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この症状にはどの温泉が良い?泉質による効能の違いをチェック!

家庭のお風呂も気持ち良いけれど、やっぱり温浴効果が断然違う温泉。心身がリフレッシュされるのは、温泉地のほっこりした雰囲気と、温泉に含まれる有効成分のおかげです。それぞれの温泉には泉質や効能が表記されていますが、泉質の違いにそれほど興味のない人も多いのでは?

泉質ごとの特徴を把握しておくと、より効果的に温泉が利用できますよ。そこで泉質の特徴や選び方に禁忌症も含め、まとめてみました。

療養に効果が期待できる泉質は9種類

温泉の湯が水道水で沸かした家庭のお風呂と違うのは、温泉で使われている源泉が、ミネラルやガスなどをたっぷり含む湧き水(鉱泉)だからです。鉱泉は場所によって含有成分が異なっています。中でも療養効果が期待できる9タイプの泉質が「療養泉」として法的に定められているのです。

「単純温泉」

「塩類泉」
・塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・二酸化炭素泉

「特殊成分を含む療養泉」
・含鉄泉 ・硫黄泉 ・酸性泉 ・放射能泉

温泉水に含まれる成分によって、期待される療養効果も異なります。しかし、これら全ての泉質を細かく選び分けて温泉に行くのは大変なので、カジュアルに温泉を楽しみたい方は、まず日本に多い泉質「単純温泉」「塩化物泉」「炭酸水素塩泉」「硫黄泉」について知っておくと良いかと思います。

誰でも入れる「単純温泉」

日本全国にある温泉の中でよく目にするのが「単純温泉」でしょう。温泉水に含まれる有効成分の含有量が少なく、無味無臭で体に刺激の少ない点が特徴です。効能は環境省が指定する「一般適応症」です。

疲労回復、冷え性、健康増進、疾後回復期、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾

メリットは肌の弱い人、小さな子どもや高齢者など、誰でも安心して利用できる点です。胃腸が弱い人も、単純泉なら安心して飲用できます。他の泉質に比べると療養効果もマイルドなため、特定の怪我や病気の治療を期待する人には、物足りなく感じるかもしれません。

ただし単純泉が質の低い温泉ということではなく、法的に療養効果が認められている泉質には変わりないので、気軽に温泉を利用したい時に、この泉質を選ぶのが良いでしょう。

冷えと外傷に良い「塩化物泉」

日本で最も多いのが「塩化物泉」です。食塩泉とも呼ばれ、名前の通り食塩が溶け込んでいる温泉水。食塩が皮膚の表面をコーティングして湯冷めを防ぐので、体がとてもよく温まります。また、食塩に殺菌作用があるため、皮膚疾患や外傷の治療効果も期待されます。このことから塩化物泉は、一般適応症に加えて以下の症状にも効能が期待できます。

  • 慢性婦人病
  • 慢性皮膚病
  • 外傷
  • 火傷

飲用すると消化器の病気にも効果的です。子供の虚弱体質改善にも効果があり、子供から高齢者まで誰でも利用しやすい温泉です。特に女性の冷え性には塩化物泉がおすすめ。全国どの地域でも見つけることができるので、気軽に利用してみてください。

美人の湯といえば「炭酸水素塩泉」

「炭酸水素塩泉」は炭酸水素塩を含む温泉水。アルカリ性で少しぬるぬるしているのが特徴です。炭酸水素塩とは、硬水中に含まれる炭酸水素カルシウムや、重曹・入浴剤の成分である炭酸水素ナトリウムなどのこと。

たんぱく質を分解する作用で皮膚の余分な角質層を除去するため、肌がなめらかになる「美人の湯」として人気があります。一般適応症に加え、 以下の効果が期待できます。

  • 美肌効果
  • 慢性皮膚病
  • 外傷
  • 火傷

炭酸水素塩泉は全国にありますが、特に北海道、群馬県、長野県、近畿地方、九州地方に多いので、興味のある人は立ち寄ってみてください。

皮膚病に効く「硫黄泉」

卵の腐ったような独特のにおいが特徴の「硫黄泉」もまた、日本の温泉地に多い泉質です。酸性の硫化水素型とアルカリ性の硫黄型があります。硫黄は殺菌効果が高く、皮膚の角質層を柔らかくする効果があります。また毛細血管を拡張させる作用もあることから、一般適応症に加え、以下の症状にも効能が期待できます。

