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女性は必見!子宮頸がんの原因や症状、治療法やワクチンの話

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テレビや新聞で最近医療特集が増えてきました。特にこわいのは「がん」。初期の段階では、自覚症状はほとんどなく、症状が出た時にはがんが進行して命を落とすことにもなりえる「サイレントキラー」です。

その中で食事の欧米化により、子宮頸がんが増加しています。特に20~30代の女性に増えてきており、女性のがん罹患率ではトップです。

子宮頸がんの原因はHPVの感染

子宮頸がんとは、子宮の入り口である子宮頸部にできる女性特有のがんで、性交渉などでの皮膚や粘膜の接触によりHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することによって発症します。

他のがんは発症する原因が定かではない場合がほとんどですが、子宮頸がんに関してはほぼ100%がHPV感染による発症であると明らかになっています。

このHPVは約100以上の種類があり、そのうち16、18型というウイルスが子宮頸がんの原因であることがわかっています。この2つのウイルスは、「ハイリスク群」として位置づけられ、他のウイルスと区別されています。

子宮頸がんの原因であるHPVは、8割の女性が一生において一度は感染するとされており、割とありふれたウイルスだと言えます。

ほとんどの場合でウイルスは体外に排出されたり体内で自然消滅されます。一時的に感染するだけでがんを発症させるわけではありませんが、長時間の感染が続くと1割にも満たない可能性で子宮頸がんが発症します。

早期に発見できれば比較的治療がしやすいですが、進行してしまってからの治療は非常に難しいがんです。しかし早期の段階では自覚症状がほとんどなく、進行してはじめて不正出血などの症状が発生しますので、早期発見が難しい病気です。

また、性行為で感染してしまう病気として「尖圭(せんけい)コンジローム」というものがありますが、これも子宮頸がんの原因と同じHPVへの感染によって起こります。原因となるウイルスは6、11型です。

主に性器・肛門にいぼができる病気ですが、尖圭コンジローマにかかっているとエイズウイルス感染しやすい状態になりますので危険です。尖圭コンジローマ患者はHIV感染率が10倍上高まるという報告もあります。

子宮頸がんは若い女性がかかりやすい?

39才以下の方が多いのが特徴です。逆に40才以上の方は、子宮体部にできる子宮体がんが多いですね。

ワクチン接種が国内で認可されたことで、子宮頸がんについて関心を持つ人も増えたのではないでしょうか。一般にがんというのは、加齢や生活習慣などによって発症するとされるも、発症した場合に原因がはっきり分かるものではありません。

しかし、子宮頸がんの場合は原因がウイルス感染によることから、性行為感染症に分類される病気という特徴があります。そのため、他のがんの発症が高齢者に多いのに対し、子宮頸がんは20~30代という若い女性にも発生することもあるのです。

また、ライフスタイルの変化として晩婚化、出産年齢の高齢化、初潮・性行為の低年齢化も発症に拍車をかけています。

がんが進行してはじめて見えてくる子宮頸がんの症状

子宮頸がんにかかっても初期には無症状で自覚がないためにがんの発症に気付きにくいです。しかしがんが進行すると自覚症状が起こりやすくなります。

  • 不正出血
  • 性交時の出血
  • 性交時の痛み
  • 月経量が増えた
  • 下腹痛
  • おりものの増加

特に性交時に出血が起こりやすくなります。がんが進行すると出血量が増えたり、腰痛、血尿、血便が起こることもあります。

子宮頸がんの初期には自覚症状はほとんどなく、自分で気づくということはなかなかできません。進行が進む上記の症状が現れてきますが、その時点では間違いなく摘出などの手術が必要となりますし、他の臓器に転移していれば命に関わることもあるでしょう。

子宮頸がんの診断方法は2つの検査の併用で行われる

日本産婦人科学会は、現在子宮頸がんになっていないかを調べる「子宮頸部細胞診検査」とHPV検査を併用して診断することを推奨しています。その基準に則って、婦人科医師の診断が出されることになります。

HPVの検査方法は、下記の2つに大別されます。

ハイリスクHPV一括検査
子宮頸がんに移行する可能性のある約15種類のHPVに感染しているかの有無を判定する検査です。残念ながら型(タイプ)は調べられません。通常HPV検査はこの検査を実施します。

検査も1週間程度で結果が出ますし、コストも安く済みます。

HPVタイピング検査
ハイリスクHPV一括検査は感染の有無だけですが、タイピング検査は型(タイプ)を調べることができます。また、同時にローリスク感染の有無と型(タイプ)も調べられます。

