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お酒の強い弱いの違いとは?酔いの段階を知って適正飲酒に努めるコツ

アルコールは「百薬の長」として古くから盛んに飲酒されてきました。アルコールは薬のような扱いをされてきたのです。

しかし飲みすぎると「百毒の長」「悪魔の発明した水」とも言われてきました。飲みすぎるとアルコール依存症になりかねません。アルコール依存症とはアルコール(鎮静薬)という薬物に依存する病気です。

ここではアルコールに強い人と弱い人はどのような差があるのか?を見ていきます。

お酒を飲んだら出てくる反応

お酒を飲むと様々な反応が発生しますね。以下のような状態に覚えはないでしょうか。

  • 顔が赤くなって体が火照ってくる
  • お小水に行きたくなる
  • よく喋るようになる
  • よく笑うようになる
  • よく泣くようになる
  • ろれつが回らなくなる
  • 同じことを話すようになる

人によってこれらの様子はあったりなかったりですが、その現象のメカニズムはどのようなものなのでしょうか。

顔が赤くなる、体が火照る現象

これはこの後に出てきます「アセトアルデヒド」の仕業です。日本人はこのアセトアルデヒドを分解するための酵素「ALDH」が少なく、酔いやすい体質なのです。

アルコールよりも強い有害物質なので、顔が赤くなる人はお冷と交互に飲酒するようにしましょう。

お小水に行きたくなる現象

人間は元々体内の水分量を一定に保つために「抗利尿ホルモン」というのが働いて、水分を排出する量をコントロールしています。

飲酒することでこの抗利尿ホルモンの働きを抑えこんでしまうため、元々あった水分がどんどん出て行ってしまい、体内の水分量が減ってしまうのです。

よくお小水に行かれる方は必ずお冷を飲みましょう。

ビール1000mlにつき、お小水は1100mlになると言われています。飲酒すればするほど脱水症状になっていくという皮肉な水分摂取なのです。

飲んだビールの水分がそのまま出て行ってるわけではありませんので注意が必要です。

血中の水分がどんどん減っていくので、サラサラからドロドロになっていきます。血中アルコール濃度が急激に上がりやすくなるので、より危険な状態になっていきます。

特に利尿作用が働くのはビールやカフェインの入ったお茶で割る飲み方は注意が必要です。

ろれつが回らない、同じことを話す現象

アルコールは直接脳へ影響を与えます。この後に酔いの状態について話してますが、ろれつが回らない、同じことを話す、というところまで行っていると「酩酊期」といって脳全体が少し麻痺の状態になっています。

さらに体がふらついて千鳥足になっているようでしたら、これ以上飲まないように、飲ませないようにしましょう。

このように、すぐ表面に出てくる症状を挙げただけでもいろいろな器官に影響を及ぼすアルコール。習慣的になると内臓、特に肝臓へのダメージが多くなります。

お酒の強い、弱いの違いは?お酒を飲んだとき体内で起こる働き

お酒で一番問題になるのがアルコールですね。では、そのアルコールを摂取すると体内ではどんな手順を踏んで体外に排出されていくのか。

物質を分解して処理することを「代謝」と言います。その代謝を見ていきましょう。

アルコールはこうやって代謝される

アルコールを摂取してから体内ではどのような過程を経ているのでしょうか。

アルコール摂取して、まず胃から20%吸収します。残りは小腸から吸収します。そのうちの2~10%は呼気、尿、汗としてそのまま排泄されます。

90%以上が肝臓で代謝されます。血中のアルコールが肝臓のADH(アルコール脱水素酵素)によって分解された物質をアセトアルデヒドと言います。

さらにALDH(アセトアルデヒド脱水素酵素)によって分解されるとアセテート(酢酸)になります。最終的にはアセテートが筋肉や脂肪組織で二酸化炭素や水にまで分解されて体外へ排出されます。

アルコール代謝経路

アセトアルデヒドは吐き気や呼吸を早めたり、心拍数を早めたりするなど、アルコールよりも強い有害物質です。

顔が赤くなるのもアセトアルデヒドによるものです。ALDHは1型と2型がありますが、アセトアルデヒドを分解する酵素です。

これが少ないといつまでも体内にアセトアルデヒドが残っている状態なので、悪酔いする原因にもなります。二日酔いになりやすい方はALDHが少ないと言えます。

こちらは遺伝的で先天的なものなので、一生増えることはありません。このALDHは日本人の約半分が少ないと言われています。日本人は酔いやすい体質なんですね。

代謝能力は強くならない!?

