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なかなか治らない口唇炎の治し方!症状と原因は?

何らかの原因によって健康を損なうと、身体に異常をきたすことが多いです。もちろん、異常があるという感覚自体が非常にうっとうしいですが、ただ、それが表面化したりすると、さらに困ったことになってしまいます。

皮膚に異常が現れると、見た目が悪くなるという意味で困ることが多いです。しかもそれが顔に出てしまうと非常に困ってしまいます。特に女性の場合、生命の危険がおよぶわけではなくても、「致命的」と感じられるでしょう。

何らかの病気が原因であるにしろ、患部だけの疾患であるにしろ、皮膚に何らかの異常が現れる疾患を一般的には「皮膚病」と呼びます。ただ、「皮膚病」という病名の疾患があるわけではありません。

皮膚病はあくまでも私たちの皮膚に異常が現れる現象の総称です。同じ皮膚病でも、顔に起こるトラブルと手や足、胴体で起こるトラブルとでは異なることが多いです。また、原因によって病名がかわることもあります。

たとえば「虫刺され」と「アトピー性皮膚炎」、あるいは感染症による何らかの皮膚トラブルは、病気、症状ともまったく別ものです。しかしいずれも「皮膚病」でくくられてしまうことは意外と多いです。

病気の解釈のしかたはともかく、今回は「こまり度」の高い顔の皮膚病について考えます。特に、口もしくは唇の周りで起こる皮膚病をピックアップします。これらをまとめて「口唇炎(こうしんえん)」と呼びます。

【写真あり】口唇炎にかかるとどんな症状が起こる?

唇で起こる皮膚のトラブルをひっくるめて「口唇炎」と呼びますので、こちらも総称になります。ですから、口唇炎の種類も意外とその数は多いです。また、口唇炎はやや細かく分類されています。

口唇炎の一種、あるいは似てはいるけれど口唇炎と異なる唇(口)のトラブルとして、「口角炎」が挙げられます。口角炎は、唇の左右の端に当たる口角(こうかく)に起こるトラブルです。いずれも痛み、かゆみなどの不快を伴うことが多いです。

ただし、「口唇炎」、「口角炎」はいずれもいろいろな唇周辺の皮膚トラブルの総称ではありますが、それぞれ単独で病名にもなっています。それでは、口唇炎・口角炎の具体的な症状を見ていくことにしましょう。

口唇炎・口角炎はどんな症状?

ここでご紹介するのは、単独の疾患である口唇炎と口角炎です。基本的には、「唇周辺にできるふつうの荒れやトラブル」と説明できます。以下の写真をご覧いただくと、ご理解いただけるでしょう。

口唇炎の症例写真

一般的な口唇炎・口角炎にはいくつか特徴があります。基本的には季節性の疾患で、乾燥が進む冬場に起こりやすい症状です。もちろん必ず冬に起こるわけではありませんが、可能性としては「冬」です。

乾燥と非常に密接に関係して起こる疾患で、乾燥が原因で皮膚のバリア機能が衰えた状態で強い刺激が加わると、体質によってはすぐに口唇炎や口角炎を発症します。刺激の要因は多様で、たとえば以下が考えられます。

  • 食べ物や飲み物
  • 口紅などの化粧品成分
  • 市販のリップクリーム(メディカルリップを含む)などのリップケア、スキンケア商品成分

詳細は後述しますが、一般的な口唇炎・口角炎も近年口唇ヘルペスに似た病態の患者さんが増えてきているのも、この疾患の症状の特徴になっています。

カンジダ菌に要注意!カンジダ性口角炎

カンジダ菌というと、どちらかといえば女性がキャリアー(保菌者)になっているイメージがあるかもしれませんね。しかし、そんなことはありません。女性にあるということは、男性だって当然リスクがあります。

見た目状の症状は上記の口唇炎・口角炎とそこまで大きな違いがありませんが、発症の原因が異なります。そして、症状の傾向も多少異なるところがあります。というのも、カンジダ性口角炎は比較的高齢者に多いからです。

カンジダ性口角炎の症例写真

また、カンジダ性口角炎は、ステロイドとの相性が悪い場合があります。ステロイド剤を塗布することによって、上記の写真のように、症状が重度化(悪化)してしまうリスクがあると考えられています。

