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激しい腹痛と急な下血…この病気の原因は?かかりやすい人は?

今回は、それほど知られていない腸の病気「虚血性大腸炎」についてお話しいたします。下血の症状があるので、トイレでビックリされるかもしれません。そこで、虚血性大腸炎とはどのような病気か予備知識を持っておくと、発症した時に役立つかと思います。もし、これから説明する症状が起こったら病院へ行ってください。

虚血性大腸炎とは

虚血性大腸炎とは大腸の血流が悪くなるために炎症を起こす病気です。特徴的な症状には、次のようなものがあります。

  • 急に激しい腹痛を伴った下痢が起こる
  • 左腹部が痛むことが多い
  • 繰り返す下痢がだんだん血便に変わっていく
  • 吐き気・嘔吐・発熱を伴うこともある

左腹部が痛むのは、腸の左側に位置するS状結腸から下行結腸で発症しやすいためです。通常、腹痛や下痢のある時は暴飲暴食や食中毒などが原因となっていますが、この病気はそういった原因に関係なく、突然に発症するのが特徴です。

診察では病状から、虚血性大腸炎と容易に判断できる場合が多く、内視鏡検査で腸に潰瘍や粘膜のむくみが確認できれば、虚血性大腸炎と診断することができます。

虚血性大腸炎は怖い病気?

虚血性大腸炎に伴う下痢には鮮血が混ざるため、トイレで排便した後に真っ赤な血を見てショックを受けるかもしれません。では虚血性大腸炎は怖い病気なのでしょうか。この病気は3つのタイプがあり、95%以上は「一過性型」で残りが「狭窄型・壊死型」になります。そして軽いケースと危険なケースに分かれます。

一過性型

最も多いタイプです。腸の血流が一時的に悪くなって起こり、1週間ほどで自然治癒する軽い虚血性大腸炎です。予後は良好で、それほど心配はいりません。

狭窄型

腸にできた潰瘍が治る際に、腸が狭くなって虚血に陥るケースです。潰瘍の大きさによっては、外科手術が必要になる場合があります。

壊死型

腸が閉塞して血流が止まり、腸の壊死(腐ること)が起こる危険なケースです。強い腹痛を伴い、腹膜炎を起こすといった劇症が起こり、非常に危険です。まれな病気なのですが、死亡率が40%と高く、発症したら大至急病院へ搬送しなければなりません。

まずは下血が起こったらすぐに受診するようにしてください。

虚血性大腸炎と診断されたら

虚血性大腸炎は、タイプによって治療法が異なります。

一過性型

一過性型の場合は、腸を休めて安静を取れば自然に回復していきます。絶食や抗生物質などの内科的治療を行います。

狭窄型

絶食や輸液、抗生物質の投与を行います。入院が必要になることも。症状が強い場合には外科的手術も必要です。

壊死型

大至急、外科的手術を行って、腸の壊死した部分を除去しなければなりません。

なぜ虚血性大腸炎が起こるのか

虚血性大腸炎は、食中毒などの理由なく突然に発症する病気ですが、全く原因がないというわけではなく、次のような人に発症しやすくなります。

  • 50歳以上
  • 高血圧・動脈硬化・糖尿病がある
  • 便秘がち
  • 便秘薬をよく使う人

発症率に男女の差はありません。また全体の85%が50歳以上と、加齢で起こる病気なのですが、若い人にも起こります。動脈硬化や糖尿病によって腸の血流の阻害されることが、発症に関係しているとされています。

虚血性大腸炎を予防するには

主な原因は高血圧と動脈硬化です。該当する人は予防に努めましょう。また便秘が引き金で発症することも多いので、普段から便秘にならないように気をつける必要もあります。と言っても、便秘解消のために便秘薬に頼っていると発症しやすくなるので、食生活と適度な自然なお通じを心がけてください。

また一度発症した人は、再発する可能性もあります。治った後は規則正しい食生活を心がけ、腸に負担をかけないように心がけてください。そして発症した人は、高血圧・動脈硬化によって他の病気(脳卒中・虚血性心疾患など)のリスクも高いということになるので、健康管理により気をつけるようにしていただきたいと思います。

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