しています。

破壊と再生を何度も繰り返していくうちに、次第に肝細胞の数は減り、肝臓はだんだんと硬くなっていってしまいます。これが肝硬変で、肝硬変になってしまうと肝臓は健康な時のようには働けなくなります。

肝硬変になっても、軽いうちはあまり気になる症状は現れません。しかし進行するにつれて様々な症状が現れるようになります。よく現れる合併症には、どのようなものがあるのでしょうか。それは意外と肝臓とは関係なさそうな症状だったりもするのです。

腹水-お腹に水がたまる

肝硬変のために、腹水といってお腹に水のたまる症状が現れることがあります。立った状態だとお腹の下のほうがふくらんでいて、仰向けに寝転ぶとお腹の左右の辺りがふくらむようになります。そのふくらみ方がカエルに似ているため「カエル腹」とも呼ばれます。腹水は肝硬変になると、一番現れやすい症状です。

そして、肝硬変が現在どのくらい進行してしまっているかを知るための診断材料にもなります。腹水が現れると、水がたまるために体重が増えます。お腹が苦しくて、食べてもすぐお腹がふくれるために量を食べられなくなります。またお腹だけでなく手足や全身にもむくみが出るようになります。

この腹水の原因は、二つのことが考えられます。一つは血液の中のアルブミンというタンパク質が減ってしまったこと、もう一つは肝臓が硬くなったために、肝臓へ流れるはずの血液の流れが悪くなったことです。

アルブミンというのは肝臓で作られるタンパク質で、血液の中の水分が血管の外にもれるのを防ぐ役割があります。肝硬変になって肝臓の働きが悪くなると、アルブミンの数は減ってきてしまいます。そうなると血液中の水分が外にもれ出てしまうのです。この水分が腹水になります。

また胃腸などから吸収した栄養素が肝臓に流れ込むための、門脈という血管があるのですが、肝硬変で肝臓が硬くなってしまうと、この血管の血液がスムーズに流れなくなってしまいます。そうすると門脈の中の圧力は高くなってしまい、血管からは水分がにじみ出てしまいます。これがお腹にたまり腹水になるのです。

肝性脳症-脳の働きが悪くなる

肝硬変のために脳の働きが悪くなることがあります。肝臓の病気と脳の働きとが結びつくイメージはないかもしれませんが、肝硬変が進行してしまうと、脳にいろいろな問題が起きてしまうのです。

例えば周りのことに無関心になってしまったり、簡単な計算ができなくなったり、自分のいる場所が分からなくなったりといった症状が出てしまいます。手の震えが出ることもあります。これらの原因は全て、肝硬変によって肝臓が正常に働けなくなったことにあるのです。

肝臓には食べ物からの栄養素を体内で使える形に変えたり、栄養をためておくための役割があります。その他にも、アルコールやアンモニアといった体に有害な物質を、無害なものに変えて排出するという解毒作用もあります。

アンモニアは食べ物を消化していく過程で、必ず発生してしまうものです。健康な人の場合には、発生したアンモニアは全て肝臓で解毒化されるため、体には何の害もありません。しかし肝硬変になって肝臓が十分に働けなくなってしまうと、体内にアンモニアが増えてきてしまいます。

そしてそのアンモニアは脳へと送られてしまうのです。すると脳の働きが邪魔され、いろいろな問題が起きてしまいます。眠気がひどくなり、進行すると場合によっては昏睡状態におちいってしまうこともあります。

食道静脈瘤-食道静脈にコブができる

肝硬変のために食道静脈にコブ(瘤)ができることがあります。そしてそのコブが破れて吐血し、生死に関わる状態になることもあります。肝臓には、胃腸から吸収した栄養素を運ぶ門脈という血管が流れています。

肝硬変になり肝臓が硬くなってしまうと、門脈からの血液はスムーズに流れなくなり、門脈圧が高くなってしまいます。すると肝臓に流れ込むはずだった血液は別の道を通るようになります。その別の道が食道静脈で、ここを通る血液が異常に増えてしまったために、食道静脈がふくれてコブができてしまったのです。

このコブが破裂すると大量に吐血してしまいます。その出血量はひどく、辺り一面が血の海になるほどです。そして処置が遅れたために、命を落としたという例もたくさんあるのです。最近は検査をして、出血してしまう前に予防としての治療を行うようになっています。

内視鏡を使って出血しそうな場所を見つけ、輪ゴム状のもので締め付けて取ってしまったり、コブになっている部分に固める薬を注入し、消失させるといった方法があります。以前は肝硬変での死因として、食道静脈瘤の破裂によるものが非常に多くありました。しかし最近では検査や予防の技術が発達してきたおかげで、以前より少なくなってきています。

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