口角炎というくらいですから、上の写真のように、口角に症状が現れるのが特徴です。

忌まわしいブツブツができる・・・口唇ヘルペス

ヘルペスは、皮膚病の中でも比較的よく見られる症状で、やや強い痛み(まれにかゆみ)を伴う皮膚病です。唇や口角だけに限らず、ヘルペスというと「水疱(すいほう)」ができるのが大きな特徴です。

ちなみに水疱とは、耳慣れた言い方をするなら「水ぶくれ」のことです。口唇ヘルペスの場合、唇や口角に非常に小さな水疱がプツプツと現れ、ひとつの集合体のようになる、見た目的にも好ましくない病態を示します。

口唇ヘルペスの症例写真

上の写真だと、比較的水疱が大きいのでわかりやすいですが、症状によってはもっと微小な水疱が現れることがあります。そのため、単なる「腫れ」と勘違いしてしまう患者さんも少なくありません。

なかなかその腫れが治らないのでよーく見て見ると、腫れではなく、小さな水疱がたくさんできていた・・・というケースも見られます。口唇ヘルペスにはもうひとつ、非常に大きな特徴があります。

それは、口唇ヘルペスが「接触性の感染症」であるという点です。つまり、誰かと接触することで感染する、感染させてしまうリスクがそれぞれ考えられるのが、口唇ヘルペスの怖いところです。

ヘルペスに関しては、実は「ヘルペスウイルス」と呼ばれるウイルスの感染によって発症することがわかっています。ただ、感染の部位によってウイルスの特徴も多少異なります。ウイルスの種類も現在までに8種類あることがわかっています。

小さいお子さんに多い!舌なめ皮膚炎

舌なめ皮膚炎と呼ばれる口唇炎もあります。以下の写真からもわかるように、唇自体に発症するというよりも、唇と顔の皮膚の境目が腫れるような特徴があります。ただ、分類としては口唇炎の一種になります。

舌なめ皮膚炎の症例写真

こちらも乾燥によって引き起こされる皮膚トラブルの一種です。ただし舌なめ皮膚炎は、一般的な口唇炎・口角炎のように乾燥による皮膚のバリア機能の低下が原因となっているわけではありません。

乾燥することによって、唇がガサガサと不快な感覚を伴うため、無意識のうちに唇を湿らせようという機制が働き、ついつい唇をなめてしまうことで発症するのが舌なめ皮膚炎です。特に小さいお子さんに多いのが特徴です。

小さいお子さんの場合、やはり皮膚への刺激に対処できる強さをまだ備えていないため、殺菌力の強い唾液が皮膚への刺激となってしまうこともあります。その弊害のひとつが、舌なめ皮膚炎です。

唇だけではない!?広いエリアに注意が必要な扁平苔癬

おそらく「扁平苔癬」という病名を見たことがある人はあまり多くないでしょう。この皮膚病の読み方は、「へんぺいたいせん」です。症状としては、下の写真のように唇の一部がやや大きく腫れることが多いです。

扁平苔癬の症例写真

ただ実は、この病気は唇にできるだけにとどまらないという、かなり厄介な特徴があります。結論を言うなら、唇や爪の隙間をはじめとして、身体のいたるところにできるリスクがある皮膚病です。

唇の周りという意味では、唇と「口の中」にもできます(このケースを特に「口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)」と呼ぶ)。しかもその原因がまた非常に多様であると考えられています。

ひとつに金属アレルギー、ひとつにウイルス性肝炎、さらには薬害などの原因が考えられます。また、患者さんによっては上記のいずれにも当てはまらないのにある日突然扁平苔癬を発症するというケースもあります。

しかもそうした無自覚の発症例は意外と少なくありません。扁平苔癬、なかなか手ごわい口唇炎です。

高齢者は要注意!萎縮性口唇炎

舌なめ皮膚炎は小さいお子さんに多いという話をしました。しかし口唇炎・口角炎の全体を見渡すと、どちらかといえば、皮膚粘膜が薄くなってきているご高齢の方に多いといわれる皮膚病でもあります。

下の写真の症状である「萎縮性口唇炎(いしゅくせいこうしんえん)」もまた、その典型的な口唇炎です。皮膚の薄さが主な原因なので、この萎縮性口唇炎のタイプの口唇炎は、なかなか治らないことが多いです。

