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もし自分がエイズだったら…HIV感染による症状と命の守り方

もし自分がエイズに感染していたら?と考えたことはありませんか。以前はエイズ感染予防の啓蒙活動がさかんでしたが、最近ではエイズに関する情報に触れることはほとんどありません。しかし、現実にエイズ患者が増え続けているのは事実です。エイズが心配な人や、エイズに関心のある人に、エイズを予防し命を守るための方法をご紹介します。

エイズの正体

エイズという病気の名前を知らない人はいないと思います。しかし、ほとんどの人はエイズに関する正しい知識を持っていないのが現状のようです。エイズという病名は知っていても、エイズに関する正しい知識を持っていなければ、エイズの感染から逃れることはできません。まずはエイズを正しく知ることから始めましょう。

エイズは特別な病気ではない

あるNPO団体が行ったエイズに関する調査の中で、最も問題だと指摘されたのは、エイズは同性愛者間や血液製剤によって感染する、いわば特別な病気だという認識があることです。そして、ほとんどの人は自分がそうした特別なことには関わっていないので、自分がエイズになることはないと考えるのです。

実は、この間違った認識こそが、HIVの感染者が拡大している最も大きな原因になっています。まず始めに全ての人が知るべき最も重要なことは、エイズは決して特別な人だけがかかる病気ではなく、風邪や水虫と同じように誰でもかかりうる病気だという認識を持つということです。

エイズの感染ルート

エイズが特別な人だけの病気ではなく、誰でもかかりうる病気だということは、エイズを引き起こすHIVウイルスの感染経路を調べることで分かります。WHOの統計によると、エイズを発症させるHIVウイルスに感染する原因の70~80%は、性交渉によるものとしています。

HIVウイルスへの最大の感染ルートは、性交渉ということです。ここで重要なことは、HIV陽性の人が性交渉した相手の内訳のうち、70%以上は異性との性交渉によるものだということです。

多くの人は、HIVに感染するのは、同性愛者のような特殊な性交渉をすることによって感染すると考えているのですが、実は異性間での当たり前の性交渉によって、感染している人が圧倒的に多いということです。

つまり、HIV感染は同性愛者の間だけで起こるものではなく、あくまで一般的な、恋人同士や夫婦のような異性間との性交渉によっても、感染する可能性は十分にあるということなのです。この多くの人の間違った認識と現実とのギャップが、エイズ患者が拡大している大きな背景だといえるのです。

エイズでは死なない?という誤解

最近では、エイズに関する治療薬や治療法が確立されているので、もしエイズにかかったとしても死ぬことはないと考える人が多くいます。しかし、これも大きな間違いで、現時点で、エイズを発症した人の95%は、エイズによって起こる病気で亡くなっています。

今のところ、エイズ自体を治療する薬はありません。ただ、HIVウイルスに感染してもエイズを発症しないように、ウイルスの活動を抑える薬の開発は進んでいます。エイズウイルスには感染していても、発病を抑えることができるので、感染していながらも生きていけるのです。

エイズになるとどうなるのか?

エイズは、発症すればほとんどが死に至る怖い病気なのですが、実はエイズ自体が病気なのではなく、エイズによって体の免疫力が無くなり、何らかの感染症に感染してしまい、その病気が治らずに死んでしまうのです。

HIV感染者が感染しやすい病気は、少なくとも21種類あり、代表的なものはカリニ肺炎という肺炎や、カポジ肉腫というがんの一種に感染しやすくなります。しかし、一般的な風邪が治らないことや、ちょっとした傷口から細菌が入り、症状が重症化して亡くなるということもあります。

エイズは、体の免疫がほとんど働かなくなる病気なので、健康な人ならたいしたことがない、ありふれた病気やケガでも命を落としてしまうのです。

HIV感染を見つけるにはどうすれば良いか?

エイズは、ひとたび病気を発症してしまえば、近いうちに必ず死んでしまいます。しかしHIVに感染していても、発病を遅らせることで、エイズによる死から逃れることはできます。つまり、仮にHIVに感染していたとして、何の治療も行わないでいると、エイズを発症しやすくなり命に関わるのです。つまり、自分がエイズに感染しているかどうかを知る必要があるのです。

エイズはすぐには見つからない

エイズの潜伏期間は、他の病気よりもかなり長く、早くても6ヶ月、長い場合は10年くらい経ってから症状が現れることもあります。発症までに要する期間は人によって異なりますが、エイズに感染した人のうち、年数が経つほど発症率も高くなっていきます。

平均的には3年から7年くらいのうちに発症する人が多いようです。エイズの潜伏期間が長く、エイズに感染したことに気がつかないで性交渉を繰り返すことが、エイズが拡大していく大きな原因となり、知らないうちに大切なパートナーにもウイルスを移していることも多いのです。