アルコールを代謝する能力は生まれ持ったものなのです。それでも以前よりお酒に強くなったような気がすると思うのは、アルコールに対する“耐性”ができたということです。

耐性とは、習慣的に飲酒することで、アルコールに対して強くなっていき、アルコールの摂取量が多くなっていくというもの。

例えば、日本酒1合でほろ酔い気分になっていたのが、次第に3合でも酔った感じがしなくなるのです。あくまで酔った感じがしなくなるだけでアルコールを分解する力が強くなった訳ではありませんので注意が必要です。

簡単に言うと“打たれ強さ”のことです。痛みに対して強くなったということで、実際のダメージが減ったわけではありません。

ほろ酔い気分を求めるような飲酒をするのは危険です。ここからアルコール依存症へと発展していきますので心当たりがある方、要注意です。

酔いの状態を把握して、危険信号を察知せよ!

血中アルコール濃度により、酔いの状態が変わります。そして脳への影響も変わってきます。

アルコールは直接脳へ影響を与えるため、飲みすぎることで脳を危険な状態にさせてしまいます。一緒に飲みに行った方の状態を見て、危ない!と思ったら、すぐ止めさせてお冷を飲ませましょう。

▼血中アルコール濃度と酔いの状態と脳への影響

血中濃度(%) 酒量 酔いの状態
爽快期 0.02~0.04 ビール中びん(~1本)
日本酒(~1合)
ウイスキー・シングル(~2杯)
さわやかな気分になる
皮膚が赤くなる
陽気になる
判断力が少しにぶる
ほろ酔い期 0.05~0.10 ビール中びん(1~2本)
日本酒(1~2合)
ウイスキー・シングル(3杯)
ほろ酔い気分になる
手の動きが活発になる
抑制がとれる(理性が失われる)
体温が上がる
脈が速くなる
酩酊初期 0.11~0.15 ビール中びん(3本)
日本酒(3合)
ウイスキー・ダブル(3杯)
気が大きくなる
大声でがなりたてる
怒りっぽくなる
立てばふらつく
酩酊期 0.16~0.30 ビール中びん(4~6本)
日本酒(4~6合)
ウイスキー・ダブル(5杯)
千鳥足になる
何度も同じことをしゃべる
呼吸が速くなる
吐き気・おう吐がおこる
泥酔期 0.31~0.40 ビール中びん(7~10本)
日本酒(7合~1升)
ウイスキー・ボトル(1本)
まともに立てない
意識がはっきりしない
言語がめちゃめちゃになる
昏睡期 0.41~0.50 ビール中びん(10本超)
日本酒(1升超)
ウイスキー・ボトル(1本超)
ゆり動かしても起きない
大小便はたれ流しになる
呼吸はゆっくりと深い
死亡 死

(参考:公益社団法人アルコール健康医学協会より)

お酒の飲む量はどのくらいがいいの?

そもそもお酒はどのくらいが適切なのでしょうか?アセトアルデヒドを代謝する能力、体格によっても違うのですが、上記の「爽快期」を目安にしましょう。

ちなみに血中アルコール濃度はどのくらいの時間で元の状態に戻るのかご存知ですか?

一晩寝たから翌朝には車を運転してもいい、ということはありません。寝たからといって濃度が加速度的に減ることはありません。

まず、飲酒して30分ほどして血中アルコール濃度は高くなります。そこから体内ではアルコールの代謝に時間がかかり、じわりじわりと血中のアルコールを減らしていきます。

ビール350mlを飲んだだけで、アルコールを完全に代謝するのに3時間かかります。もう350ml飲むと4時間半かかります。アルコール摂取量が多ければ多いほど代謝に時間がかかります。

血中アルコール濃度の変化

飲酒の仕方に要注意!

一気飲みをすると血中アルコール濃度が一気に上がり、急性アルコール中毒になる可能性が高くなります。

一気に昏睡期に至り、場合によっては死に至ることもあります。とても危険な飲み方ですので、一気飲みは絶対にしないでください。

ゆっくり飲むことで血中アルコール濃度の上昇を緩やかにします。それでも飲み過ぎには注意しましょう。

ちなみにですが、WHO(世界保健機関)が作成したチェックシートで、もっとも使用されているものがあります。もし少しでも飲みすぎかも?と気になるようでしたら、こちらのスクリーニングテストを受けてみましょう。

※ 診断基準ではありませんので、正確な診断は専門医の診察を受ける必要があります。

WHOチェックシート アルコール依存症治療ナビ
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合計点数は各設問の選択した数字をそのまま点数として加算してください。ちなみに合計点数が8点以上で“危険な飲酒者”判定となります。(依存症とは限りません)