萎縮性口唇炎の症例写真

しかも、高齢者の皮膚の薄さを回復させるための治療法、対処法も見出されていないため、萎縮性口唇炎を一度発症してしまうと、残念ながら現時点では完治することは難しいと考えなければなりません。

薄くなってしまった唇の皮膚に厚みを持たせる手段はないものの、ただ、症状への対処法がないわけではありませんので、これについては後ほど「治療」のところで順を追ってお話ししていきたいと思います。

いかがでしょうか?以上が比較的多くの患者さんに見られる主だった口唇炎・口角炎およびそれぞれの症状です。けっこういろいろな種類がありますよね・・・

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どうして口唇炎・口角炎が起こる?原因を突きとめよう!

口唇炎・口角炎の原因としてよく言われるのが、「内臓の疾患」です。確かに内臓の疾患によって口唇炎や口角炎のような症状が現れることは多いです。もしかしたら経験したことがある人も多いかもしれません。

ただ、口唇炎・口角炎の全体的な比率からは、内臓以外に原因がある確率のほうがずっと高いです。それに、内臓疾患が原因で発症する口唇炎や口角炎は、発症のメカニズムが非常に複雑です。

しかも、「口唇炎・口角炎を治したところで内臓疾患の根本的解決法にはならない」といわなければなりません。早い話が、内臓疾患が原因で何かトラブルを生じるのであれば、対症療法よりも根治治療を重視すべきなのです。

ということで、ここからは、内臓疾患とは基本的に無関係な口唇炎・口角炎の発症原因に、いよいよ迫りたいと思います。

口唇炎・口角炎は乾燥が大きく影響している!

上の「症状」のところでも少し触れましたが、カンジダ性口角炎や口唇ヘルペスといった感染症の場合、菌やウイルスの感染がそのまま原因となります。また、扁平苔癬に関しては一種のアレルギー疾患とも考えられます。

しかし症例としては最も多い一般的な口唇炎・口角炎や、お子さん、高齢者にそれぞれ多い舌なめ皮膚炎、萎縮性口唇炎の場合、直接的な原因とは言えませんが、乾燥が発端になっていることは間違いありません。

乾燥すると皮膚のバリア機能が低下して・・・というお話をここまでしてきましたが、それでは「皮膚のバリア機能」っていったい何よ?というところがどうもイメージしづらい気がします。ここではその説明をしておきます。

同じ皮膚とはいっても、私たちの「肌」の皮膚と「唇」の皮膚とは、色も見た目も形も質感もまったく異なりますよね?乾燥によって荒れてしまうのはどちらも同じですが、荒れ方も多少異なる印象があります。

これはやはり、唇と肌のそれぞれの皮膚の構造に異なる部分があるからです。その最大の差となるのが、「汗腺の有無」です。肌は汗を分泌しますが、いくら暑い夏だからといって、唇からダラダラ汗をかいている人など見たことがありません。

つまり、肌の皮膚には汗腺が分布しているのに対し、唇には汗腺が分布していないのです。まずこの点が大きな差となります。そして、ここには口唇炎・口角炎を引き起こす重要なカギが隠されているのです。

なぜ唇の皮膚は肌の皮膚よりも乾燥しやすいのか

唇は汗をかかない、しかし肌は汗をかく、それならば確かに唇よりは肌のほうが乾燥には強そうだ・・・と思うかもしれませんね。ただ、唇をなめれば唾液によって乾燥を防げるのでは?という新たな疑問も沸き起こります。

実は、皮膚の乾燥の要因となるのは、汗や唾液といった液体そのものではないのです。肝線が分泌するのは、もちろん「汗」ですが、ただ、汗腺が皮膚の上に直接分布するその数自体は多くありません。

私たちが暑いときに実感する汗の多くは、もちろん汗腺から分泌しているわけですが、皮膚上に出現する汗は、「毛穴」からの分泌によるものです。ちょっと図で説明しておきましょう。

