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高齢者には知ってほしい誤嚥性肺炎の起因菌となる嫌気性菌とは?

人は嫌でも年を取るものですし、確実に老化に向かっています。若い時はあまり意識しませんが、30代になってみて20代とは違う体の変化を少しずつ感じるようになってきます。40代になると、さらに30代とは違う衰えを感じる部分も増えてきます。

これは誰もが経験する事です。どうしても年齢とともに体を動かすのが億劫になってくるので、若い頃は好んでスポーツをしていた人も、仕事や家庭の事情などで、なかなか思うように運動もできなくなっていきます。

しかし年を取っても意識して体を動かしていれば、多少の衰えはあっても、足腰を支える筋力があるので同年代の人と比べても元気で若々しく見えるものです。

どうしても鍛えられない部分の衰え

どんなに体を鍛えていても、鍛えられない部分も存在します。少子化になりつつある現在では、今後益々高齢者が増え続けることが予想できます。高齢者になると鍛えられない部分の衰えは、病気のリスクをも高めてしまう事があります。

現在最も多い高齢者の病気として、肺炎があります。一般的には、風邪をこじらせて肺炎になるというイメージもあると思いますが、高齢者の肺炎はこれだけではありません。最も多いのが、誤嚥性肺炎と呼ばれている肺炎です。

高齢になるほど飲み込む力が衰えるので、特に何かを食べていなくても唾を誤嚥する事もあり、突然咳き込むことが多くなったら、誤嚥の可能性が高いと考えられます。

誤嚥性肺炎とは?

ここで誤嚥性肺炎を簡単に説明しておきます。老化により食べたものを飲み込む力が衰えていきますが、飲み込む時に本来なら食道を通り胃に向かいますね。しかし飲み込む力が衰えているので、食道に行くはずの物が気管に入り込み肺まで到達してしまうのです。

誤嚥は食べ物だけとは限らず、唾を飲み込んだ時にも起こります。飲み込んだ物の中に含まれる雑菌が肺の中で繁殖し炎症を起こすので、誤嚥性肺炎と呼ばれています。

嫌気性菌と誤嚥性肺炎の関係について

ここで素朴な疑問を持つ人もいると思います。食事や唾は決して汚いものではありませんね。しかし人の口や唾の中には、常在菌と言われる菌が存在しています。

健康な状態であれば常在菌は悪さをしませんが、高齢者になるとどうしても免疫力が低下しますので、ちょっとしたきっかけで常在菌がダメージとなってしまうのです。

誤嚥性肺炎の一番の原因は、嫌気性菌です。嫌気性菌というのは常在菌の一種ですが、空気がないところを好み繁殖してしまう菌です。あまり聞きなれない名前ですが、実はビフィズス菌も嫌気性菌の一種です。

但しビフィズス菌と、誤嚥性肺炎の原因となる菌は性質が違います。嫌気性菌は口の中にも存在しています。高齢者でも口の中を常に清潔にしていれば、誤嚥してもそれほど大事には至りません。しかし高齢者になるほど口の中が不衛生になりがちです。

もちろん個人差もありますが、総入れ歯でも入れ歯の手入れを怠れば、あっという間に菌が繁殖しますし、体を動かすのが億劫で面倒だからと歯磨きを怠るのも、嫌気性菌を増やしてしまう原因となります。

歯周病などで口の中が汚い人ほど、嫌気性菌が誤嚥性肺炎のリスクを高めてしまいます。

誤嚥性肺炎になりやすい高齢者の特徴

高齢者だからといって全ての人が誤嚥性肺炎になるとは限りませんが、なりやすい人にはいくつかの特徴があります。食事の食べ方は子供の頃から身についている事なので、そう簡単には改善できません。

例えば風邪を引いて扁桃腺が腫れてしまい、痛みがあるので食べ物を食べられないというなら話は別ですが、普通に食事をする分には、いつもの習慣が出てしまいます。歳を取り飲み込む力が衰えているのに、食べ方は若い頃と同じだった場合、どこかで無理が生じます。

  • 口の中いっぱいに食べ物を押し込むようにして食べる人
  • 早食いで食べ物をあまり噛まずに飲み込む人
  • 一口ずつではなくお茶碗を口元に寄せ、かき込むように食べる人

こういう食べ方をする人は、高齢者になると誤嚥性肺炎になりやすいと思っておくといいでしょう。

知っておくべき誤嚥性肺炎のリスク

肺の組織は、肺炎などで炎症を起こし組織にダメージを負うと、他の臓器とは違い、二度と再生できなくなります。肺炎が怖いと言われる理由は、組織が再生不可能なところと、組織が失われる事で呼吸機能も衰えてしまうからです。

呼吸をするという行為は特に意識もせず、ごく当たり前になっていますね。しかし肺炎で肺の組織を失ってしまうと、呼吸がしにくくなってしまいます。誤嚥性肺炎になったとしても発見が早く、抗生物質などで早めに菌を退治できれば、炎症も最低限に食い止められます。

しかし咳き込むのは年だから仕方ないと思い込む人も多く、息苦しくてもそれを年のせいにしてしまうと、肺の炎症はどんどん悪化します。ひどい人になると片方の肺が全滅してしまい、自力での呼吸が難しくなり、酸素吸入器がないと日常生活も送れなくなるというケースもあります。

肺は無事でも組織の一部が死んでしまえば二度と元には戻せないので、少し動いただけでも激しい息切れがしてきます。

誤嚥性肺炎にならないための方法とは?

食事をする時は、一度に口いっぱいに食べ物を詰め込まず、少量ずつにしましょう。噛む回数も意識して多くします。一度に飲み込もうとすると誤嚥しやすいので、量を減らすだけでもリスクは回避出来ます。飲む込時も慌てずにゆっくりと、確実に飲み込みましょう。

若い人でもお茶漬けなどをかき込む時に、誤って気管に入ってしまい、むせて咳込む事がありますね。自分の不注意とは分かっていても、息も絶え絶えで本当に苦しいものです。

これが頻発すれば自分自身も苦しい思いをしますし、気づかない間に誤嚥性肺炎が進行している可能性も高くなります。食事の時は食べる量を少なくして、途中でお茶や味噌汁などを飲みながら流れをよくし、ゆっくりと飲み込みましょう。

なかなか難しい部分もありますが、何かを飲み込む時は意識して確実に!一度にたくさん飲み込まないようにします。咳込む事が多い場合は、早めに病院に行って原因をはっきりさせておく事も大切です。

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