子宮頸部細胞診の結果がんの前段階で軽度~中程度と判断された場合、HPVの型がハイリスクなのかローリスクなのか調べる必要があります。

検査結果出るまで3週間近くかかる上、コストも高めです。

子宮頸部細胞診検査で、子宮頸がんの前段階である軽度~中度の異型性(いけいせい)であっても、がんに移行する率が低いことがわかっています。

その場合は治療は行わず、3~6ヵ月ごとの細胞診検査とコルポスコピー(子宮頸部を観察する検査法)で経過を観察しますので、あまり心配しなくて大丈夫です。

HPV検査後のフォロー

日本産婦人科学会は、子宮頸部細胞診検査(子宮がん検診)、ハイリスクHPV一括検査ともに正常であれば、21~29才は1年ごとの子宮がん検診、30~65才は3年間ごとの子宮がん検診・HPV併用検査を推奨するなど、細かく規定をしています。

これは、先進諸国に比べかなり厳しい基準になっています。先進諸国の子宮がん検診受診率が約60~80%と高いのに比べ、日本は30%に満たないという非常に低い受診率が原因あり、そういう意味ではかなりの「後進国」と言えるでしょう。

HPVがほとんどの年代で感染していることを考えれば、年に1回は子宮がん検診・HPV検査を受診することが望ましいと言えるでしょう。

子宮頸がんの治療法

  • 外科療法
  • 放射線療法
  • 化学療法

といった治療法が主になります。早期がんの場合には外科手術を行うのが一般的です。

子宮を残して子宮頸部入口を円錐状に切り取り、頸部のがん組織を取り除く場合は、子宮・卵巣は温存できるため妊娠・出産が可能です。

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しかし子宮を全摘出する場合も、必要に応じて卵管、卵巣、膣も取り除く場合もあります。

化学療法は抗がん剤を利用して全身のがん細胞をやっつける治療法で、転移がある場合にも使用します。放射線療法は体の外から放射線をがんに当てることでがん細胞の増殖を抑制させます。これらの治療法は組み合わせて行われることが多いです。

最近は医療機関も患者負担を軽くすることを主眼としており、日帰りが可能なレーザーによる手術も開発されています。

しかし、他の臓器への転移や神経等にがんが食い込んでしまっていると、周辺の部位も切除せざるを得ません。このため手術後に、排便・排尿障害やリンパ液の流れが悪くなり、足のむくみ等の後遺症に悩まされることになります。

いずれにしても早期発見により治療方法が変わってくる上、治療後も再発予防のため3~6ヵ月ごとの検査が必要になります。がん完治のためには5年経過を見ることが必要になります。

またHPVに感染していると、たとえ手術がうまく行われたとしても再発率が非常に高く注意が必要です。

子宮頸がんワクチンとそれによる副作用

HPVには誰でも感染する可能性があるため、WHO(世界保健機関)の接種推奨を受け、日本でも2009年から厚生労働省の承認のもと接種が始まりました。

現在は以下の2種類のワクチンがあります。

サーバリックス
16・18型のHPVに効果がある
ガーダシル
16・18型に加え尖圭コンジロームの原因である6・11型に効果がある

ワクチンは非常に高価で保険適用ができません。全額自己負担になりますが、子宮頸がん予防の観点から、自治体によっては年齢を制限したうえで無料や低額接種の制度があります。

施設によって違いはありますが、だいたい1回に16,000~30,000円、3回の接種が必要なので5~10万円ほどかかってしまいます。

接種は筋肉注射で6ヶ月の間に3回接種する必要があります。ワクチンの種類・接種時期については、医師と相談の上接種することになります。

100%防げるわけではないですが、リスクを軽減するためには積極的な接種が必要です。外国では小学生から接種するケースが多く、子宮がん検診と同様、がんに対する意識の高さがみえます。

ワクチンによる副作用

子宮頸がんワクチンは強制ではありませんが、政府が積極的に接種を促しています。もちろんそれによって救われた命も沢山あるはずです。しかし一方では、副作用が深刻な問題になりつつあります。

厚生労働省が発表した副作用の危篤な例として、失神や意識の混濁が812人、転倒による歯や鼻の骨折が51人というものがあります。
(子宮頸がん予防ワクチン(サーバリックス)の副反応報告状況について – 厚生労働省より)

対象に心臓の持病があったりとその因果関係は明らかになっていませんが、国内での女児1名の死亡例もあります。

また、アメリカのワクチン有害事象報告制度VAERSによると、サーバリックスとガーダシルによる副作用被害者数は全世界で28,661人であり、死亡者は130人であるといった報告もあるのです。