毛穴の構造イメージ図

毛穴の構造は、毛を作り出す「毛根*」、皮脂を分泌する「皮脂腺*」、汗を分泌する「汗腺*」からなり、それぞれが肌にとって重要な役割を果たしています。

つまり、毛穴の奥のほうに汗腺と皮脂腺があって、これらのパーツからそれぞれ汗と皮脂が分泌し、それが混合液のようなイメージで毛穴から皮膚上に現れるのです。これが私たちの知る「汗」です。

ここでとうとう出てきました。「皮脂(腺)」ということば、もちろんみなさんも耳にしたことがあるはずです。皮脂は、余剰な脂肪や皮膚の老廃物の集合体と説明すればわかりやすいかもしれません。

そう、顔の「ベタつき」や「ギトギト」、「ギラギラ」と表現されるあの不快感の原因こそ、実は皮脂による部分が大きいのです。それだけに、皮脂はなんとなく汚らしいイメージを抱くかもしれませんね。

それに実際皮脂がニキビの原因になるという話も聞いたことがあるとは思います。ところが、皮脂は必ずしも悪役だけを担っているわけではないのです。なんとなくこうネバネバしたようなイメージの皮脂が肌の上を覆っている様を想像してみてください。

外部からの刺激となる紫外線を見事にガードしていますよね?それに、皮膚の水分の放散も食い止め、乾燥を防いでくれていませんか?この「皮脂」の役割こそ、肌を乾燥から守る上で最重要なのです。

そして、汗腺がない唇にとって、皮脂の助けを借りることができない運命を強いられたことも同時に意味しているのです。皮脂が分泌しない唇は、どうしても乾燥しやすいのです。

上ですでに説明した「バリア機能の低下」は確かに直接的な原因ではあります。ただ、口唇炎・口角炎の原因となりうるバリア機能の低下の理由こそ、こうした疾患の本質的な原因であるといえる部分もあるのです。

口角炎はビタミン不足や細菌感染に原因がある場合も

口角炎の原因も実は多様なのですが、そのひとつに、ビタミンB2が不足していることが挙げられます。それと、細菌の感染が原因になっている場合もあります。感染経路の特定は少々難しいところがあります。

ただ、口の中にはかなりたくさんの種類の雑菌(細菌類)が常駐していますので、口角をなめることでそうした細菌が感染するリスクが高まります。また、汚れた手で口角を触ることで細菌が感染することも当然考えられます。

まあ人によると思いますが、私たちが手で触るのは、唇というよりは、どちらかといえば口角のほうが機会的に多い気がしますよね・・・

口角炎の予防成分となりうるビタミンB2を豊富に含む食材については、後ほどご紹介しますね。

カンジダ性口唇炎は感染症!その感染経路は?

口唇ヘルペスは、接触性の感染症であるというお話はすでにしてきました。接触性の感染症とは、他者との接触によってもらった菌・細菌やウイルス(口唇ヘルペスの場合はヘルペスウイルス)が感染して起こる疾患です。

では、カンジダ性口角炎はいったいどのようにして感染するのでしょうか?実は意外な感染経路が特定されているのです。その感染経路とは、口の中から口角へのカンジダ菌の感染です。

この事実を知って驚いた人も多いと思いますが、カンジダ菌は、なんと私たちの口の中にも常駐している菌なのです。ただ、一般的に知られるカンジダ菌とは異なり、口内の常駐菌であるカンジダ菌は、「口腔カンジダ菌」と呼ばれます。

口の中だけではなく、腸内や食道にも常駐しているタイプの菌なので、実は意外にもカンジダ性口角炎のような感染症を引き起こしやすい環境の中で、私たちは日々生活していることになります。

ただ、誰でも口の中にカンジダ菌を住まわせているわけですから、本来であればもっとカンジダ性口角炎に悩む人が多くてもよいような気がします。しかし実際には、カンジダ性口角炎はむしろまれな皮膚疾患です。

では、なぜこの疾患を発症する人とそうでない人とがいるのか、ちょっと不思議ですよね?そこにはある秘密があります。実は、免疫力が低下すると、カンジダ性口角炎を発症しやすくなります。

免疫機能というのは、みなさんもすでによくご存知のとおり、身体の外部からの侵入者をブロックする機能です。つまり、免疫力がそれなりに機能していれば、口腔カンジダ菌はブロックされるはずなのです。

ところが、免疫力が低下していると、やはり感染症は引き起こしやすくなります。

ストレスが口唇炎や口角炎の原因!?

