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がんは、早期発見から。血液検査でわかる腫瘍マーカー

「がん」にかかった方なら、数か月に一度は検査をする「腫瘍マーカー」。健康な方には、何のことかよくわからない検査です。この「腫瘍マーカー」を解説します。

「腫瘍マーカー」っていったい何?

「がん」に罹患すると、血液の中にごく微量で特殊なたんぱく質を放出することがわかっています。「腫瘍マーカー」とは、これらのたんぱく質を特殊な方法で検査を行い、それらを体系づけられた数値を分析することで、各臓器別の「がん」の進行具合がわかる血液検査のことを指します。

文字通りがん(腫瘍)があることの「マーク」であることから「マーカー」と呼ばれています。一般的には健康な人に存在している物質なので、「がん」が腫瘍がある程度大きくなり、中期以上まで進行しないと、数値が上がらないケースが多いようです。

ほとんどは「がん」術後の患者を対象にした再発や転移等の検査のために利用されています。そのため、医師は、他の検査と併用して管理していることがほとんどです。各臓器がんの目安として捉えていただいた方が賢明です。

ただし、「前立腺がん」(腫瘍マーカー名:PSA・ピーエスエー)は非常にシビアに反応するので、この検査単体で健康な方のスクリーニング検査として診断に利用することが確立しています。これら「腫瘍マーカー」は、健康診断や人間ドックに採血した時の血液で検査できますので、非常に簡便です。

代表的「腫瘍マーカー」について

それでは、実際に検査をされている代表的な「腫瘍マーカー」について解説していきます。

【CEA】(シー・イー・エー)

非常に代表的な「腫瘍マーカー」です。臓器部位も多く、胃・大腸・肺・卵巣・子宮の各臓器のがんに反応しますが、臓器は確定できないため他の「腫瘍マーカー」と併用して使用されることが多いようです。確定検査のためには、血液検査以外の画像診断検査(超音波検査・CT・MRI検査等)が必要になります。

【CA19-9】(シー・エー・ワンナインティーナイン)

主に膵臓・大腸がんの時に反応します。通常は、膵臓がんの指標に利用されることが多いようですが、早期発見についての信ぴょう性は低いと考えられています。この検査も他の「腫瘍マーカー」や画像診断検査等を併用します。

【AFP】(エー・エフ・ピー:別名α(アルファ)-フェトプロテイン)

主に肝臓がんのスクリーニングに利用します。胎児の時には存在しますが、成長するとなくなるたんぱく質です。そのため、正常値以上になれば、肝臓がんが疑われます。他の一般的な肝機能検査(GOT・GPT等)と併用して検査することが多いようです。

また、PIVKA-II (ピブカ・ツー)という「腫瘍マーカー」と一緒に検査することで肝臓がんの正確な診断に使われることが多いようです。

【CA125】(シー・エー・いちにいご)

なぜか、数字の部分を日本語で読む不思議な「腫瘍マーカー」です。主に婦人科系のがん(卵巣・子宮がん)で数値が上昇しやすく、これらのがんの診断に利用されますが、他のがんでも上昇します。子宮がん検査や超音波検査等と併用して診断されます。また、妊娠初期や生理中でも数値が高くなります。

【p53抗体】(ピー・ごじゅうさんこうたい)

「腫瘍マーカー」の中では、比較的新しい検査です。特定の臓器で数値が上昇するのではなく、がん細胞がある場合にシビアに反応します。本当の意味での「腫瘍マーカー」と言えるかもしれません。比較的初期段階から反応しますので、医師は他の「腫瘍マーカー」等と組み合わせたりして、どこの臓器なのかを診断します。

「腫瘍マーカー」の問題点

これだけ医学が発達しても、臓器別のがんを発見するには、「腫瘍マーカー」がいまだ大まかな目安しかならないことが理解していただけたでしょうか?

医師は、その他の検査等を総合的に分析して、診断をしています。また、厄介なのは、良性の腫瘍でも「腫瘍マーカー」の検査値は上昇してしまうことです。

そのため、病名がつくまでは複雑な過程を踏まなければならず、これが時間の浪費と患者の費用負担を重くしていることは確かです。一日でも早く、良い検査が誕生することを願いたいと思います。

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