子宮頸がんワクチンの副作用で最も発症頻度が多いのが、

  • 頭痛
  • 関節痛
  • 腹痛
  • 注射を打ったところの腫れや痛み

などの症状です。

子宮頸がんワクチンを接種した1割程度の人にこういった副作用が現れると言われています。ただこの副作用は時間の経過とともに改善されるため、それほど重い症状ではありません。

次に発症頻度が高いとされている副作用は

  • めまい
  • 発熱
  • じんましん
  • 手足の痛み

などです。これらの副作用については上記の副作用同様で、一定時間経過後に症状が改善されるため、それほど重篤なものとはされていません。

そのため過度に心配する必要はないようです。ただ、めまいや発熱、じんましん、手足の痛みなどの症状が現れた場合は、すぐに医療機関にかかった方が安心です。

発症頻度は少ないものの、心配される副作用はまだまだあります。全身の脱力、しびれ、手足の痛み、失神、疲労感などがあります。こういった副作用は発症頻度こそ低いのですが、かならず医療機関へ行き診察を受けるようにしましょう。

最も深刻な子宮頸がんワクチンによる副作用は、子宮頸がんワクチンとの因果関係ははっきりしていませんが、

  • アナフィラキシーショック
  • 複合成局所疼痛症候群(ふくごうせいきょくしょとうつうしょうこうぐん)
  • ギラン・バレー症候群
  • 急性散在性脳髄膜炎

などです。

アナフィラキシーショックは呼吸困難などを引き起こし、最悪死に至る重篤なアレルギー症状です。複合成局所疼痛症候群は慢性的な痛みを感じる厄介な病気、ギラン・バレー症候群は、手足の力が入りにくくなる病気として知られています。

また急性散在性脳髄膜炎は脳神経の病気で治療にも時間を要します。どの病気も病院での治療が必要不可欠となります。

このように子宮頸がんワクチンによる副作用は存在します。もちろん副作用があるから受けない方がよいという訳ではありません。子宮頸がんワクチンを打つことで、救われる命も確実に存在します。

しかし子宮頸がんワクチンを受ける前には、副作用の事もしっかり把握しておくことは重要です。きちんと副作用について把握したうえで、ドクターと相談しながら、子宮頸がんワクチンを打つか打たないかの判断をしてください。

予防法は可能?私たちが気を付けるべき事

性交渉でHPVに感染することが原因なので、性交渉がなければ子宮頸がんにかかる可能性もなくなります。多数の相手と関係を持つほどHPVに感染する確率が高くなりますが、一度でも性交渉があれば子宮頸がんに発症する可能性もゼロではなくなります。

また、性行症の前に体をよく洗って清潔にする、コンドームを使用するという方法もありますが、完全に感染を予防できるわけでありません。

子宮頸がんは健診で早期がんのうちに発見されやすいので、定期がん検診を受けることをおすすめします。早期に発見されれば治療で完治することもできます。早期であれば、妊娠を希望する場合に子宮を残す事も可能です。

ワクチンの接種という手段もありますが、これが必ずしもがんの発症をゼロにするというわけではありません。

他のがんもそうであるように、がん発症に至るにはいくつかの要因が組み合わさることが考えられますので、がん発症のリスクを高めるような要因(喫煙、不規則な生活習慣など)を避けることもがん予防につながるといえます。

性交渉を行う年齢も重要です。10代の子宮頚部はHPVウイルスに対しての抵抗力が弱く、感染しやすいと言うことができます。

年齢の早い段階で性交渉を持つというのは、子宮頸がん予防の面で考えた場合、決して望ましいとは言えないでしょう。

他にも体の免疫力をあげることが子宮頸がん予防につながります。通常の免疫力があればHPVを自然排出・自然消滅させることができるのですが、免疫力が低下していればHPVが体に残り続け変形を起こし、子宮頸がんを引き起こす可能性も高くなるためです。

免疫力をあげるためには、何より規則正しい生活とバランスのとれた食事が大切になってきます。他には、

  • ストレスと過剰に受けないようにする
  • 低体温の場合体温を上げる

体温が35℃台の人は、36.5℃の人に比べて約3割免疫力が低下すると言われています。

健康診断、定期健診を忘れずに

病気にならないための予防は何より大切です。しかし予防をしているからと言って安心してはいけません。病気を早期発見するためにも定期的に健診などを受けるようにしましょう。

婦人科受診に抵抗を感じられる人も多いでしょうが、子宮頸がん検診自体は何時間もかかるものではありません。婦人科・産婦人科などで検診をうけることができますので、可能な限り2年に一度検診を受けましょう。

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