生活習慣病をはじめとするさまざまな病気の原因としていつも名前が挙がるのが、「ストレス」です。口唇炎や口角炎のお話をここまでしてきて、ストレスの4文字がなぜかここまでは出てきていなかったかと思います。

ありとあらゆる病気とかかわているストレスですが、口唇炎や口角炎の原因にはならないのでしょうか?結論を言うと、ストレスはやはり十分口唇炎・口角炎の原因となりうる、ということになります。

この章の冒頭で述べたとおり、内臓疾患が口唇炎・口角炎の原因になるケースも考えられます。そして、内臓疾患の原因がストレスにあったとすると、その口唇炎・口角炎の本質的な原因は、ストレスということになります。

また、ストレスを溜めこんでしまうと、どうしてもホルモンバランスに悪影響を与えますので、巡り巡って口唇炎や口角炎を発症する可能性は十分考えられるのです。ここでもやはり、ストレスは悪者なのです。

そもそも肌の状態とストレスの有無は密接に関係していることを考えれば、むしろストレスが口唇炎・口角炎の原因になっていないはずはないといえるでしょう。そして、ストレスが免疫力を低下させる面もあります。

さて、ここまではいろいろと驚くような事実との遭遇が多かったかと思いますが、ここからは、その対処法や口唇炎・口角炎の治療法に、お話を移行したいと思います。

口唇炎や口角炎の治療方法、自分でできる対処方法は?

口唇ヘルペスやカンジダ性口角炎、あるいは扁平苔癬の知識があって、これはヘルペスだぞ、感染症だぞ、アレルギーだぞ・・・という直観が働いたなら、多くの人がすぐにでも病院に行くと思います。

しかし実際には、そういった専門知識がない人のほうが圧倒的に多いわけで、しばらく様子を見ようという判断に落ちつくケースのほうが、口唇炎や口角炎に関してははるかに多くなるでしょう。

ところが、これまでに口唇炎・口角炎を経験されている人ならご存知かもしれませんが、この手の皮膚トラブルはなかなか治らないという特徴があります。しかも、治し方を知っているわけでもありません。

その段階になって、ようやく病院に行こうと重い腰を上げる人も現れると思います。口唇炎や口角炎の中には、場合によっては何か重篤な病気(たとえばHIV感染など)のサインにもなりえますので、本音を言えば、できるだけ早く病院に行ってもらいたくはあります。

とはいえ、口の周りのトラブルくらいではなかなか病院には行きづらいというのもまた本音でしょう。ですからまずは、自分でできる対処法についてご紹介することにします。

自分でできるの!?口唇炎・口角炎の対処

やはり基本となるのは、上記でお話した原因を取り除くことが望ましい対処法になります。たとえばカンジダ性口角炎の場合は、口内の口腔カンジダ菌の感染症ですから、「歯みがき」が思わぬ効果を発揮することもあります。

とはいえ、もちろんふだんから歯みがきはしているはずなので、飛躍的な効果が歯みがきに期待できるのかというと、実はそんなこともありません。もちろんふだん磨かないタイミングでの歯みがきを試してみる価値はあると思いますが。

そういった付け焼刃的な発想よりは、自分で行う対処の場合、ある程度長い時間をかけて対策を講じることをおすすめします。というのも、口唇炎や口角炎は体質や免疫力ともかかわってくるからです。

体質改善や免疫力の向上を目指すのであれば、やはりそれなりの時間をかけて、じっくりと自分を変えていくほかないでしょう。それと、口角炎については「ビタミンB2不足」の可能性があるというお話もしました。

ビタミンB2を豊富に含む食材として知られるのが、

  • ヨーグルト
  • 牛乳
  • うなぎ
  • ほうれんそう

などです。これらの食材を積極的に、また習慣的に摂取するのも、口角炎の対策にはなるでしょう。

ただ、見た目にもかかわってくる疾患ですから、ある程度の即効性も重視したいところです。そうなってくると、やっぱり医療機関で治療を受けることが望ましいと結論づけられてしまいます。

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口唇炎や口角炎の治療はやっぱり医療機関がベスト!