依存症と判断する一番の基準は“飲み方”にあります。一度飲酒すると自分で止められなくなります。コントロールが効かない状態は依存症である可能性が高いです。

そのような方は一度精神科や心療内科、アルコール依存症専門のクリニックへの受診をお勧めいたします。

注意!お酒に強い人ほど依存症になるかも

お酒に弱い人は、そもそも習慣的に飲みません。依存症は習慣的行動で起こりやすいものです。

習慣的に飲酒することで、例えば1杯で気持ち良くなっていたのが、耐性により3杯飲まないと気持ち良くならなくなり、そうやってアルコール摂取量が増えていくことで依存症になるのです。

耐性によりアルコール摂取量が増えている方、要注意です!

肝臓をいたわる習慣とは?お酒のつまみや生活のヒント

肝臓は本当に働き者で、肝臓は500以上もの仕事をこなしているのです。黙々と働くのです。そんな無口な働き者が自分の仕事以上の仕事を強いられるとどうなるか?気が狂ったかのように爆発すると思います。

人間の性格と同じですね。大人しくて良い子ほど爆発した時は恐ろしい状態になります。

肝臓もそれと同じです。「沈黙の臓器」と言われるぐらいちょっとやそっとの異常は見た目ではわかりません。肝臓は体内の解毒が主な仕事です。そんな働き者の肝臓をいたわってあげましょう。

お酒の席で肝臓に優しい食べ物を食べて、少しでも肝臓を助けてくれるものは?

必要な栄養素は以下の通りです。

  • たんぱく質(アミノ酸)
  • 抗酸化ビタミンと言われるA、C、E
  • 解毒作用を助けるビタミンB2
  • 整腸作用のある食物繊維

これらが主に肝臓の働きを助けます。食べ物でいうと豆類や野菜、卵といったものはお酒の席ではよくある品目ですね。

豆類にはアミノ酸、ビタミン類が豊富で枝豆やピーナッツをおつまみとして注文するといいでしょう。

野菜は食物繊維とビタミン類、ミネラルが豊富でサラダで注文するといいでしょう。卵は出し巻き卵とかいいですね。

空きっ腹の状態で飲酒するのではなく、はじめにこれらのものを食べて準備しましょう。そして飲酒そのものの量を減らす努力をすることです。

肝臓に病気を持っている方は上記の栄養素の摂取はご注意ください。

特にたんぱく質の摂取には注意が必要です。逆に悪化させてしまう可能性があります!肝臓に病気のある方は医師や管理栄養士といった方にご相談することをお勧めいたします。

肝臓に優しい生活習慣は?

肝臓が疲れると、体もだるく疲れた感じになります。そのような時は飲酒は避け、“休肝日”を設けてあげてください。

1日水分摂取量は体格により変わりますが、約1.5リットル〜2リットル必要です。

水分をしっかり摂取し、血中のアルコール濃度を下げ、お小水は我慢せずしっかり出しましょう。

腸に便を溜めていては毒素が全身に回るため肝臓が解毒のために休まずに働くことになります。水分をしっかり摂取するだけでも違いますが、便通を良くするように食事では食物繊維が多くふくまれている野菜類もしっかり摂取しましょう。

肝臓が疲れていると代謝能力が落ちますので、お酒に弱くなります。お酒に弱くなったな、と感じる場合は肝臓がすでに疲労状態なのかもしれませんよ。

楽しいお酒の時間を過ごすためには?適正飲酒の10箇条

いかがでしたでしょうか?昔からよく言われる対処法から、すぐ使える食べ合わせによる対処法までまとめてみました。お酒の席でしたら、とりあえず汁物やお冷をよく飲みましょう。

お酒に強い人は飲み方に要注意です。酔わないからといって飲み続ければ肝臓が疲れて、肝臓の働きが悪くなります。その状態で飲み続ければ、しまいには肝硬変にまで発展し兼ねません。

肝臓が疲労している場合は、全体的に疲れてだるい感じになりますので、疲れが取れないな、と感じる場合は一つの目安としてみてみるといいでしょう。

お酒に弱い人は、弱いからといって悲観する必要は全くありません。強くなろうと飲んでも強くなれないのです。

私はお酒が好きですが、あまり強くありません。一日で飲む量を決めて、お酒を楽しむようにしてますよ。みんなで飲むお酒の席は楽しいですから。

最後になりますが、「適正飲酒の10か条」を心に決めて、後悔しない、楽しいお酒の時間がある生活を作っていきましょう。

適正飲酒の10箇条

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