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なぜ母乳が出ない「授乳を休むなら、搾乳は忘れるな」は大丈夫?

授乳…お母さんと赤ちゃんにとって、これ程幸せな時間はないでしょう。お母さんが赤ちゃんにお乳を飲ませる場面は、近寄りがたいまでの神々しさに包まれています。

忘れられない授乳の場面

振り返れば筆者が、子供の頃に読んだ漫画の中に、確か狐(きつね)の母親だったと思うのですが、授乳の時間だけ人間のお母さんの姿になる設定がありました。その授乳のシーンの感動的だったこと、今でも忘れられません。

「可愛い坊や。たんとお飲み」という柔らかな声がもれる中、お母さんが赤ちゃんにお乳を含ませる部屋が、夜の庭にもの悲しく美しく浮かび上がります。灯りがこぼれる障子の向こう側には、愛する赤ん坊に乳首を吸わせる、気高く優しい人間の母の姿があるのです。

そこでは、「私がずっと人間でいられたら、愛しい我が子といつも一緒にいられるのに」と泣きながら、お腹を空かせた赤ちゃんのために、自身の栄養をたっぷり与えようとしているに違いありません。もしかしたら「愛とは、甘いものではなくて、悲しいものなのかも知れない」と気付かされる、そんな物語でした。

授乳を休む時に、必要になる行為

そこで、筆者が身近な人物から聞かされた、授乳の体験談についてご紹介しましょう。ただ体験とは言うものの、そこには悔やんでも悔やみきれない出来事が含まれている様子です。

当初は、言うまでもなく彼女も、数十年前の当時の風習に従って、満一歳の誕生日を迎える頃位までは、母乳で育てる計画を持っていました。最近でこそ、断乳や卒乳の時期が延びて来ている様子ですが、一昔前なら生後一年目で離乳食に切り替えるのは、何処の親にとっても当たり前の行為でしたからね。

ところが運の悪いことに、我が子が生後四か月目の頃に、夫婦揃って風邪をひいて、一緒に内科を受診したそうです。その時、主人から「薬を飲む三日間は、(母乳に有害な成分が混ざるから)授乳を休めよ」と勧められ、彼女はそれに従ったというのです。

側で見ていても、妊娠中にも一切の薬を口にしない程、胎児の体内への有害物質が行かない為、神経質なまでに注意をはらってきた彼女ですから、出産後は乳児に母乳を通して有害物質が届かないよう、配慮するのは当然という思いがあったのでしょう。

従って、授乳を休む行為自体は、決して間違ってはいなかった筈です。然しながら、その授乳を休む期間に必要な、ある行為をしなかった事が、重大な間違いだったというのです。どんな行為でしょうか?搾乳(さくにゅう)です。搾乳とは、母乳を絞る事です。

搾乳を忘れると、母乳は上がる

これは教訓ですが、授乳を休む時には、必ず搾乳をしておかないと、母乳は上がって(終わって)しまうのです。案の定、処方された薬を飲み終え、やっと風邪が回復した三日後、いざ授乳の再開を試みた時、本当に母乳が止まっていたそうです。

つまり、授乳しないのは一時的に休んでいるだけなのに、永遠に止めたと身体が勘違いして、母乳の出が終わってしまったのですね。この、ある日突然母乳が出なくなった現象が、彼女にとっては髪をかきむしりたい程の衝撃だったと言うのです。

そして、一旦止まってしまった母乳は、あとから半泣きになって無理に絞り出そうにも、わらにもすがる思いで保健師にも相談しようにも、二度と出るようにはならなかったそうです。

再び母乳を出す方法も

ただ、世の中には、母乳が止まってもあきらめずに、赤ちゃんに吸わせ続けるうちに、また出るようになったケースがあるものです。それ以外にも、ゴボウシを煎じて飲むと、母乳が出過ぎる位に出るようになる、という説もあります。

またこれは、筆者が年長者から聞いた体験談ですが、昭和三十年代には「乳もみさん」と呼ばれる職業の高齢女性が存在し、彼女にプロの技でもんでもらうと、仮に断乳した後であっても、再び母乳が出るようになったそうです。

若いお母さんに伝えたい「搾乳だけは怠るな」

それでは、そんな事態を招かない為の搾乳には、どんな方法があるのでしょうか?基本的には三時間おきに手で絞るのですが、搾乳器を使用するのもお勧めできます。この搾乳器には、手動式の他に電動式がありますが、初めてなら手動に慣れてから電動に移るのが良いでしょう。

現代のお母さんは、育児の情報がインターネットで収集が出来る意味では、非常に恵まれた子育て環境にあると言えるでしょう。搾乳の必要性…この体験から得た教訓を、授乳期のお母さん方は、「そんなの常識じゃない」だなんて一蹴しないで、今一度心に留めて下さるようお願いします。

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