口唇炎や口角炎ができてしまった際の対処方法はいろいろ考えられます。比較的症状が軽度であれば、上でお話したように、自宅療養(体質改善、経過観察、市販薬(塗り薬、飲み薬の使用)からはじめる人が多いと思います。

ただ、市販のリップクリームなどのスキンケア商品の中には、口唇炎・口角炎の症状を悪化させる成分を含んでいるケースがけっこう多いです。もちろん同じリップクリームでも、病院で処方されたものなら基本的に安心です。

それに、上に掲載した写真のように、あるいはもっと重度な症状が出ている場合、もしくは見た目はそこまでではなくても、患部の痛みやかゆみ、不快感が大きいときには、やっぱり医療機関での治療をおすすめします。

口唇炎や口角炎の多くは「皮膚病」のカテゴリーになりますので、一般病院の皮膚科か、あるいは専門性の高い皮膚科クリニックなどで治療をしてもらうのが無難でしょう。もしくは、内科・小児科での治療も可能な場合があります。

場合によっては、現在発症している口唇炎・口角炎が、もっと別の病気に起因しているかもしれません。そういう不安や心当たりがある人は、ぜひ医療機関で検査、治療をしていただきたいと思います。

皮膚科クリニックではどんな薬を出すの?

一般病院の皮膚科にしても皮膚科クリニックにしても、あるいは内科や小児科にしても、口唇炎・口角炎の治療につかう薬の処方は、原則担当医の判断によります。ただ、皮膚科の薬は特に注意して使用する必要があります。

というのも、皮膚科で出される薬には、ステロイドがつかわれていることがあるからです。ステロイドとの相性の善し悪しは、その患者さんの既往症にも関係してきます。担当医とよく相談していただきたいと思います。

病院で実際につかわれているお薬は?

とはいえ、皮膚科系疾患の場合、やっぱりステロイド剤には大きな効果が期待できますので、具体的にどんな薬が病院で実際につかわれているか、いくつかお薬をご紹介しておくことにしましょう。

ただ、年齢や症状、その日の状態によってお薬をつかい分ける、分量を調整するなどの必要が生じるケースが多いです。そのため、特にお子さんが薬をつかう際には、保護者の方が注意してあげてください。

それでは、口唇炎・口角炎治療で処方されるステロイド系・非ステロイド系の代表的なお薬を以下にまとめます。症状がひどいときに、医師の処方にしたがってご利用ください。

お薬の名称 製薬会社 ステロイドの属性 お薬の形状・タイプ お薬の強さ、使用用途
ロコイド 鳥居製薬 ステロイド 軟膏・クリーム 軽~中程度、小児科・アトピー性皮膚炎にも使用
キンダベート グラクソ・スミスクライン ステロイド 軟膏 軽~中程度、小児科・アトピー性皮膚炎にも使用
アラセナS 佐藤製薬 非ステロイド 軟膏・クリーム 主に口唇ヘルペスの再発治療薬として使用

(参考ステロイド剤の比較-くすりの上田アラセナS-佐藤製薬株式会社より)

アラセナSに関しての注意ですが、このお薬はあくまでも再発「治療薬」です。「予防薬」ではありません。再発リスクが高い口唇ヘルペスですが、予防法としてこのお薬をお使いにならないようお気を付けください。

アラセナS以外のお薬であっても、医師の処方、市販薬の場合も医師との相談を経てご利用になることが大原則になります。

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重大な疾患のサインを見逃さないで!

体質や体調などにより、昔から口唇炎・口角炎を発症しやすい人は、いつもと同程度の症状であれば、体質改善や免疫力のアップをはかりつつ、いつもどおりの対処をしていただきたいと思います。

ただ、これまでにはほとんど口唇炎・口角炎のような症状を経験したことがなかった、いつもと症状が異なる、症状がひどいというケースでは、もしかしたら重大な疾患のサインである可能性もあります。

たとえば、慢性疾患でもアトピー性皮膚炎の可能性も考えられますし、場合によっては重篤な感染症を発症している可能性もゼロではありません。口唇炎・口角炎は重大な疾患のサインになっていることもあるということを、頭の片隅に入れておいてください。

そして、万一のことを想定し、重大な疾患のサインを見逃さないようご注意いただきたいと思います。

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