  • 慢性皮膚病
  • 切り傷
  • 美肌効果
  • 動脈硬化

ただし皮脂を奪うので、乾燥肌の人には適していません。刺激も強いので、肌が弱い人や体の弱い人は避けたほうが無難でしょう。硫黄泉の温泉地は特に北海道、東北地方、関東地方、山梨県、長野県、岐阜県、高知県、九州地方に多いです。

その他の泉質

日本に多く湧き出ている、代表的な4つの泉質を紹介しました。次にその他4つの泉質の特徴を紹介します。

硫酸塩泉

「硫酸塩泉」は、石膏泉・芒硝泉・正苦味の3種類があり、それぞれ特徴や効能が異なります。一般適応症に加え、次の効能があります。

石膏泉…カルシウムを含む。動脈硬化や外傷・皮膚病に効果あり。
芒硝泉…ナトリウムを含む。動脈硬化や脳血管障害の後遺症に。
正苦味…マグネシウムを含む。石膏泉・芒硝泉と同じ効能がある。

飲用すると、生活習慣病の改善や鎮静作用に効果が得られます。北海道、東北地方、中部地方、島根県に硝酸塩泉の温泉が多いです。

二酸化炭素泉

「二酸化炭素泉」は二酸化炭素のガスが溶け込んでいる温泉です。炭酸ガスの細かい泡が毛細血管を拡張させ、血行を促進させる効果があります。一般適応症に加え、動脈硬化、心臓病に効果があります。

また温浴効果の高いことから、女性の冷え性や不妊症にも適しています。飲用すると、食欲増進や便秘解消に効果があります。下痢の時は飲まないでください。日本では少ない泉質で、長野県、岐阜県、兵庫県、福岡県、大分県に温泉があります。

含鉄泉

「含鉄泉」は鉄を含んだ黄色・赤色の温泉です。鉄分により温浴効果が高まります。一般適応症に加え、鉄欠乏性貧血や女性の婦人病に効果があります。大量に飲用することは禁止。貧血の人が少量にとどめて飲用すると効果が得られます。含鉄泉は北海道、福島県、長野県、兵庫県に多いです。

酸性泉

「酸性泉」は名前の通り酸性度の高い泉質です。ミョウバン、塩酸、ホウ酸、硫酸などが多く含まれています。一般適応症に加え、皮膚病に効果があります。ただし、刺激が強く肌がピリピリします。

湯ただれを起こすこともあるので皮膚の弱い人は入浴を避け、湯につかった後はシャワーで洗い流すのがおすすめです。日本に数は少ないですが、東北地方や関東地方に酸性泉の温泉があります。

放射能泉

「放射能泉」はラドンやラジウムを含む泉質です。名前の通り放射能が含まれているのですが、体内に入ってもすぐ呼吸で出ていくので、健康上の害は心配する必要がありません。副腎皮質・脳下垂体の機能を高め、万病に効果が期待できます。

また尿酸を排出する作用もあり、一般適応症に加えて痛風や神経痛にも効果があります。放射能泉は湯あたりを起こしやすいので、湯治の際は注意も必要です。日本では中国地方をはじめとする西日本に多くみられる泉質です。

温泉の禁忌症もチェックしておこう

このように、温泉は含有成分によって体にさまざまな良い作用を起こしているのですが、病気中の人には刺激が強過ぎて、逆効果になってしまう場合もあるのです。そのため温泉法では、一般適応症を定めると共に「一般的禁忌症」として、温泉に入ってはいけない疾患を指定しています。

急性疾患、症状が進行しつつある疾患、発熱、出血性の疾患、妊娠中(初期と末期は特に注意)、悪性腫瘍、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、高度の貧血

その他の禁忌症がもうけられている泉質もあります。

硫黄泉・酸性泉…皮膚の敏感な人・乾燥肌の人の入浴・下痢時の飲用
塩化物泉・炭酸水素塩泉…高血圧・腎臓病の人の飲用
硫酸塩泉・二酸化炭素泉…下痢時の飲用

温泉に療養効果があるとはいえ、入浴は体に負担をかける場合もあります。体調に不安のある人は、温泉を利用する前に泉質を確認しておいたり、温泉を利用してよいか医師に相談するのがおすすめです。

個性豊かな温泉を楽しんで

自分の体調に合った温泉を選ぶと、素晴らしい療養効果が得られます。温泉の選び方に迷う場合は、あまり難しく考えず「子宝の湯」「痛風の湯」などと呼ばれている温泉に行ってみるのも良いでしょう。日本には個性豊かな温泉がたくさんあります。さまざまな温泉を試して、お湯の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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