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気をつけすぎていませんか?食物アレルギーの正しい知識と改善法

近年、食物アレルギーを持つ子供が増加しており、発展途上国よりも先進国で患者数が多いというデータがあります。これは、アレルギーが免疫機構によるものであることが関与しています。まずはアレルギーの仕組みを簡単に説明しましょう。

アレルギーの仕組み

ヒトは外敵から身を守るために、免疫という機能を獲得しました。免疫は、細胞性免疫と体液性免疫に大別されています。細胞性免疫は外敵を直接食べる機能であり、体液性免疫は抗体という敵を攻撃するミサイルを作って発射する機能です。

細胞性免疫は古くからある免疫機構で、異物を無差別に攻撃しますが、体液性免疫は敵を正しく認識し、専用の武器ですばやく攻撃します。アレルギーは、この体液性免疫が関与して引き起こされる症状なのです。

アレルギーと体液性免疫

アレルギーは、体液性免疫が食べ物の成分(主にたんぱく質)を敵と誤認することから始まります。間違って認識した敵を攻撃するために発射した抗体が、他の細胞を刺激し、湿疹や蕁麻疹、アナフィラキシーショックを誘発してしまうのです。

清潔にしすぎるとアレルギーになる?

体液性免疫は身体に侵入してくる敵を正しく認識するための教育を受けます。そういった敵を知る学習は生まれてからすぐに発達を始め、中学校に上がるくらいの年齢までにほとんど完了します。この期間でどれだけ敵を知るかがポイントです。

先進国は良くも悪くも非常に衛生的です。身の回りに敵となる細菌やウイルスが少ないということは、それだけ免疫機構が学習する機会を奪ってしまうことになります。そうすることで、先進国のアレルギー患者は増加していると考えられています。

先進国の中にも、乳幼児を連れてわざと牛舎や馬小屋に入る取り組みをしている所があります。衛生的過ぎないところで、子供の免疫機能の発達を促すことが目的なのです。しかし、部屋を不潔にしておけば良いというわけでもないので注意が必要です。

アレルギーは治る?

前述したとおり、免疫機構は学習、成長を続けます。そのため、乳幼児期に食べて湿疹が出たようなものでも、大きくなってからは何の問題も無く食べられるようになることがありますし、決して珍しいことではありません。

一度アレルギー症状を起こしたからといってずっと避け続けていると、食べられるようになっていると分からずに大人になってしまうことがあります。本当にアレルギーかどうか、食品を除去するかどうかは医師と相談して決めましょう。

アレルギーとの付き合い方

日本人の多くの人が抱えているアレルギー。食べると口の中が痒くなるなどの軽いものも含めて、みなさんはどのように付き合っているでしょうか。次からは、アレルギーとの上手な付き合い方を紹介します。

重篤な発作に可能性があるもの

少量でも重篤な発作を起こす危険があるものとして、現在以下の7品目が挙げられています。

  • 小麦
  • そば
  • 落花生
  • えび
  • かに

卵は工夫次第で食べられる?

卵は、生ではアレルギーが引き起こされやすいですが、加熱すると症状が出ないことがあります。そのため、乳幼児の場合は硬く茹でた卵から与えると良いとされています。また、卵アレルギーの原因は卵白のたんぱく質だということも分かっています。

卵アレルギーがあるかどうか心配な時は、まず卵黄から与え、徐々に卵白を混ぜていくという方法をとると良いです。ただ、アレルギーがあると分かっている時には、医師の指導の下でこのような療法を行ってください。

卵はその化学的な性質から、多くの加工品に使われています。一見卵とは無関係そうな、アイスクリーム、ドレッシング、ハムなどにも添加物として使われているので、加工品を買う時にはしっかりと成分表示をチェックしましょう。

牛乳が飲めない時はどうする?

牛乳のアレルギーとは、乳糖不耐症のように牛乳を飲んでお腹がゴロゴロするようなものではなく、前述したアレルギー症状が出るものです。乳幼児を持つお母さんの中では、いつ牛乳を飲ませるのか、不安に思っている人が多いようですね。

牛乳アレルギーかどうか分からない時でも、病院が開いている時間に、まずは一口だけ与えてみましょう。牛乳のアレルギーも成長すると改善される場合が多いので、一度症状が出ても親の判断のみで控え続けないよう、医師と相談しましょう。

もし牛乳アレルギーだと分かった時には、カルシウム不足に注意しましょう。代わりに、小魚や豆腐、揚げなどの大豆製品、小松菜などの野菜類を多く食事に取り入れて、足りないカルシウムを補うようにすると良いですね。

牛乳が含まれるバター、アイスクリーム、チーズ、パンなどの加工品は控えなければなりませんが、次のようなものは牛乳とは関係ありませんので、控える必要はありません。

  • 牛肉
  • 乳酸菌
  • 乳酸カルシウム
  • 乳酸ナトリウム
  • 乳化剤
  • カカオバター

小麦アレルギーは治りにくい?

卵、牛乳に比べ、小麦のアレルギーは大きくなってからも治らないことが多いと言われています。また、それまで何ともなくても、大人になってから発症するケースもあります。どのような場合も、加工品に気をつけなければなりません。

小麦粉を使った加工品は非常に多く、パンや麺などもその一つです。残念ながら、市販の麺類は控えなければならなくなります。ですが、最近では米粉を利用したパンや麺も増えてきました。家庭でも米粉で代用した料理を取り入れていきましょう。

果物と花粉症

果物アレルギーの人は、花粉症を併発している場合が多くあります。特に、りんごや桃など果物でのアレルギーが多い傾向にあります。果物に関しては、加熱によってアレルギーが発症しなくなるので、ジャムであれば食べられるはずです。

食べたいものが食べられないつらさはとても大きいです。アレルギーがあると診断された時は、大人になって改善されることを祈りながら、医師の指示通りに最低限の食品を除去し、子供がなるべく豊かな食生活が送れるように工夫しましょう。

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