TOP > > お腹の中の赤ちゃんの生まれる準備は32週が境目

お腹の中の赤ちゃんの生まれる準備は32週が境目

妊娠32週目までに出来る機能

ヒトは生まれるまでに38億年の歴史を母体の胎内の羊水の中でぷかりぷかりと浮かびながら辿って来ます。最初は精子と卵子とのたった2つだけの細胞だったものが32週になりますとほとんどヒトの機能を持って生まれる準備がほぼ完成するまでになっています。

妊娠32週目までには視覚の受容器官である網膜はその準備が出来上がっており、脳との神経連絡は完成しています。しかし妊娠32週目まででは網膜に栄養を送る血管が十分に出来上がっておらず、その完成は妊娠34週までかかるとされています。

早く生まれてしまうと未熟児網膜症の危険性が高まります。妊娠28週未満ではほぼ100%、妊娠34週以下の低出生体重児では60%が発症するとされています。

しかし、未熟児網膜症の発症は生後2~3週間以降に見られることから、出生時には障害となる予測は出来ません。従って妊娠32週未満の新生児については未熟児網膜症のリスクを負いますので、出生直後に小児眼科医の診断を受けて必要な処置が行われます。

聴覚も妊娠32週目までに準備される感覚機能で、聴覚器官はかなり前から出来ていますが、脳との神経連絡が妊娠32週未満ではまだ完全ではありません。

妊娠32週に出来る大事な機能

妊娠32週に出来上がる大事な機能は肺呼吸の為の肺サーファクタントが出来上がります。肺サーファクタントとは肺胞をつぶそうとする表面張力の働きを減らす界面活性物質の事です。

羊水に浸かっている胎児の肺は胎内では水浸しの状態にあり、肺胞が潰れた状態となっていますが、出生を機に肺胞が開いて胎盤呼吸から肺呼吸に転換するスイッチが働く事でヒトは自発呼吸をはじめます。

この肺サーファクタントは32週未満では機能することが出来ないため32週未満で生まれてきた場合には、肺胞が出生により開くことが出来ず肺呼吸が開始できないという重大な問題を抱えて生まれてしまいます。

そのため妊娠32週前後に早産の危険性が高くなった場合には、胎児の肺の成長を測る指標として羊水中のレシチンとスフィンゴミエリンとの比率であるL/S比を測定し、その数値が1.5以下では未熟、2.0以上では成熟していると判断され、胎児の肺の成長が未熟だった場合には早産とならないよう母胎に対して妊娠継続が行われるように万全の管理、処置が行われます。

妊娠32週を過ぎると

妊娠32週を過ぎると胎児はほぼ母胎外で養育されることが可能となりますが、まだ母体外の環境に適応するには準備が必要な時期でもあります。感覚器官と脳との神経連絡がほぼ完成し、消化器官や排泄器官も機能を始めて羊水を飲み尿を排泄するようになります。

胎児の身体全体の細胞もその数を増やす事から細胞の大きさを増やすようになり、外界の気温変化などに適応出来るようになります。それに伴って体重も1400g~2100gより出生時のおよそ3000gへとどんどん体重を増やして行き、お母さんの子宮のなかが窮屈になって来ます。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る