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癌の治療や致死率には婚姻しているかどうかが関連していた!

配偶者がいる患者といない患者では癌の発見ステージも異なる?

ハーバード大学での調査で発表された新しい見解です。癌患者さんを調査した結果、配偶者がいる患者といない患者で癌の状態に差があることがわかったそうです。

どのような差があったのでしょうか?

まず、癌が発見されたときの癌の進行具合が大幅に異なる患者が多かったそうです。配偶者のいる患者の方が、癌が発見されたときに癌の進行が進んでいない場合が非常に多いのです。それに比べ、配偶者がいなかった患者は、癌発見時にはかなり進行している場合が多かったそうです。

そして、癌発見時に他の部位への転移が多く見つかったのは配偶者がいない患者さんの方でした。また、治療を始めても治療の効果にも差がありました。配偶者がいる患者は治療も良好に進む患者が多く、配偶者がいない患者は治療の良好な効果が得られないケースが多いそうです。

治療中に励ましてくれることは患者にとって前向きになれる材料です。これは74万件にも及ぶ膨大な臨床データから導き出されたので、信頼性が高いですね。

癌の発症部位も関係があったのでしょうか?

今回のデータで調査された癌の部位は多岐にわたります。頭頸部癌、食道癌、肺癌、乳癌、肝臓癌、肝内胆管癌、膵臓癌、大腸癌、卵巣癌、前立腺癌、非ホジキンリンパ腫、と癌発症率が高い部位ですし、ほぼ全身に近い状態ですね。

そしてこの各部位によって患者による差を比べましたが、やはり配偶者がいる患者といない患者では大きな差があったそうです。この配偶者のいない患者とは、一度も結婚したことがない患者さんだけではなく、死別や離婚している患者さんも含んでいます。

特に発症部位別では差が認められたものがありました。それは癌による致死率です。配偶者のいる患者さんは根治的治療を受けることができたケースがとても多かったので延命している場合が非常に多かったのです。しかし配偶者のいない患者さんは延命効果が小さく、特に頭頸部癌、乳癌、食道癌、前立腺癌に関しては著しい差がみられました。

そして男女間の差もありました。この差はこの部位だけではなく今回のデータ全体で見られました。男性患者の方が予後も悪く、致死率も高く、発見時の進行度も悪かったとのことです。

今回の結果からみえてくること

今回の試験結果をみられて読者の皆さんは何か感じられることはありませんでしたか?配偶者のいない患者さんの方が、どの比較をみても悪い状況であるということです。これは精神的な面が大いに関係していることが伺えます。

この特性は実は癌だけには限りません。多くの難治性の病気の場合にも当てはまることがとても多いのです。また男性の患者の方が悪い状況にあることも当てはまります。

今回の場合、癌ですが、癌という病気は現在では致死率は低くなったとは言え、大変精神的に患者さんには大きなショックを与えてしまう病気です。精神面での支えになってくれるパートナーがいるのといないのとでは、これほどまでの差が出てしまうのですね。

しかし、このようなことは小児の病気でも言われています。両親が病院へ来る確率が少ない小児患者ほど寂しさ、不安、治療に対する恐怖などを共有できないので、治療に対しても前向きになれず、良い結果も出ないということが起こるのです。

たとえ普段から夫婦の仲がどうであったとしても、パートナーの病気を機会に親密度が深まると言われています。癌のような難治性疾患の場合は、患者さんの心境は計り知れないほどの不安と病気や治療に対する恐怖感、なぜ自分が発症したのか、これからの自分がどうなるのか、というような精神的なダメージを受けてしまいます。

癌患者がうつ病になることが多くなるのも納得できます。このような気持ちを医師をはじめ、看護師などは患者の気持ちを察してフォローしてくれますが、パートナーとは別の存在となりますね。フォローし切れないこともあります。

また致死率が高い癌に関しては食道癌を除いては手術や治療によっては外見的に変化が大きく見られる部位ですよね。手術後の自分の外見が変わることの不安は患者にとっては大問題です。

でもどれだけ外見が変わろうともパートナーがいる場合、パートナーがそれを受け入れてくれる可能性はとても高いのです。一緒に病気と闘おうとしてくれます。

パートナーがいない患者さんの中にはこれからパートナーを探そうとしていた患者さんもいます。外見的に他人に理解してもらえない可能性が高くなり将来への不安は高まります。もうパートナーを見つけることができないという不安です。絶望感が患者の致死率を高めてしまうそうです。

しかし、世の中は決して自分一人で生きているわけではありません。フォローしてくれる人には甘えて、前向きに病気と闘う気持ちを持ち続けて頂きたいと筆者は思いました。それと同時に今回の試験は正に『病は気から』を如実に表した内容となったのではないだろうかと考えられますね。

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