エイズを見つける唯一の方法

HIVに感染しているかどうかを知る方法は、1つしかありません。それは検査をすることです。今現在までで、HIVに感染したことを確認する方法は、血液検査で調べるしか方法がありません。

HIVに感染した数日後に、発熱や頭痛、のどの痛みなど風邪に良く似た症状が出ることもあるのですが、ほとんどの人は、風邪でも引いたのかと思うくらいで、エイズに感染したとは夢にも思いません。その兆候も数日後には無くなってしまいます。

エイズには兆候となる症状を自分で見極めることは、ほとんど不可能なので、検査を受けて調べるしか方法がないのです。保健所では無料かつ匿名で検査をしてもらえますから、検査を行うか、行わないかが、エイズが発見できるかどうか、そして命を守る唯一の分かれ道ということになります。

HIVの感染を予防する5つの方法

エイズを予防するには、HIVに感染しないことが最大の予防法です。HIVの感染を防ぐために5つの予防法をご紹介します。

1.信頼できるパートナー以外とは性交渉をしない

HIVは性交渉による感染が原因なので、信頼できるパートナー以外との性交渉は絶対に控えることです。不特定多数の人との性交渉や海外での買春、情緒にまかせた一夜限りの冒険など、HIVの感染リスクを高める行為は絶対に行わないことです。

2.コンドームの正しい使用

コンドームは避妊具でもありますが、エイズを含めた性感染症の予防具でもあります。初めから終わりまで必ず使用するようにして、体液が交わることがないように使いましょう。もしコンドームの使用を拒否する相手なら、本当の愛がない表れなのかもしれません。

3.他の性感染症にも気をつける

他の性感染症があると、HIVに感染するリスクは最大で100倍も高まります。クラミジアや尖圭コンジローム、トリコモナス膣炎などは比較的かかりやすい性感染症で、最近では若い人に増加している性感染症です。

こうした性感染症があると、慢性的に粘膜が傷つきやすくなり、少しの刺激でも炎症が起こるので、HIVにも感染しやすくなるのです。同様に、尿道炎や膀胱炎によっても感染リスクが高まりますので注意が必要です。

4.アルコールを飲んでいるときの性交渉には注意

アルコールを多量に飲んでいる時は注意力が散漫になりがちなので、コンドームの装着がうまくできなかったり、感染への予防意識が薄れてしまうので、危険な行為になりやすいといえます。酔った時はできるだけ控えるようにしましょう。

5.危険ドラッグや麻薬には絶対に手を出さない

あってはいけないケースですが、最近問題になっている危険ドラッグや麻薬などを使用した場合、免疫力が著しく低下することが分かっています。様々な感染症にかかりやすくなるため、HIVウイルスに感染するリスクも極めて高くなります。決して手を出さないようにしましょう。

万一、HIVに感染していたら…

万一、HIVに感染していても、決してエイズとの闘いを投げてはいけません。HIVによる病気の発症を抑えたり、HIVを死滅させる薬の開発や治療法は日々進歩しています。

例えば、HIV感染によって起こる最も深刻な病気であったカリニ肺炎は、今ではペンタミジンという最新の抗生物質が開発され、発病しても完治できるようになりました。今後も、エイズに対する治療薬の開発は進化していくのは間違いなく、HIVに感染していたとしても決してあきらめず、エイズと闘いながらも生きていけるようになるのです。

日常生活でエイズの発病を遅らせる方法

もしHIVに感染していた場合、症状を抑えるためにも、次のようなことを心掛けて日常生活を送るようにしましょう。

  • くよくよ悩んだり、自暴自棄にならない。
  • あらゆる種類の感染症に気をつける。
  • ストレスの解消と適度な運動をする。
  • 睡眠を十分にとる。
  • 良質のたんぱく質を摂って免疫力を強くする。
  • タバコをやめる。

こうしたことは体調を万全にして体の免疫力を高め、エイズの発病を遅らせることにつながります。決してあきらめず、しばらくはウイルスと共存するという意識が必要です。

エイズ治療の今後

エイズという病気が見つかってから30年以上が経ち、今ではエイズウイルスを撃退する抗ウイルス薬は30種類以上も開発されています。様々なタイプのエイズウイルスを、あらゆる方法で撃退することが可能になりつつあるのです。

かつて、不治の病とされた天然痘は絶滅し、結核を治すこともそれほど難しいことではありません。今後もエイズウイルスの治療薬はめざましく進歩を遂げるでしょう。エイズが治る日はすぐそこまで来ています。決してあきらめず、自分でできる方法でエイズに立ち向かうことがとても大切なことだと思います。

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